消費者庁での2つの議論

消費者庁で昨年度から「国民生活センターの在り方の見直し」と「相談員資格の法制化に向けた検討」が議論されています。
どちらも消費者センターや相談員に関する大きな検討事項であり、答が出ないようなものですが、答を出さなければならないものです。

関係者全員が納得できる結果は出ないと思いますが、みなさまはどう考えでしょうか。
私は昨年から自分なりの考え方をまとめて記事にするつもりでしたが、あまりのボリュームのため未完成で下書きリストに入ったままでした。

「相談員資格の法制化に向けた検討」がいよいよ中間取りまとめの段階に入ってきました。
検討会の資料をずっと読み続けていますが、机上の論理が続いているような気がします。
大きな落とし穴が何箇所もあるような気がして仕方がありません。
今後、私も意見を申し出ようかなと思っていますので、このサイトで少しづつ私自身の考えをまとめていこうと思います。

消費者庁HP

ホーム > 地方協力課 > 国民生活センターの在り方の見直しに係るタスクフォース
http://www.caa.go.jp/region/index6.html
「国民生活センターの在り方の見直し」

ホーム > 地方協力課 > 消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会
http://www.caa.go.jp/region/index8.html
「相談員資格の法制化に向けた検討」

「国民生活センターの在り方の見直し」については、まず、独立行政法人の見直しが避けて通れない段階にきてしまっているので、独立行政法人としての組織を守ることを優先するよりも、いかに今の体制を融合させてよりよい組織に変革させるかを議論すべきです。
「廃止すべきではない」を前提に主張していけば、組織が改変されたときに、最悪な形になってしまうかもしれません。無理が通るかもしれない最初の段階で積極的な改革案を出すべきだと思います。
そもそも今までの国民生活センターのやり方では限界があったのは確かだと思いますので、それをクリアしつつ、重複する事業や不要な事業などを仕分けていかなければ、廃止反対ありきでは議論が進みません。
私自身も国民生活センターに国並みの権限があればうまくいくのにと地団駄を踏んだことがあります。
今の国民生活センターの最も弱い部分は指導権限だと思います。
問題が見つかった場合に自ら大きな行政指導ができないことが二度手間や公表の遅れにつながってしまいます。
組織改正で消費者庁に密接にかかわることになれば、例えば問題が発覚したときに、隣の部屋に行って担当者と話をすればセンター自身が動けなくても関連部局がすぐに動ける体制を作れるというメリットもあります。
そして、気になることとして、各地の消費者センターや相談員が国セン廃止反対ありきで考えていることです。
いい部分は残したらよく、いまいちな部分は変えてもらったらいいのです。
今はそれができるチャンスです。
とはいえ、声を上げてもレスポンスは悪いです。結局、どんな体制になろうと、現場は今までと変わらないと思います。
国民生活センターのあり方については、もう少し議論が深まってきた頃に私の考え方を記事にしたいと思います。

IT関連の知識力のUPを

最近、IT関連の消費者トラブルがニュースでも頻繁に取り上げられるようになりました。

携帯電話の時代はそれほどではなく、所有していなくても何とかついていけましたが、最近ではスマートフォンがメインの時代になるとともに、通信量の問題、料金の問題、ウイルスの問題、ソシアルゲーム(コンプガチャ)の問題など、話題はつきません。

NHKでも、IT関連の番組が頻繁に取り上げられており、6月26日のクローズアップ現代ではネット上に流出してしまった個人情報が永遠に残り続けることに苦しめられている人の話が取り上げられました。
個人情報の削除といえば、消費者センターにも、掲示板の2ちゃんねるで個人情報がネットに出ていて消したいのだけれどもどうしたらいいのかという相談はネット時代になってから寄せられるようになりました。

このような急速なIT化の流れの中で、相談員は最新の消費者トラブルに対応するためにも、知識を積み上げておく必要があります。
消費者関連の雑誌でもスマートフォンの話題はよく取り上げられていますし、自治体でもスマートフォンの知識をつけるための研修が行われています。
ECネットワークでも全国各地でさまざまな相談員向け研修会が開催されています。

習うより慣れろ!
実際に実践することが理解への近道です。
若い世代だと自然と身につけていくものですが、年齢増の高い相談員はネットで物を買ったり掲示板等で交流したりすることに抵抗がある方も少なくありません。
しかし、それでは相談者の気持ちに立った対応に近づくことが難しくなります。
この距離を少しでも縮めることが重要です。
また、若い相談員のほうがITが身近で抵抗がない中、先輩相談員がITに消極的な場合、相談員の世代間GAPも発生してしまいます。

