相談員資格の検討会 中間報告 公表

第10回の検討会で中間報告(案)の最終検討が行われて、このたび中間報告が公表されました。

消費者庁HP
ホーム > 地方協力課 > 消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会
http://www.caa.go.jp/region/index8.html
消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会 中間報告[PDF:643KB](平成24年8月)
http://www.caa.go.jp/region/pdf/120827_houkoku.pdf

消費者庁や消費者委員会からネットで公表されている資料や報告書等が随時冊子で印刷されて送られていると思いますので、この中間報告の冊子も各地のセンターに送付されていると思います。
これらの冊子はなかなか読む気にならず、現場への影響も余りありませんが、今回の中間報告だけは、相談員全員の将来、しかもかなり近い将来に大きな影響を与えるものです。
なぜなら、全員がもう一度試験を受けなければならなくなる可能性もあるからです。
また、コミュニケーション能力等の技能的なものについても、何らかの査定を受ける可能性もあります。
だからこそ、この中間報告は、しっかり読んでおいてください。

これまでの議論では、国の思い、全相協の思い、NACSの思い、地方の思いが交錯し、ずばりという結論は見つかっておりませんが、とりあえず、中間報告がまとまりましたので、それがベースになっていくのではないかと思います。
その中でも、中心となるのが国の考えだと思います。
国は相談員資格を行政の相談員に限らず民間をも含めた相談員資格にしたいとの考えがあります。
そうすると、相談員資格そのものの意味合いが変わってきます。
行政の相談員とメーカーの客相の相談員は似て非なるものです。
それを同じラインに立たせるとなると無理が生じます。
今まで主張してきたとおり、私は消費生活相談員資格は行政の相談員に限定した資格にすべきだと思います(さらに、現に行政で相談業務に従事している相談員を「消費生活相談員」職として法律で位置付ける)。
一方、コミュニケーション等の技能は実践のなかで学んでいくものであり資格付与の要件にするのは現実的ではありません。
結局は、新たな試験制度を創設せず、現行制度を基本として、コミュニケーション等の技能を向上させるための研修制度を充実することこそが相談員の資質向上の要ではないかと思います。

しかし、中間報告では私とは方向性が異なっています。
何が適しているかを決めるのは全国の相談員の意見です。
相談員の意見も検討会で出てきてはいますが、比較的レベルの高い相談員の意見ではないかと思います。
レベルの高い相談員の意見に合わせると、研修の機会の少ない地方で何とかやっている相談員にとっては、厳しい資格制度になるかもしれません。
自分自身の能力がまだまだだと思っている相談員のほうが多いのではないかと思っています。
そういう相談員こそが声を上げなければ、とばっちりをくらいます。
そして、何も意見を出さなければ、中間報告の考えのもとに進むことが考えられます。

今後、現場の相談員の意見を集約する機会があるかもしれませんし、それがなくても全相協やNACSや直接消費者庁などに意見を述べてもかまわないと思います。
今回だけは、傍観者でいるのではなく、積極的に参画しましょう。

中間報告が出たので、しばらくは動きがないと思います。
おそらく、中間報告に対する意見を出す機会があると思いますので、私ももう一度、最終的な中間報告を見直して考えをまとめたいと思います。
また、中間報告の中で相談員が必要とする能力についてもまとめられているので、それらの能力を紹介していきたいと思います。

相談員資格の検討会(第10回) 議事録

中間報告(案)の最終取りまとめの最終の第10回議論の議事録が公表されました。
今までの議論は何だったのかというぐらい白熱のバトルになっているような気がします。
ここにきて、やっと本音が出てきたのかもしれません。

先日、NACSと全相協の主張の違いについて書きましたが、さらに激しくなったような感じです。
議論を深めるということよりもお互いの立場を主張しあうという形になっていたので少し残念な気がします。

第10回の新たな部分としては、すでに資料では公表されていますが、「5.相談員資格における必要な知識・技能の担保」の説明が細かく例示されています。ようするに、相談員として、これぐらいの能力が必要なんですよという理想論を並べたような感じですね。これらの書き方についても今回の検討会でずいぶん議論されていました。
この知識や技能については私もスキルアップを目指すための指標にもなりますので別途記事にしたいと思います。

