「赤ちゃんの泣き声は騒音か」 その2(解説)

前回の記事を必ず読んだ上で、今回の記事を読み進めてください。
「赤ちゃんの泣き声は騒音か」 その1 2012年12月3日(月)

前回(その1)の記事の一部を再掲します
再生JALの心意気/さかもと未明(漫画家)
PHP Biz Online 衆知(Voice) 11月19日(月)12時52分配信
◆飛行機の搭乗マナーは守られてる?◆
http://zasshi.news.yahoo.co.jp/article?a=20121119-00000002-voice-pol

Yahoo! JAPAN ニュース(http://headlines.yahoo.co.jp/hl)から引用

再生JALの心意気/さかもと未明(漫画家)PHP Biz Online 衆知(Voice) 11月19日(月)12時52分配信

この話を読むと、相談現場を知っていれば、「対応に苦労する消費者」と同じ雰囲気がすると直感的に感じ取れるのではないでしょうか。
もちろん、これをJALへの苦情として消費者センターに相談が持ち込まれることも十分ありえますし、同様の事例も考えられます。
そのときに、どう対応しますか?

ここで、ちょっとした課題演習の問題を出したいと思います。

この記事を読んで、相談現場と共通することを論理的に解説し、評価してください。
また、この相談を受けたとしたら相談員としてどのように対応し、相談者に回答しますか?
ヒント:WEB連載【相談対応の流れと必要なスキル】を参考に相談内容のポイントとなる箇所を箇条書きに抜き出して考える

その2で私の考え方を書きたいと思います。

ポイント
・相談内容を「事実」と「感情」とそれらからくる「要望(要求)」とに分けて考える
・「事実」というのは誰から見ても変わらないもの→コントロールすることができない→法令(ルール・きまりごと)に基づくものかを判断する
・「感情」というのは人によって変わっていくもの→コントロールすることができる(賛否が分かれる)
・「事実」や「感情」から発生した「要望(要求)」は、すぐに対応できるものか法律改正までの大きな問題かを見極める。
・「要望(要求)」が法令に基づくことや法令にに違反すること、非常識なものの場合は淡々と対応する。相手の「要望(要求)」は認めないが、そう感じている感情を受け入れてあげ、何らかの行動をとることで納得を得る。
・何らかの行動とは、例えば国の管轄する部署に伝えておきます、PIO-NETに入力して全国の消費者センターで情報を共有します、などこちらに負担がかからないことを上手く納得してもらえるように説明する。

結果として今回のJALの対応は大人な対応で、コミュニケーションの基本ともいえると思います。

以下に、本文を順番に引用しながら解説したいと思います。なお、私の目的はこの方を批判することではなく、相談員としての立場でどう考えて行動すべきかという教材として活用しています。リアルな話は非常に参考になります。ただし、かなり辛口に評価していますが、他意はありませんのでご了承ください。


◆飛行機の搭乗マナーは守られてる?◆

引用①

「あなたとこれ以上、話しても埒が明きません。かたちだけ、『申し訳ございません、努力してまいります』とか頭を下げても、どうせ何もしないでしょ? 私は、頭を下げさせて溜飲を下げて終わり、なんてことでは納得しません。クレームをつける以上は、自分の名前を出して責任をもちます。だから結果を出してほしい」

できないことやその場で判断できないことを要望(要求)する典型的な対応の難しい人と考えます。
元公務員とか元学校の先生とか元有名企業の技術者だとか、社会的地位のあったプライドの高い人、特に退職後の男性に該当することが多いかもしれません。
(退職した人がなぜこのようなクレーマーになるのかは理由があるのですが、それはクレーマー対応のシリーズで説明したいと思います)
よくあるパターンとして、肩書きをちらつかせる、自分がやってきた実績を示す。求めてもいないのに、肩書きの並んだ名刺を出す。
「私はクレーマーではなく社会的な地位のある人間だ。私の言うことは正しいので、それを認めなさい。社会人の先輩である私が未熟なあなたに教えてあげる。むしろ感謝しなさい」というところですね(上から目線が多い)。
また、こちら側の身分の高い責任者が対応することに満足感を持ちます。

ここで、JALの
「かたちだけ、『申し訳ございません、努力してまいります』とか頭を下げても」
というJALの側の返答には2種類あると思います。
一つは「単純に能力のない担当者の対応」、もう一つは「すべて見通した上での対応」です。
今回は後者の方でしょう。
⇒こちらがいくら正しい話をしても、あげあしを取ったりして、絶対に認めないので、とにかく、相手の話を否定しない。否定しないが正しくないものは認めない。あげあしを取られないように余計なことは言わない。最後に相手を認める部分を探してあげる。

