研修バブル終了か?
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民主党政権時代にすすめていた独立行政法人の改革やそれに関連した国民生活センターの取り扱いなどの動きがストップしたままですね。
そこで、自分でも常にチェックしておく必要のある国民生活センターの国への移行や地方消費者行政に関連する動きを整理してみました。
ごちゃごちゃしてて読むのも大変だと思いますので、最後の「まとめ」だけも読んでいただいたと思います。
消費者庁HP
ホーム > 地方協力課 > 国民生活センターの在り方の見直しに係るタスクフォース
http://www.caa.go.jp/region/index6.html
ここからスタート
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消費者行政・食品安全の総合案内
消費者・生活者が主役となる安全・安心社会の実現をめざして
http://www.anzen.go.jp/index.html
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最新の動き
まとめ
以上のような流れで検討されてきました。
これらの見直しの検討は平成22年12月から始まり、平成24年8月22日に「国への移行が妥当である」と結論付けて平成25年度中に移行すると決めたものの、政権交代後の平成24年12月末に、大臣の意向により、国民生活センターへの国への移行が白紙となりました。
したがって、予定していた平成25年度中に移行することはなく、平成26年4月以降についてどうするのかは、1年かけて再検討するとのことです。
大臣コメントの中で、26年度以降の組織形態について「やっぱり国に移行するかもしれないし、ずっとそのままかもしれない」と発言しています。
大臣の意向を受けて、今現在行われている検討会が「消費者行政の体制整備のための意見交換会」で、国民生活センターの移行だけでなく、それを含めた消費者行政の体制について検討されています。
結局、答えの出ないスタート地点に戻ったような...
私の予想としては、大きな反対(?)を受けてまで国へ移行する決断はできなでしょう。したがって、基本的には現状維持になると思います。独立行政法人のままなのか、新しい組織にするというマジックをかけるのかは分かりませんが、今と変わらないような気がします。残念です。
前にも書いたことですが、スポーツ界で問題となっている体制と変わらないような気がします。結局体制を変えず、改革をやろうとしてもできないことはよくある話です。
相談対応でも「事実と感情」について説明していますが、国民生活センターの業務の中で、「事実として問題点や改善点がある」というのは共通認識としながらも、「国へ移行すると~となるかもしれない」という、まだ起こっていない感情論で議論されると先には進めません。そんなの、変えればいいだけの話だと思います。やってみてうまくいかなければ、再度検討したらいいだけの話です。
(「変えればいいだけ」と書いて頭に浮かんだのが、「花咲ける青少年」でカジカが友人を救うために侵入したラギネイの神殿で大祭司に言ったせりふです。マハティもかつて同じ発言をしています。分からない人はスルーしてください。私の好きなマンガです。)
本当に変えればいいだけだと思います。変える気があるかどうかだけの問題です。
同じ独立行政法人のNITEと比べてみれば分かると思いますが、NITEは現状も独立行政法人で残っており、特に問題は出ていません。というよりも、相応の努力をしてきた。それに対して、国民生活センターの見直しの議論がいまだに出ること自体、これまで何もしてこなかったということです。
個人的には、2007年に福田総理が国民生活センターに視察にきたことで安心しきってしまったのが、改革が進まなかった一つの要因ではないかと思っています。
国民生活センターHP
トップページ > 国民生活センターについて > 国民生活センターの紹介 > 国民生活センターの出来事 > 2007年10月26日 福田内閣総理大臣が当センター相模原事務所を視察
http://www.kokusen.go.jp/dekigoto/data/de-20071026.html
せっかくなので簡単に書いてみますが、私が思う問題点の一つは、冒頭のタスクフォースとりまとめで抜粋したものを少し拡大したもので、事業者への指導処分権限です。これがないから国センは単なる中間的な施設になってしまい、「地方→国セン→事業者指導処分」のラインにはならず、「地方→国セン→地方→(都道府県・国)→事業者指導処分」のラインになります。その最たるものは商品テスト機能でしょう。少し極論かもしれませんが、今では単なる無料の便利な検査センターのようになっています。まあ、こういう話は別の機会にしたいと思います。