「数年程前には、youtubeなどで普通の動画サイトを見ていて、コメントにあるURLをクリックしたら、いきなり請求画面が出てきた。普通の動画サイトなのに、こんな詐欺的なことをしてもいいのか?」というような相談がありました。「youtube」「動画サイト」「コメント」「URL」、これらの関連性は非常に簡単で知っていれば、相談者への助言も簡単に終わります。
しかし、知らない場合は、アドレスを聞いて、内容を聞いて、画面が残っていればプリントして、サイト運営者へメールしてはどうか、
などと、終わりのない対応になってしまいます。ちなみに
コメントは動画サイトとは全く関係なく閲覧者が自由に書き込みができるもので、自分のサイトの記事と連動させることができ(トラックバック)、自分のサイトへ誘導することもできます。本来は似たような記事を盛り上げるための交流システムを悪用してワンクリックサイトのURLを掲載するという違反行為です。
動画サイト運営者に情報提供して削除してもらうように伝えることはできますが、ワンクリックサイトの被害の回復とは無関係であり、クリックした先のサイトでワンクリックの無効を主張することになります。
このようなことを知っていれば、動画サイトのコメントにはよく注意してほしいという助言ができますし、ワンクリックサイト自体は従来と同じ対応で良しとなります。
ちなみに最初に紹介した2ちゃんねるの個人情報の削除は、相談員が知ってるマニュアルに従えば、
「サイトの運営者に削除するように要請して、それでも対応がなければプロバイダー責任法に基づき裁判をすることになります。」
という助言になると思います。
両方とも現実に実現するかといえば無理だと思います。
現実にそぐわない回答をしてしまうことに抵抗があるのかないのかは個人差ですね。
現実的な助言は
先ほどの回答をしつつも、2チャンネルのカテゴリーの下の方に「削除依頼」というスレッドがあり、そこにルールに従って書き込むと関係者が確認して、該当すれば削除してくれることがあり、一番の近道だと思います。これで無理であれば、削除対象のレベルになっていない可能性もあり難しいかもしれないですね。そして次に法的な話になります。さらに、先ほどの話に加え、ECネットワークなどを紹介することになると思います。
余談ですが、有料の業者(悪質かどうかは別として)に頼むと、たとえば、個人情報が書かれているスレッドに大量の書き込みをして1000件に達すればスレッド落ちして、しばらくすると見れなくなる、ということをやってくれるでしょうね(書き込みの上限は1000件までなので、新しいスレッドができると位置が落とされ消えていく)。


相談員のスキルアップについて国でも議論されていますが、なんだか方向性が違うような気がしています。

このサイトでは、膨大なIT関連の情報の中で、相談員として知っておくべき優先的な事項を取り上げたり、相談員自身が実践できない代替として仕組み等を解説したり、最新の情報を紹介したり、していきたいと思います。

モチベーションを維持する方法(キムタツブログより)

2010年4月24日に「やる気さえあれば学べる(キムタツブログより)」https://soudanskill.com/20100424/32.htmlという記事を書きました。

灘中学校・灘高等学校 英語科 木村達哉オフィシャルサイト
「キムタツブログ」
http://blog.kimu-tatsu.com/
関西弁で書かれています。

今回は、2012年6月25日の「モチベーションを維持する方法」を紹介します。
http://blog.kimu-tatsu.com/archives/5349

一部抜粋

いまモチベーションについてのコラムを書いています。よく受験生から「どうすればモチベーションが上がりますか」と聞かれることがあります。
あるいは社会人の方からも「モチベーションを維持する方法は何でしょう」と尋ねられて困ることがあります。

それは必死になることですとしか言えません。

モチベーションが維持できない理由は3つ。

1.必要性がないのに何かにチャレンジしようとしている。
2.目的がないのに何かにチャレンジしようとしている。
3.チャレンジし始めたはいいけど、計画性がない。

この3つのいずれかやと思うんです。

例えば勉強して大学に入ってやろうと思っている人がいたとします。将来は立派な人物になって日本を支えてやる!という作文を書いていたりする。

あるいは「将来は医者になって、この世から病気をなくしてやる!」なんて大層な決意文を書いていたりする生徒がいたとしましょうや。

この人が鼻くそをほじりながら漫画を読んで「なかなかヤル気出ませんわ」と言うてたとしたらどう思いますか。

要するに「どうせ自分が日本を支えるなんてできるわけないわな」と思ってるのです。自分がやる必要なんて感じてない。

あるいはそれほど医者になろうなんて思ってない。目的意識がないわけです。

あるいは、ではそのためにはどういうことをしなければならないのかを掘り下げず、適当に龍馬モノなどの本を読んでいたりする。計画性がないのです。

逆に考えてみればですね。

1.必要性のあるものにチャレンジする。
2.目的意識を持たざるを得なくする。
3.綿密なる計画を立て、それを周囲に公表する。

というようなプロセスを経ることで、モチベーションを維持せざるを得なくなります。

必死さが足りないのには理由があります。ならば必死さを生み出すための工夫をすればいいのではないかと思っています。

僕は必死さ、気合い、気迫、そういったものこそ何かを成し遂げる上で最も重要だと考えています。スキルはその次です。

自分の授業をなんとかしないと教員なんて続けていけないなと思っている先生と、なんとかしたいなと思っているレベルの先生とでは絶対に差が生まれます。

そのうえでスキルを知ることで、前者の先生はかなり伸びます。真剣さが違う。

自分で自分を高めるためには、そうせざるを得ないように自分を持っていくことです。
そうせざるを得ないように、工夫するのです。

そうでないと人間甘えてしまいますからね。

(以下はHPでお読みください)

相談員として、当然ながら正義感を持って仕事をしていると思いますが、自分自身でテーマを持って取り組んでいくことも、さらなるモチベーションアップにつながるのではないでしょうか。
テーマは個人個人異なっています。消費者啓発や消費者教育の場合もあります。
ちなみに私のテーマは「相談員のスキルアップへの貢献」です。
みなさまのテーマは何でしょうか?
それを思い切って口に出してみてはどうでしょうか。
文章にしてみてはどうでしょうか。
コメントしてみてはどうでしょうか。

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