では第10回の議事録から私なりに気になった発言を取り上げたいと思います。揚げ足取りになるかもしれませんがご了解ください。
消費者庁HP
ホーム > 地方協力課 > 消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会
http://www.caa.go.jp/region/index8.html#m01-1
第10回消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会(平成24年8月2日)
議事録[PDF:253KB]・・・http://www.caa.go.jp/region/pdf/120802gijiroku.pdf
検討会委員の名簿は第1回の資料にあります。
http://www.caa.go.jp/region/pdf/111025_1-2.pdf
○青山委員
青山 理恵子 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会副会長
○丹野委員
丹野 美絵子 社団法人全国消費生活相談員協会理事長
6ページ

6ページ

○丹野委員
多分今日が最後だと自覚をしておりまして、それについて一言消費生活相談とは何ぞやという話を少しさせていただきたいと思うのです。
そもそもこの検討会自体は全国の自治体の消費生活センター、つまり行政で相談窓口を担っている消費生活相談員の資格を法定化する議論としてスタートしたと思っていますが、何となくいつの間にか民間団体の相談をも消費生活相談と称して議論していますが、それについて、どこまでを射程に入れるかについて議論を尽くさないで行ってきた気がしています。
つまり、 行政の消費生活相談員についての国の資格をいかにするかということを検討することが本筋だったわけで、議論としてもそこにほとんど集中して議論してきたことから考えれば、消費者団体と一概に言ってもいろんなところがあるのだと思っていることを踏まえれば、少なくとも民間団体という言い方でそこまで相談員をあえて包含して検討するのは本来の筋から少し外れるのではないかと思っておりますので、そこの書きぶりを是非御検討いただきたいなと思っております。
○福嶋消費者庁長官
消費生活相談というのは自治体行政だけがやるものだという位置付けをしているわけではありません。
位置付け自体が行政のということに限定したということは私どもとしては考えていないのです。
○丹野委員
すみません、言い合いをするつもりは毛頭ないのでこれでおしまいにいたしますが、ただ、このペーパーが世の中へ出ていくわけです。世の中へ出て行ったときに、そこに書き込まれていることをみんなが適切に理解しなくてはいけないし、議論の本質も先ほど現実にと長官自身がおっしゃったように、行政の相談のあっせんをどうしたらいいかとか、質を上げるにはどうしたらいいかという議論を一生懸命喧々諤々でやってきたわけです。そういうことから言うと、そこが誤解されるようなことのないような書きぶりにするべきだし、みんなが消費生活相談と想定したときに、この要件をクリアーすればとおっしゃいましたけれども、その要件をクリアーするのは民間だという書き方をするのであればそこは誤解されるのではないかと思います。
○福嶋消費者庁長官
民間の能力は高いと思うのです。
○池本座長代理
今の議論の中で、消費生活相談を行政の窓口だけではない、現に専門家団体などがやっているという事実を踏まえながら、そこも視野に入れた資格である必要があるということは議論してきたと思いますし、それは共通認識だと思います。ただ、更にもう一歩広がって、そういった民間でやることをもっと押し広げていくための制度としてどこまで広げるかということは議論していなかったと思います。
○池本座長代理 では、1990 年代から専門家団体による消費生活相談も行われるようになってきたという歴史的事実をここに触れるということについてはよろしいと思います。それを越えてこの制度を民間に最後どのぐらい押し広げるかということになると意見が分かれるところですし、私もまた違う意見を持っているところもありますので、それはここでは入れていないし、後ろの課題辺りもそれを積極的に進めるのか、どの範囲にするのかを議論していないところだし、そこは触れていないという理解でよろしいのではないでしょうか。

この議論を読むと、行政の相談員としての資格と考えている全相協と民間も含めたしくと考えている消費者庁との根本的なすれ違いがみてとれます。もちろん議論のスタートは民間も含めた資格としていましたが、私は一貫して民間とは一線を画して行政の相談員の資格であるべきと考えているので、この点では全相協と考え方は同じです。さらに大事なことは、民間を含めるか含めないかで、この資格の内容までもが変わってくるのではないかと思っており、そうするといつまでも結論の出ない議論が続いていくのではと危惧しています。結局は、十分に議論できていないということで先送りされましたが、この基本的な考えが統一されていないと先に進めないと思います。
もう一度いいますと、相談業務に「あっせん」は必要不可であり、行政では「あっせん」までするが、民間では「助言」はできるが「あっせん」は難しい、ということを前提にすれば、行政と民間とは明確に相談業務の位置づけを分けるべきだと思います。