そして、相談員にとって一番重要な議論である「消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会」(http://www.caa.go.jp/region/index8.html)については、平成24年8月に中間報告(http://www.caa.go.jp/region/pdf/120827_houkoku.pdf)が出て、1年経過しましたが動きはありません。
これについて少しコメントしておくと、どうも新しい試験制度を創設することが前提になっているような雰囲気があり、その元となるのが、国民生活センターが国に移行されたら国民生活センター理事長が認定している消費生活専門相談員資格の制度も再考しなければならず、試験自体もなくなる可能性があるということでしょう。だから、この検討会は国民生活センターがどうなるのかということにリンクしているので先に進まないのも一つの要因だと思います。
しかし、本質的な問題は、相談員の資質の向上のためにどうすればいいのかということが議論されるべきで、ある程度議論はできているものの、結局試験制度の話にもどってしまうので、前に進まないのだと思います。「相談員の資質の向上」については理想論とはいえ、相談員に必要なスキルについてはかなり整理してまとまっているので評価できます。この点については、別途、詳細に書いていきたいと思っています。
なお、この試験制度が改革されれば現職有資格相談員の追加試験や研修、無資格相談員への圧力など、大きな問題に直面することになるので、しっかり注目するとともに、意見があればどんどん主張してほしいと思います。
ちなみに私の意見は
試験制度は現状のままで筆記試験の内容を工夫する。面接試験等も現状のまま。新たなコミュニケーションスキル等の技能の試験は実施せず、必須の研修として担保する。すんわち、ほかの資格でもほぼ同様で、基本的な知識を資格取得のための要件とし、取得後に経験や研修を積みながら技能を向上させる。
無理だろうけど、理想を書くと、相談員はすべて正規の公務員としての採用で、職種は「相談員」等、大学での専門科目の卒業を要件として、公務員試験の一般科目と専門科目と面接を行う。相談関係の職場を回りながらキャリアを積んでいく。
まとめといいながら、長くなってしまいました。頭の隅でもおいててもらえればいいかなあと思います。
「ジャドマニューズ」の最新号・バックナンバーは、HPで閲覧できます。
2013年7-8月号
http://www.jadma.org/pdf/news/2013_07-08.pdf
ジャドマニューズ
http://www.jadma.org/jadma_news/index.html
①通販110番
消費者相談編
サイズ表示に定義はあるの?
商品を手にとって確認することのできない通販では、広告上のサイズ表示が不十分だった場合に、トラブルとなることがあります。今回はサイズ表示に関する事例を紹介します。
Mサイズと表示があったのに、フリーサイズが届いた!
ネットショップでゴルフウェアを注文した。Mサイズのワンサイズしかない商品だったが、自分は普段Mサイズを着用しているので問題ないと思って注文した。
しかし、届いた商品のタグ表示は「フリーサイズ」となっていて、試着したところ少しきつかった。サイズの表示が違うので返品しようとショップに連絡したところ、「フリーサイズにはMサイズも含まれるため、広告上はMサイズでも問題ない」と言われた。Mサイズという広告表示で、その表示通りではない商品が届いたのだから、返品できるはずではないか。
→まず、広告上の数値と手元の商品の実寸値の比較を
確かにMサイズとの表示があるのにフリーサイズの商品が届いたらサイズ間違いと思われてもおかしくはない。
そこでショップサイトの商品ページを確認したところ、Mサイズという表示以外に実寸表示もあった。そのため相談者には「届いた商品が実寸表示と一致するのであれば、商品の大きさには違いがないため、『違う』と強くは主張できないだろう。まずは、広告上の数値とお手元の商品の実寸値を比べてはどうか」と助言した。
※私は個人的にこの回答には不満です。いいたいことは分かるのですが、言い訳じみています。お客の心をつかもうと思えば、もっと別な言い方があるのではないでしょうか。明らかに事業者目線の回答です。Mサイズと書いていれば、実寸を確認する消費者なんて少ないのではないでしょうか。私はジャージの股下の長さだけはメーカーによって差があるので必ず確認しますが、上着はあまり確認しません。試着できればしますが。
ネット通販の場合、サイズものは注意して買わなければいけないことは鉄則ですが、それを分かった上でも、もっと別の言い方があったのではないかと思います。
