見守り新鮮情報より

国民生活センターのメールマガジン
見守り新鮮情報
第103号
環境保護にもなるもうけ話?水源地の権利を売ります!買います!
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/mj_mailmag/mj-shinsen103.html
http://www.kokusen.go.jp/mimamori/pdf/shinsen103.pdf

「えび」やら「レアアース」やら話題になれば次々と詐欺が発生しますね。
詐欺商法はまさしく時代の最先端を行くと感心してしまいます。

「水源地の権利」がなぜ話題か?知っていますか。
その背景をきちんと知っておく必要があります。
私もテレビからの情報ですがメモしておきます。

日本の山が中国資本によって買われているようです。
山といっても水源いわゆる「水利権」のある山です。
山の持ち主氏は相続するのに税金の優遇がなく払えません。
(一方、農地の場合は優遇措置があるので土地を手放さずにすみます)
そんなところに、中国資本が良い条件で山を買うことを持ちかけます。
税金が払えないので売るしかないので売ってしまいます。
また、山は売らなくてもいいので、水利権だけ売って欲しいという話もあるそうです。

背景として、水ビジネスが関係しそうです。
中国では良質な水がなく、不足しています。
経済発展とともに、将来、良質な水が相当量必要とされるかもしれません。
今のうちに良質な水のある日本の山を買っておこうということです。

そんなわけの分からない中国に買われては大変だ、ということで断る持ち主もいますが、結局は税金が払えないという現実があります。
市民運動のような形で団体に買い取ってもらう、ということが現実にあるようです。

私も受け売りの話ですが、ある程度は考えられることですよね。
そこを逆手にとった商法です。
信じる人も多いと思います。
詐欺ではない、本当に水源を守るためのものであればいいのですが、残念ながら詐欺ばかりですね。

農業は保護しているのに、山は何も保護してくれない「日本政府」
以前はアメリカ人に買いあさられてた日本ですが、今後は中国人に買いあらされる可能性が高いですね。
なげかわしい日本ですね。
中国、水ビジネス、先見のある方なら本物のビジネスに手を出してもいいのではないかとも感じます。

こんな話を知っていましたか?
私は意識せず何気ない日常から知った話です。
知らぬ間に、自然と耳に入ってくる、日々勉強ですね。
こういう相談があったときにも、背景を知っておくとあわてなくてすみます。

(平成22年2月18日 初稿)
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マズローの欲求5段階説 その1

「マズローの欲求5段階説」は、自己実現理論とよばれ、アメリカ合衆国の心理学者・アブラハム・マズローが、「人間は自己実現に向かって絶えず成長する生きものである」と仮定し、人間の欲求を5段階の階層で理論化したものです。
「人間の欲求は5段階のピラミッドのように構成されていて、低階層の欲求が充たされると、より高次の階層の欲求を欲するというもの」で聞いたことがある方もおられると思います。
モチベーション(動機付け・やる気)理論の一つでもあります。

私は10年ほど前にこの話を聞いたことがあるのですが、単にこの理論の説明だけだったので、他人事でした。
しかし、これを自分の仕事に対するモチベーション・意欲・やる気・将来どうしたいのかなどを意識したところ、この理論の考え方がより身近になりました。
そして、これを読まれている相談員の皆さんがピラミッドのどの段階にいるかということを考えることで、スキルアップへのモチベーションにつながるのではないかと考えています。

「マズローの欲求5段階説」については様々なサイトで解説されていますが、ピラミッド型の図が有名ですね。

第 1 段階: 生理的欲求 (Physiological needs)
・生命維持のための食事・睡眠・排泄等の本能的・根源的な欲求
・ この欲求が満たされない場合、人間は生きていくことができなくなる。
第 2 段階: 安全の欲求 (Safety needs)
・安全性・経済的安定性・良い健康状態・良い暮らしの水準など、予測可能で、秩序だった状態を得ようとする欲求
・病気や不慮の事故などに対するセーフティ・ネットなども、これを満たす要因に含まれる。
・ この欲求を満たすために一生涯を費やす人が、世界にはたくさんいる。
第 3 段階: 社会的欲求 (Love Belonging needs)/所属と愛の欲求(social need/love and belonging)
・情緒的な人間関係・他者に受け入れられている、どこかに所属しているという感覚
・この欲求が満たされない時、人は孤独感や社会的不安を感じやすくなり、鬱状態になりやすくなる。
・この欲求が十分に満たされている場合、生理的欲求や安全の欲求を克服することがある。
第 4 段階: 自我の欲求 (Esteem needs)/承認(尊重)の欲求(esteem)
・自分が集団から価値ある存在と認められ、尊重されることを求める欲求
・尊重のレベルには二つある。
・低いレベルの尊重欲求は、他者からの尊敬、地位への渇望、名声、利権、注目などを得ることによって満たすことができる。マズローは、この低い尊重のレベルにとどまり続けることは危険だとしている。
・高いレベルの尊重欲求は、自己尊重感、技術や能力の習得、自己信頼感、自立性などを得ることで満たされ、他人からの評価よりも、自分自身の評価が重視される。
第 5 段階: 自己実現の欲求 (Self-actualization needs)
・自分の持つ能力や可能性を最大限発揮し、具現化したいと思う欲求。すべての行動の動機が、この欲求に帰結されるようになる。

また、それぞれの欲求をまとめた考え方もあります。
・基本的欲求:第 1 段階: 生理的欲求 (Physiological needs)+第 2 段階: 安全の欲求 (Safety needs)
・帰属欲求:第 3 段階: 社会的欲求 (Love Belonging needs)
・自我欲求:第 4 段階: 自我の欲求 (Esteem needs)+第 5 段階: 自己実現の欲求 (Self-actualization needs)

