WEB版 国民生活 2014年6月号
月刊国民生活が書籍から無料のWEB版になって2年が経過しました。
みなさん、読んでますか?
書籍版でセンターに送付されていたときは回覧されてきたときに必ず読んでいましたが、WEB版になり自分で読みに行くという自発的な行動はすぐに忘れてしまいますね。
今の国民生活も冊子にして送付されているようですが、何のためにWEB版になったのかと思いますが気にせず読みましょう。
国民生活センターHP トップページ > 研修・資料・相談員資格 >
国民生活 http://www.kokusen.go.jp/wko/index.html
さて、6月号の特集は「地方消費者行政と消費生活相談」です。 3本の記事が掲載されています。
相談現場に関係する話なのでぜひ読んでください。
それぞれの記事についてコメントしたいと思います。
1 地方消費者行政と消費生活センターの役割
前半部分に地方消費者行政の歴史がうまくまとめられています。相談員試験の受験者には参考になりますね。
特に、消費者保護基本法の改正から消費者庁の発足、消費者安全法での消費生活センターの位置づけなど大きな転換期があったことが分かります。
それと同時に、地方消費者行政活性化基金により、ハード面とソフト面で「集中・強化」されました。
その結果、消費生活センターが大幅に増加し、相談員も増員されましたが、課題も残されたことを、「集中育成・強化期間の成果と課題」でまとめています。
本題はここからです。後半では今後どうなるのかということに言及されていますが、消費生活センターの役割と課題として「都道府県と市町村の役割分担」と「相談業務の質的向上」と「相談員の資質・能力の向上」の3つがあげられています。
読んでみると、結局、基金を使って相談窓口を整備してハードの面ではある程度目的を達することができたけど、人材育成などの質の向上の面では課題が多く残されたということです。
「仏作って魂入れず」というのでしょうか、基金が始まったときから私が懸念していた通りになりました。とにかく、相談窓口を作ることが緊急ミッションでしたので、人材は後回しになるのは仕方がありません。基金ジャブジャブの3年間が勝負でしたが、基金を使うことが目的になった感もあります。
私の感じたところでは、相談員への集中支援という施策は基金で終了したのではないでしょうか。あとは、それぞれの自治体がやってくださいよ、ということですね。予算もそれぞれで措置して。
その後、相談員から行政職員の資質の向上に移行しましたが、課題を残したまま、それも終わりかけていますね。
今後、相談員は受身にならず自発的にスキルアップをしていく必要性があるように感じます。
ただし、相談員資格の見直しにより新しい資格制度ができたときに、ならかの山がくるような気がします。それがラストチャンスかもしれません。
そういう質の向上に関して私が何らかの形で関与できたらいいなあと思っています。
2 充実した体制をめざして
熊本県の相談員育成と相談窓口充実のために取り組んだことが紹介されています。基金を使って取り組んだ事例です。うらやましいと思う相談員もいるでしょうし、事例として紹介されていないだけでほかの自治体でも同じような取り組みがされているかもしれませんね。実質的な中身の評価と効果や継続性について、私は中の人ではないので良く知りませんが、今現在どうなっているか気になります。
相談員へのサポートが充実しているのか、このサイトへの熊本県からのアクセスはとても少ないです。
ちなみに、平成24年7月の「地方消費者行政の充実・強化のための指針」(取組事例集)でも紹介されています。
3 相談員に尋ねる聴き取りの基本
国センの編集の人が国センの相談員に尋ねるという形です。
マニュアル的なものになっていますので確認しておいてください。
当然基本の入り口なので、応用やバリエーションがたくさんあります。マニュアルどおりにいかないこともあります。
そこは経験と勉強がものをいいます。
※今回の特集を読んでみて、今後の課題への取り組みは思ったほど、うまく進んでいないように感じます。前途多難ですね。