JALの以下の対応がこれに当たります。この記事でのJALの発言を抜粋してみましたが、すべてがそれに該当します。
引用記事の中に答えはすべて出ていますね。見る人が見たらとすぐに全体像が分かりますね。
・「私どもとしましては、すべてのお客さまに快適にお過ごしいただけるよう、精いっぱい努力させていただいております」
・「お子さまをお連れの方には、機内でのマナーをまとめた『mama&baby』という冊子をお渡しし、ご協力をお願いしています」
・「いえ、ファーストクラスでも、音はどうにもできません。個室のようにみえても、・・・(中略)・・・という航空法の規定によるものです。これは、万一の際に避難の妨げとなるものがあってはならないという、お客さまの安全を守るための規定なんです」
・「公共交通機関である私どもから、乳幼児のご搭乗を規制することはできません」
相手を認めてあげる部分が以下になります。こぶしを下げるタイミングを探しているという感じですね。
・「なんていうことを私的には発信していこうと思うんですが、こんなクレーマーでも、また乗せてくれる?」。そういったら、「ぜひ!」といってくださいました。

この冒頭の部分でほとんどの答が出ていると思います。

引用②

その赤ちゃんは、たぶん1歳くらい。どうしてそんな体力が、と思うくらいに離陸から泣き叫び通しだった。

この部分は本題とは異なりますので雑談として読んでください。
赤ちゃんが泣くのは仕事だ。当たり前だといいます。その理由の一つとして、発育発達の過程で赤ちゃんは泣くことによってコアを鍛えているのです。横隔膜や腹筋をトレーニングしているのです。話すことができないので泣くことで自分の意思を伝えようとします。おなかがすいているのか、オムツが濡れて気持ち悪いのか、お母さん・お父さんは、泣き方によって赤ちゃんの意思を汲み取ることができるのです(できない場合は親としてできるようにつめなければなりません)。
ちなみに、みなさまも床に仰向けに寝転んで膝を三角にし、両手をおなかにおいて、大きな声で1から10まで数えてください。これはれっきとしたコアトレーニングのメニューになります。

携帯電話の大手家電量販店での比較 その2

抱き合わせ販売
携帯電話を購入しに来た消費者に、電話とあわせて「データー端末(例えばポケットWI-FIなど)」を強引に販売する事例が多発しましたが、最近は、スマートフォンとデーター端末を同時に販売する手法が問題になっています。WI-FIならどこでも速度が速いという売り文句で毎月の費用も今と変わりませんとの触れ込みです。かなり勘違いさせるやり方で消費者センターにも多くの相談が寄せられていると思います。
これたよく似た手法で、スマートフォンと0円フィーチャーフォンを同時に契約すると端末が大幅割引になるというものです。
これらは一見してお得に思えますが、毎月のランニングコストがいくらになるのかということをしっかり考えなければ余計な出費になります。
このことに気づいて解約しようにも「2年縛り」があるのでそう簡単ではありません。
みなさまも覚えのある事例だと思います。
量販店ではキャリアが同じ売り場で競争し、売ることに執念を燃やしているので、注意が必要です。
細かいプランについては別途解説します。

結論として私のおすすめ
キャリアごとのキャッシュバックの傾向は前回までに説明しましたので、私のおすすめはエディオンです。また、auならヤマダ電機も熱いです。今シーズンはまだまだこれからですが、auはヤマダ電機で、最新機種無料、MNP4万円の商品券などが昨年の12月ごろから始まっていました。
そして、エディオンは基本的にエディオンカードのポイントでのキャッシュバックとなります。
エディオンカードは年会費が1000円程度必要ですので、少しハードルがあります。
エディオンは毎月得点ポイントが変わってきます。
全くない月もあればドコモでMNP40000ポイントというのもあります。
最新機種が0円だったら買いですが、1つ前のモデルはほとんど0円なので、それを選択するのがおすすめです。
ヤマダ電機もキャッシュバックが少なくても最新機種が期間限定でMNP0円とかになったりしますので、特にauはねらい目かもしれません。

私の体験
ちょうど年度末に3台分が2年契約の更新に当たりました。エディオンでは昨年は2-3月まで40000ポイント(4月からは25000ポイント、今は0ポイント)でしたので、子どもの分も合わせて3台分のauをドコモにMNPして12万ポイントを獲得しました。オプションは最初の1ヶ月の無料分だけでした。MNP手数料、新規事務手数料、1台のみ1日を残し中途解約したので解約手数料が必要でしたが、それをはるかに上回る12万円分の特典でした。この3台はスマートフォンではなく普通の携帯ですが、すべて高機能の最新携帯でした。さらに、すべて学割を適用させて毎月の基本料金を無料にさせています。WEBを使わず家族通話と使い放題のメールだけなので、315円(imode)+7円(ユニバーサル料金)×3台で毎月1000円でおつりがきます。2年間のトータルの支払額を考えてもキャリアは赤字ですね。つまり、キャリアからお金をもらって3台の携帯電話をただで使わせてもらっているということになります。2年更新時にMNPにするか、学割がなくなる3年満了時に中途解約するかはそのときの相場次第です。学割は一度使うと2回目は使えないという場合がありますので情勢を見守ります。