8ページ

○山本座長
今の点に関して申しますと、ここで消費生活相談をどういった主体が担うべきかという点については議論を深くはしていないですし、初めからそれはテーマではなかったと思います。ただ、議論を進める中で、これは前回もそうでしたけれども、資格の話と職の話が一緒になっている。そこのところをもう少し明確に分けないとわかりにくいのではないかということが、だんだん議論しているうちに出てきましたし、前回も出たところです。
結局、消費生活相談を職として、まさに法令上の任務、義務としてやっているのは地方公共団体であることは間違いないわけで、そのことはこの報告書の中にも出てきているわけです。その職をもっと明確に位置付けるべきと。
2ページの最後のところですが、ここのところでも資格の話と併せて「消費生活相談員」職の法的位置付けも当然考えなくてはいけないと言っているわけでして、したがって、そもそもというところについてはいろいろそれぞれ御意見があると思いますけれども、この場では資格の話と、それと併せて今申し上げた地方公共団体における相談員の職の話という両方を扱っているのだという、そういう理解でよろしいのではないかと思います。
その点がなお不明確であって、両方が入り混じったようなところがあるとすれば、そこはクリアーに切り分けて、ここではその両方の話をしているということを明らかにする必要があると思いますけれども、いかがでしょうか。よろしいでしょうか。

やっとここで資格の話と職の話がごっちゃになっていることを認める発言が出てきました。いまさらやっとか、という思いもありますが、もっと踏み込んで、私が主張している「試験制度と資格制度と職の位置づけ」をきっちり整理して考えてほしいです。

12ページ

○池本座長代理
新しい資格制度の導入に伴って、地域の現場に混乱が生じるようなことがあってはならない。円滑な移行措置が必要であるという基本の方針。
新しい資格制度で現職の人が新しい試験に受からなくて大量に辞めることになったらどうするのですかと、地域に行けばそういう不安の声は根強くあるのです。だから、そこを今回の資格制度が、これはスタートのころから申し上げていますが、新しい資格制度の試験のレベルを高くしてふるいにかける問題よりは、試験に受かって配置された人が毎年毎年法律や実態が変わるところをきちんと受け止めて解決できる継続的な実務研修と更新のことこそ新しい制度の命だということは申し上げたとおりで、その意味では新資格に移行するところについて、専門的資質を確保しつつも現場に混乱が生じないような円滑な移行措置を講ずる必要があるという旨の記載を冒頭に入れたらどうかと提案します。

私がずっと指摘している問題ですね。新しい試験のレベルを上げると現職が通らないから、やっぱる受かる試験にしてその後のフォローに力を入れようということだと思いますが、本当に矛盾ですね。現状制度を発展させたら可能なことではないでしょうか。わざわざ、新しい試験を現職に配慮してまで作る必要はありません。そう思います。ここにきて、本音が出てきたような気がします。