私が事業者からこういう回答を受けた場合、相談者にそのまま説明するのは、言いづらいですが、正論といえば正論なので、相談者の気持ちを理解してあげた上で、事業者への嫌味を少し付け加えて、残念ながらあきらめざるをえないと説明すると思います。
A4サイズが入るバッグだと思っていたのに・・・
バッグを紹介するテレビ通販で、「横幅約30センチ」という表示を見て、A4サイズの書類が入ると思って注文したが、数枚しか入らなかった。そこで自分で寸法を測ったところ、テレビでの案内より5~7ミリ程度小さかった。会社に検品してもらったところ、「誤差の範囲内でしたので返品は受け付けられません」という連絡があった。「約」という表現での誤差はどこまで認められるのか? また、バッグのサイズ表示に内寸か外寸かの表示義務はないのだろうか。
→外寸表示だけでなく、厚みを考慮して内寸も確認を
バッグの場合、材質やデザイン等の関係で、寸法を正確に測るのは困難である。したがって若干の誤差が生じる場合もあるため、ほとんどの会社が「約」という表現を使用している。また、サイズ表示については外寸が一般的と思われる。A4の規格は「210mm×297mm」であり、幅が300mmしかないバッグに少しでも厚みのあるA4サイズのものを入れたいならば、内寸を確認するべきだった。会社側には、「数ミリは誤差の範囲内」との内規があったと思われ、相談室から当該社に問い合わせることもできると提案したが、「今回は自分にも不注意があったとわかったので、あきらめる」とのことだった。
※これも事例1と同じような気持ちです。誤差の範囲内とはいえ、「はずれ」を引いてしまったと思うと悲しいです。
通販110番より
会社は消費者に適切な情報を提供し、消費者の立場に立った表示を心掛けてください
「通販広告に、サイズ表示の義務はあるのか?」との質問を受けることがありますが、広告表示について法的な規制はありません。
しかし、実際には、サイズは商品選択時の重要な要素となるため、JADMAでは「品質・素材・性能・形態・色彩・量目・大きさ等」を広告上に可能な限り表示するよう、倫理綱領で定めています。
例えば、衣料品自体のサイズ表示方法として、JIS規格があります。その方法は出来上がり寸法を表示するのではなく、着用する人のボディの寸法(適用サイズ)を表示するのが原則です。それを広告にも流用することが一般的でしたが、昨今、特にファッション性の高い衣料品については、メーカーやブランド独自の採寸方法を適用したサイズを広告に表示する場合もあれば、再度自社のルールで測定し直して実測値として表示する会社もあります。
また、商品によっては外寸か内寸かでトラブルとなるケースも散見されます。例えば家具の場合は、設置スペースを考慮するためほとんどの広告では外寸表示がありますが、これを内寸と勘違いしたために収納予定だったものが入らない、という苦情に発展することもあります。
いずれにしても、広告表示通りのサイズであれば、会社は注文通りの商品を届けているとの認識のため、「合わなかった」という購入者の都合による返品・交換は困難です。一方、会社も消費者に適切な情報を提供し、消費者の立場に立った表示を心掛けていただきたいと思います
以下についても詳細は省略しますが、ぜひ読んでください。
景品表示法相談編
口コミサイトの表示の主体者と責任
相談内容
インターネットで他社が運営する口コミサイトにおいて、自社の商品について虚偽や誇大な表現で書き込みされていた場合、誰の責任になるのか
薬事相談編
健康食品の表示・販売方法
相談内容①
健康食品では、「スッキリ」や「さっぱり」という表現は問題ないと聞いた。例えば腸に効く場合、「腸の調子を整える」ではNGで「腸がすっきりする」はOKということだろうか。
相談内容②
ある商品について、研究成果等を解説した書籍の販売と当該商品の広告物を一緒に梱包して郵送したいが可能か。
②誌面に書かないメディアのホンネ
vol.4 カタログには、通販の「O2O」戦略の未来がみえる?
果たして、取材者たちは「通販」というものをどう考えているのか。何に注目をして、この業界の未来に何を期待しているのか。そんなホンネを探るこの企画。今回の取材者の口からは、近年注目される「O2O」が話題に挙がった。
なかでも、個人的に興味がある
のが、通販会社の「O2O」(オンライン・ツー・オフライン)戦略ですね。ご存じのとおり、オンライン(インターネット)上の情報がオフライン(現実社会)の購買行動に影響を与えたり、オンラインからオフラインへと生活者の行動を促したりという施策を指します。
③転ばぬ先のWebセキュリティ
最終回 HTTP“S”を使うといいことって何?
利用者を「盗聴・改ざん・なりすまし」から守る
社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html