・物質的欲求→基本的欲求
・精神的欲求→帰属欲求+自我欲求

さらに、マズローは晩年、5段階の欲求階層の上に、さらにもう一つの段階、「自己超越」(self-transcendence) の段階があると発表しております

< ウィキペディア等を参考にしました>
※キャリアウィングの(http://www.career-wing.jp/document/document06.pdf)の表が分かりやすくまとめられています。具体的な表現になっているので、こちらをもとに解説していきたいと思います。

次回は、この「マズローの欲求5段階説」を相談員という仕事とスキルアップに結び付けて考えたいと思います。

第一印象 ファーストコンタクト その3

来所相談でのファーストコンタクについて書きたいと思います。
ここでは、あくまでも、消費者と相談員が最初のあいさつを交わすまでに付いて述べたいと思います。
電話相談と違い相手の姿が見えます。当然ながら相手から相談員の姿が見えるというところで、声だけではなく態度にも気をつけなければならないので複雑になります。

目標は、電話対応と同じ、消費者に安心してもらい、お互いの信頼関係を築き、心を開いてもらうことです。
相手が見えるだけあって、うまくいけばスムーズです。
しかし、ひとたび関係が崩れるとその場から逃げ出せないために対応に困難を伴います。
ここでのポイントも電話と同じマイナスを出さないことです。

しかし、前提として消費者は弱い立場なので、消費者センターの対応が少々まずくてもトラブルになることは少ないと考えられます。
(最近はそうでもないのですが、これについてはべつの機会に)

消費者はトラブルを抱えてすがる思いで消費者センターに相談に訪れます。
普通は電話相談から始まるのですが、来所から始まるということは、よっぽどの内容ではないかと考えておくことも重要です。
すでに怒り心頭で、いきなりまくし立てることもあります。

ここでは初期対応、すなわち受付は誰がするのか、について考えます。
こればかりは消費者センターによって体制が異なります。
大きな消費者センターでは相談員が応対するかもしれませんが、小さな消費者センターでは受付の事務職員、行政職員、アルバイトなどが対応すると思います。
相談員が受付対応するのであれば「ツボ」は分かると思いますが(分からない相談員もいますが)、それ以外の人が受け付け対応する場合は、どれだけ受付がマニュアル化されているかに限ります。
マニュアル化といえば堅苦しいですが、いかにトラブルなく相談員に引き合わせるかが、受付の絶対使命です。

来所相談は顔が見えるだけに電話と違ったアドバンテージがあります。
それは、相手の相談内容のトーンが推測できることです。
大きな荷物を持っていたら商品かな、封筒を持ってたら請求トラブルかな、息子に連れられたお年寄りか、親につれられた子どもか、すでに興奮してそうなのか、いかついのか、少しおかしそうなのか、などなど
先入観は良くないとは言いますが、外見からかもし出されている雰囲気を感じ取り、対応のミスをなくす(マイナスをなくす)ために活用したらよいと思います。

受付では、笑顔で親切に対応するのがいいのでしょうか?
賛否は分かれると思いますが、私は電話相談と同じように淡々と対応したらよいと思います。
まあ、相手にもよりますが、いきなり笑顔でニコニコと話すと、怒り心頭の消費者の場合は逆燐に触れることもありますので、淡々とした方がいいのではと思います。

さて、受付では、相談受け入れ可能条件を確認する必要があります。
このタイミングは消費センターによって違います。
受け入れできない場合の対応について、しっかり対応できるようにしていてください。
受け入れ不可能とは、住所地が違う、近隣トラブルである、事業者間のトラブルである、など、相談可能範囲は消費者センターによって異なります。
受付できない場合は、電話と違い、せっかく来所したのに、たらいまわしにする、という新たなトラブルが発生します。
行政サイドとしてはあたりまえのことなのですが、消費者としては理不尽で受け入れられません。
そして、できないことを説明するときに、その話し方を含めた対応が新たな苦情を生んでしまうことがあります。
受け入れできる場合と受け入れできない場合、そして受け入れできない場合はスムーズに関係部署を紹介する、という対応をマニュアル化しておいてください。

さて、受け入れできるかどうかは、どうやって確認するのでしょうか
相談内容を聞かなければわかりませんよね
実際に相談対応する相談員であれば問題は少ないのですが、受付など違う人が確認する場合、どこまで相談内容を聞けばいいのか、しっかり考えておく必要があります。
消費者によっては、いきなり相談内容をまくしたてるときがあります。
そんな場合、実際に対応する相談員に同じことを説明することになり、さっき言ったばかりだろうという苦情にもなります。

以上のように、こまかく考え始めるときりがないですよね。
ただし、これは、最悪の場合を想定しています。
最初に言ったように、前提として消費者は弱い立場なので、消費者センターの対応が少々まずくてもトラブルになることは少ないと考えられます。

しかし、こういった細やかなことが自然にできるような相談員であれば、おのずと相談対応・コミュニケーション能力にすぐれているともいえると思います。

そして、相談者と相対した相談員は、「相談員の○○です」というあいさつから本題に入っていきます。
この時点で、マイナスがない、むしろプラスの状態であれば、以後の話もスムーズに進むのではないかと思います。

※来所相談におけるノンバーバルコミュニケーションの「顔の表情・見た目・しぐさ・視線などの視覚情報」については、今回のファーストコンタクトのカテゴリーではなく、別の相談対応のカテゴリーで書きたいと思います。

(平成22年2月3日 初稿)
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