12ページ

○長谷川委員
この方々がどのような確認のもとに、今の仕事を続けられるのかというところが、資格の論議との関連で見えにくい感じは確かにあると思います。ですから、方針として、現実にそれだけの実務遂行能実力があるということであれば、勿論、資格を取得することができればはっきりするわけですが、それに代わる試験的なことをするのかしないのかとか、現実的になかなかそれは条件がそろわないと難しいので、経過的な一定期間は現状のままで結構ですから継続してお勤めくださいとか、あるいは将来的にはこういうレベルのものは求められますのでその準備は必要となりますとか、そういうインディケーションみたいなのがあってもいいのかなという感じはします。要するのに、今のままで何もしないで仕事を続けられるのか、そうではなく何らかの対応が必要となるのかということがはっきりしていることが良いのではないかと思います。その辺はどうなのでしょうか。
○柿沼委員
関連しているようですので。これを改めて通して見て、ちょっと前後するのですけれども、11 ページの一番下のところに赤で今回足されたのが、「なお、検討会においては、相談員の資格として現行の3資格で『十分である』としている消費生活センターもあることから、新たな資格を法律に位置付ける場合には、現場に混乱を招くことのないよう、自治体や消費生活相談員等の意見に十分配慮して検討をする必要があるとの指摘もあった」という書きぶりで入っているのです。
ですから、検討会ということになったときの希望として見れば、そんなに研修も重ね、今、3資格の方々の中に混じって同等以上の資格がなくてもやっている方ならば、新しい試験制度が入ったならばそれを受けてもらいたいとか、そんなふうな気持ちが私はあるのです。
○川口消費者庁審議官
まとめなので論点の整理という意味で申し上げますと、混乱するかどうかは、1つは任用資格になるのかどうかというところが大きいと思うのです。絶対持たなければいけないか。この点については任用資格にしないという方向でほぼ合意があるわけですから、任用資格にしないという意味では現場の混乱は最小限になる。ただし、この資格はできるだけ取っていただきたいという方向もまた共有されていると思うのですが、そういうようなことがわかるようなとりまとめというだけでも現場は混乱しにくいのではないかと思います。
○柿沼委員
任用資格でないということは、要は相談員の幅が広がるわけですね。新しい資格も取った方もいらっしゃるし、今までの3資格も生きるし、相談資格はない方も今ま
でどおり資格を生かした方もいる。幅広い方が相談の現場にいらっしゃる。どの道を選んでも御自由ですよということですね。ですから、それはそれでいいのですけれども、検討委員会としての1つのあり様として見れば、もう一つ新しい資格を生み出すということについては研修も付与しますよ、いろいろな機会も提示しますよということは、資格を取らないままでいても構わないけれども、受けるチャンスをもったいないので取られてくださいという意味も大きいのではないかと思うのです。
○丹野委員
同じようなことですが、先ほど現場で混乱と言ったのは、この資格を取らなくてもいいのだろうかというお話は確かにあるのですけれども、取るとしたら私の場合はどことどこを埋めていかなければいけないかというのは必ずしも読み取れないということを言われたということがありますので、先ほど来、マトリックスと申し上げていますが。し、だから、この検討会としてはこういう新しい資格をつくりました、取らなくてもいいですよという後ろ向きのメッセージは通常あり得ないと思っていますので、当然、資格をつくりました、みんなで取って、先ほど言ったように消費者の信頼と期待に応えましょうよというお話になっていくのだと思っております。
ですから、当てはまる人たちが、どこの部分が免除されて最低限のものがあれば移行できるのかが必ずしも見えないという部分についてお願いさせていただいたということです。
16ページ
他方には、それでレベルを逆に下げてしまうと資格制度の意味が減殺されるのでないか

新しい資格は必ずとらなければらないのか?という議論です。一部抜粋しただけですが、わかりきった問題がやっと議論されてきたという感じで、結局、さっきの議論にも共通します。この後の議論ではやっぱり無資格相談員への措置など矛盾する制度を作らなければならなくなるんですね。新たしい試験制度ではなく、現状維持で新しい研修制度を作ればいいだけだとおもいます。

18ページ

○池本座長代理
前回発言したところに関連しますが、要するに今回の資格制度が地方公共団体の相談窓口、あと民間の専門家団体などによる相談窓口における消費生活相談処理を担う人たちを育成するということは共通認識だと思いますが、アドバイザーとかコンサルタントというのは例えば企業の相談窓口もあるし、地域の中での消費者団体のリーダーとかさまざまな活動をしている。ここには地域における消費者活動、企業における消費者との懸け橋となる活動等にこの新しい資格が活躍することが期待されるとすらっと真っ直ぐと読んでしまうと、そういったその他の活動分野全体にこの資格がそのまま押し広がることを期待するという言葉に聞こえてしまうのではないか。
アドバイザー制度というのも企業の顧客相談だけではなくて、その顧客相談の情報を企業の活動に生かすという意味では物すごく重要なことは今後もますます重要になりますし、コンサルタントの地域における消費者リーダーというのはこれまでも重要な役割を担っていたし、今度、消費者教育推進法ができてますます役割も大きくなってくる。そういうものを新しい資格制度がいつの間にか全体をシェアしまうというよりは、それを含む全体の将来的な統一的な資格をどうするかということはここでは議論していない、できなかったところですから、それは今後の課題である。だから、ここはそういった分野がますます重要性を増してくるということまでにとりあえずとどめておくのが穏当ではないかと考えて発言したものです。

