消費者情報 2011年1月号 (関西消費者協会)

①特集いま知っておきたい食情報
・偽装表示、期限表示の見直し、消費者庁の創設など食品を取り巻く環境は大きく変化しようとしています。その最新の動きについて各方面から寄稿されています。
②2010年消費者関連出来事
・この1年間の出来事が時系列で月ごとに130件あまりが箇条書きでまとめられています。
③2010年消費者関連法律
・10個の関連法律があげられていますが、直接関係するのは、「消費生活用製品安全法施行例の一部を改正する政令」で、「使い捨てライターに関する」取扱が変更になっています。
④ADR機関を活用しよう
不動産の相隣紛争に関する解決事例
・「借地上建物の買い取り事案」と「越境建物の問題の事案」の2つの事案について、正式に裁判すると手間やお金がかかったり、法律で判断するには難しかったりする事案をADRによる話し合いで専門家による妥当な提案をおこない、合意に至ったケースを紹介しています。
・この考えは、まさしく消費者センターにも合致する考えですね。
⑤判例に学ぶ
高木証券による住居用不動産投資ファンド被害について損害賠償責任を認めた判決
・タイトルそのままのないようです
・リスクを説明していなかったり不適当な勧誘行為により誤解を与えた
・金融商品販売法5条等に基づき損害賠償責任を認めた(過失相殺3割)

リンクはこちらです
関西消費者協会 http://kanshokyo.jp/hp/
消費者情報 2011年1月号

第一印象 ファーストコンタクト その1

相談者と相談員のファーストコンタクト(最初の接触)は何でしょうか?
簡単ですよね。
電話です。
来所相談の場合は受付ですね。

人と人とのコミュニケーションでは第一印象が大事だといわれます。
消費者センターにとっても第一印象はとても重要です。

相談者は消費者センターに何を期待しているでしょうか。
・消費者トラブルに巻き込まれ、わらをもすがる思いで消費者センターに電話してきた。
・普段、あまり電話したことのない高齢者が電話してきた。
・携帯トラブルで勇気を振り絞って高校生が電話してきた。
・出会い系サイトでだまされた既婚者が配偶者に黙って電話してきた。
・メーカーからひどい対応を受けて電話してきた
などなど、消費者センターに電話してくる相談者は当然ながら「わけあり」ですよね。

行政の消費者の味方である消費者センターなら絶対に解決して助けてくれるはず。
頼りになる相談員がきちんと対応してくれるはず。

電話に出る前から、消費者センターおよび相談員に対する信用レベルは、かなり高いところにあるともいえます。
したがって、そのような期待感に応えなければなりません

それでは、どのように応えたらいいのかというと、私は「マイナスにならないように」応えれば良いと考えます。
「信頼を得るには長い時間が必要だが、信用をなくすのは簡単である」、といわれます。
そういう意味では、話をする前に、すでに信頼を得ているという、コミュニケーションには非常によい状態になっているのです。
したがって、その信用をなくさないように、すなわち「マイナスにならないように」対応することが重要です。
逆に、信頼が高い状態だけに、ひとたび「マイナス」の要素を出してしまえば、再び信頼を得てプラスに持っていくのは非常に苦労することになります。

それではまず「電話」での相談の場合について考えていきたいと思います。

電話が鳴ると、相談員が受話器を取り、「はい、△△消費生活センター相談員の□□です」と会話を始めるでしょう。
誰もが「無意識的」に話していますが、この最初の「受付・あいさつ」にあたる部分について、「意識」したことがあるでしょうか。
実は、深く考えてみると、結構奥深いものがあると思います。
それは、『最初の言葉で相談者に「第一印象」を与える』、ということです。
当然、第一印象がいいに決まっていると思います。

具体的には、電話に出たときの最初の会話である
①消費者センターであること
②相談員であること
③名前を告げること

この3つは最初のコンタクトに必要な言葉・情報です。
これらは、「バーバルコミュニケーション」、すなわち、話す言葉の内容などの言語情報に該当します。

消費者センターによっては、最初にこの3つの要素ではなく「消費者センター」だけ、「消費者センターと名前」だけ、という場合もあるでしょう。

この3つは、それぞれ
①消費者センターにつながってよかった。
②直接、相談員が電話に出てくれてよかった。
③名前を名乗ってくれたことで、距離が近づき安心する
という印象を相談者に与えて、非常に良好な関係で相談をスタートさせることができます。
たったこれだけで、相談がスムーズに進むのであれば簡単ですよね。
ぜひ、この3点セットをお使いください。

一方、先日書きました「ノンバーバルコミュニケーション」の記事で、コミュニケーションにおいては、「バーバルコミュニケーション」ではなく「ノンバーバルコミュニケーション」が重要となると書いたところです。
すなわち、「バーバルコミュニケーション」である「話す言葉の内容などの言語情報」に、「ノンバーバルコミュニケーション」であるの「声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報」や「顔の表情・見た目・しぐさ・視線などの視覚情報」の要素を上手く加えることで、コミュニケーションをより良好に保つことができるのです。

次回は、このファーストコンタクトの「受付・あいさつ」を「ノンバーバルコミュニケーション」の観点から書きたいと思います。

(平成23年1月11日 初稿)
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月刊 消費者 (2011年1月号)

1月号は特記すべき記事はありませんでしたが、「2010年の10大ニュース・ヒット商品」が特集されていましたので少しコメントします。

10大ニュースは新聞でも発表されていました。
消費生活モニターが選んでいるわけですが、普通の10大ニュースとあまり変わりませんね。ヒット商品のほうが面白いかも。でも、何で?という商品もありです。

どちらにしろ、流行を知ることは相談員として大切なことです。知らないものがありましたら調べてください。

【消費者10大ニュース】
酷暑、子供手当て・高等学校授業料無料化、エコポイント、口蹄疫、所在不明高齢者発覚、事業仕分け、大阪地検特捜部証拠改ざん、改正臓器移植法施行、たばこ大幅値上げ、就職浪人、

【ヒット商品】
食べるラー油、エコポイント商品、iPad・スマートフォン、高速道路無料化社会実験、格安航空会社、Twitter・you tube、、熱中症対策グッズ、もしドラ、ロールケーキ、ガリガリ君

日本消費者協会 http://www.jca-web.org/
月刊 消費者

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