最後に
スマートフォンが出現してから、現金ばら撒きのようなキャンペーンが繰り広げられているのは、前回までに説明したように、パケット定額、しかも上限の定額契約がもれなくついてくるので、確実に一定の収益を見込めるというところにあります。
一番大事なことは、毎月のランニングコストがいくらになるのかということをトータルで考える必要があります。

ここまではお得に購入するヒントを解説しました。
次回からは、契約方法や契約プランなどの複雑な料金体系について解説したいと思います。

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携帯電話の大手家電量販店での比較 その1

まず前提として、直営店での購入とそれ以外の選択について考えます
携帯を購入するには直営店とそれ以外の選択肢がありますが、直営店では割引はあまり期待できません。キャッシュバックや商品券も期待できません。
期待できるとしたら接客サービス等の価格以外のものになります。
といっても、直営店で苦情がないわけではありません。
基本的なサービスが周知されているというところでしょうか。
意味不明のバイト君がいないだけ話は分かりやすいです。
選択肢としては、契約変更や問い合わせ、苦情等の手続きについては直営店を、購入については直営店以外の量販店等を選択するのがお得です。

さて、直営店以外の選択肢としては、大手家電量販店か街中でのショップか、ネット通販等の通信販売という選択肢がありますが、基本は大手量販店です。よほどの特典がない限り、それ以外の選択肢はあまりありません。ちなみに、マイカルに入っているショップの系列でソフトバンクがすごいことになっていたことはありました。また、ネットは購入時にトラブルがあると手間がかかります。やはり、大手家電量販店でしょう。

大手家電量販店といえば、ヤマダ電機、ケーズデンキ、ヨドバシカメラ、ビックカメラ、エディオンというところでしょうか。
全国津々浦々までは分からないので、私の近隣とネット情報をあわせてだいたいの傾向を書きたいと思います。
みなさまの住んでいる地区とは異なると思いますが雰囲気を感じ取ってもらえたらと思います。

まず、最近の販売店での価格設定に何か気づいたことはありませんか?
頭金です。分割払い時の頭金0円というキャンペーンもあります。

この頭金とは何でしょうか?
一般的な頭金とは、購入価格の一部を頭金として支払うことと考えられていますが、携帯電話の場合は、購入価格(すなわち本体価格)とはまったく別の手数料として考えられているのが一般的です。つまり、頭金が本体価格の一部として支払われていないということです。丸々、販売店の手数料として取られているわけです。したがって、この頭金は販売店が自由に金額を設定することができるのです。ここが、一つの大きな盲点となっていますが、あまり知られていません。
もともと頭金という制度なんてなかったような気がしますが、スマートフォンが主戦場になってから出現してきたような気がします。この頭金を0円に設定したとしても本来の本体価格が安くなっていないので気をつける必要があります。
そこで、量販店で購入するときの価格比較の目安の一つとして頭金があげられます。
もっとも、本体価格が割り引かれていたら、本来の手数料なのか、実は本体価格が頭金に転嫁されているだけなのか見分けにくいですよね。
(注意)これが携帯の頭金の考え方のようですが、販売店によって異なるかもしれませんのでご確認ください。

キャッシュバックの方法
主に、商品券でのキャッシュバックとポイントによるキャッシュバックがあります。現金キャッシュバックはあまりないです。
携帯電話のキャリアによっても、また購入時期によっても異なるかもしれませんが、量販店では商品券でのキャッシュバックがほとんどです。
そして、キャッシュバックの条件として様々なオプションに加入させられるわけですが、最初の無料期間の1ヶ月だけでいいとか3ヶ月してくださいとか様々です。オプションの条件も販売店を選ぶ目安になります。このオプションは同じ系列の量販店でも店舗によって微妙に異なります。
購入時にはオプションの条件の一覧表を書いてもらっておくといいでしょう。
ちなみに、このオプション期間の縛りが守られたことを確認してから商品券を送ってくるというパターンも多いですね。
auでは最近、「スマートパス」のオプション条件が多いです。

量販店(特にヤマダ電機)であれば最新機種がすべてではありませんが最新機種の一部がMNP・新規で無料キャンペーンというのがあります。週末台数限定などもありますので、購入しようと思ったら、定期的に足を運んで傾向をつかんでください。

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