アドバイザー制度という民間資格を侵食するのではないかという議論ですが、事実上はそうなってしまいNACSには脅威だと思います。その議論が前回から激しくなってきたように感じます。

27ページ

○丹野委員
今回、それはそれとして例えば、国が消費生活相談員というものを法律に書き込む、国が法定化する以上、これが本当に実施された暁には、行政にこだわるなと先ほどからずっと言われているのだけれども、実質、行政の消費生活相談員がすごく多いわけで、そういう意味では国民生活センターの消費生活専門相談員というのは行政のための資格であって、現実に平成20 年の調査だと、全国の消費生活相談員の70%近くが消費生活専門相談員なのです。その人たちの資格の帰趨というものが、結局はこの、国の資格に収斂されると考えるのが自然だろうと思っているのです。
ですから、そういう意味では、全国に多数いる消費生活専門相談員の資格で消費生活相談員をやっている人のことを考えれば、専門相談員の資格がこの資格につながっているのだよということがある意味わかった方がいいだろうと思っていて、この段階でこれ以上の修文は無理だということは承知していますが、ここの部分を何らかの形でその趣旨を書き込んでいただければありがたいと考えております。
○福嶋消費者庁長官
先ほどのこの相談員の検討の目的が相談員さんの身分の保証が先にあるのではなくて、ちゃんと消費者のために体制をきちっとやるのだというところから持っていこうと、そのためにもうちょっと格調高く書けないかという御指摘、それはそうだと思うのですが、だから、結論が地方消費者行政の充実というところに収斂するのだというのは、言葉として最近、地方消費者行政というのが広い変な言葉で使われているように私は思っていて、地方消費者行政は行政なのです。だから、地方消費者行政に収斂するのなら、行政の相談員にある意味収斂するのです。
○青山委員
ただ1点、丹野委員がおっしゃった、いわゆる新資格が専門相談員資格ですよということは異議がありますので、そこの部分だけは承服しかねるということだけお伝えしておきたい。
○丹野委員
そう言ったつもりではないのです。
ツꀀだから、イコールだと言ったわけではない。消費生活専門相談員収斂した結果がこれになるだろうということは自然の流れだと申し上げたのです。多分、国がこの資格を本当に始めてしまえば、国民生活センターの専門相談員の資格は目的も趣旨も同じではないですか。行政というところに限らないと一生懸命言っているけれども、行政の相談員がたくさんいる中で言えば、そうすると結局はこの資格、先ほどから申し上げているように消費生活専門相談員資格の帰趨はこの資格に収斂される方向に行くのだろうと考えるのが自然だろうと思っていまして、そこの部分について発言をさせていただきました。
地方消費者行政というのでは狭いというお話がありましたけれども、地方消費者行政の充実というのは、事件は現場で起きているというきざなセリフがありますけれども、地方消費者行政の中で、消費者がトラブルに陥ったときに、困ったときに、そこへ行って適切に助言をしてもらったりあっせんをしてもらうという、 あっせんという機能があるのは他にはない機能ですから、そういうことをしてもらえる権利があるのだと、それを実現する場所だと考えると、非常に地方消費者行政というのは大事なことだと思っていますので、その言葉を入れるかどうかは別にしろ、そこの部分の趣旨はこの検討会の中間報告で生きていくことだと思っています。

結局は行政の資格として考える方が素直なような気がします。そうすればアドバイザーともすみわけできるし、バトルする必要もありません。

※とにかく、この第10回でやっと本音の議論が少し垣間見えた気がします。中間報告として正式に世に出るため、ぎりぎりになって本音をぶつけてきたのかもしれません。
相談員として第10回の議事録(できれば第9回も)は32ページにもわたった生々しい議論ですのでぜひ読んでいただきたいと思います。そして、相談員自身にふりかかってくることですので、しっかり意見を出していただきたいと思います。

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相談員資格の検討会(第9回) 議事録より

通常、次回開催日までに前回文の議事録が公表されるのですが、第9回の議事録は第10回の検討会の開催までに公表されず、第10回の検討会後に公表されました。
中間報告(案)の最終取りまとめの議論なので、今までよりも突っ込んだ議論になっています。さらに、先日、「相談員資格の検討会 マスコミの見方」で紹介したとおり、NACSと全相協の主張の違いも感じられる議論もありました。

私なりに気になった発言を取り上げたいと思います。揚げ足取りになるかもしれませんがご了解ください。
消費者庁HP
ホーム > 地方協力課 > 消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会
http://www.caa.go.jp/region/index8.html#m01-1
第9回消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会(平成24年7月26日)
議事録[PDF:253KB]・・・http://www.caa.go.jp/region/pdf/120726gijiroku.pdf
検討会委員の名簿は第1回の資料にあります。
http://www.caa.go.jp/region/pdf/111025_1-2.pdf
○青山委員
青山 理恵子 公益社団法人日本消費生活アドバイザー・コンサルタント協会副会長
○丹野委員
丹野 美絵子 社団法人全国消費生活相談員協会理事長

6-7ページ

○青山委員
相談員さんの意見等々を聞く中で、なぜ現状ではいけないのか。今ここで、あえて相談員資格をつくることの意味は何なのかというようなことがあって、だとするならば、今、設置していないところにしっかりと設置するような方向性が必要ではないか。

10-11ページ

○青山委員
それから、13 ページの(2)「職の法律への位置付け」というところで、私自身もちょっとこだわるのかなと思うのですけれども、先ほど来、さまざまな意見をNACS の会員等々で聞いたところ、要するにあっせんをする中で、余りあなたはどういう立場なのかというふうに、その役割を理解してもらえなかったことはないというのが大方の意見です。それから、ここで第3回目でしたか、アドバイザーの相談員さん、専門相談員さんから伺ったところも、別に事業者からどういう資格でやっているのかということを聞かれたことはない、あるいは善意の意味で大変なお仕事ですね、どういう資格なのですかということはまれにあるけれども、あっせんするときにどういう資格でやっているのかということを言われたことはないので、ここの部分で、「支障となる場合がある」という書きぶりは、百歩譲っていいのかなと思うのですけれども、そういうことは現状では余りないですよという意見があることは御認識いただきたいと思います。

○丹野委員 先ほど青山さんがおっしゃった9ページ目の行政や民間のところは、できたら消費者団体等という例示を入れていただきたいと申し上げたつもりだけでございます。今、青山さんがおっしゃった13 ページのところは、やはり、ある意味、今回の法律への位置づけの肝になる部分だろうと思っておりまして、そういう経験が幸いにしてない相談員さんもいらっしゃるかもしれないけれども、こじれた場合に、あなたはどんな役なのか、何を持っているのかという形で言われるという実態も確かにあるのです。それから、そうとは言われないけれども、消費者から信頼を得るためにも、きちんとどういう資格を持っているかという部分で明瞭にしたいという思いもあるので、そこをここで書かれているのだと思います。「あっせん等を行うに当たって支障となる場合がある」という書きぶり自体は一つの根拠だと思うので、これはこのままでよろしいのではないかと思っております。

このやり取りは「NACSと全相協のバトル?」ですね。全相協の方が正しい見方だと思います。NACSは優秀な相談員からしかヒアリングしていないのかもしれませんね。私の意見の中にも書いたとおり、うまく対応できない相談員が現実にいて、そのコミュニケーション力を底上げする必要があるのです。相談員の上のレベルを見るのではなく、もっと下のレベルを見ることが、本当の意味での資質の向上のための制度につながるともいます。そうでなければ、そもそも相談員の資質の向上が必要であるという議論など不要だと思います。「下のレベルの相談員」という表現はとても失礼で申し訳ないと思いますが、相談員として「足りないスキル・もっと向上させたいスキルがある」ことを多少なりとも自覚していることがあるのではないでしょうか。自覚し、何とかスキルアップしたいという気持ちが「相談員マインド」ともいえます。このサイトの会員の中にも「スキルが不足していることを自覚しており向上させたいが、地方の1人職場で気軽に相談できる先輩相談員もおらず、研修機会もない」という声があります。

12ページ

○山本座長
今の資格と職の話ですが、13 ページに書かれているのは職の話であって、これは言わば自治体の組織の体制をどうするかという話です。資格の話というのは、個々の人がどういう資格を持つかという話ですから、一応これとは論理的には異なっている。ただ、13 ページに出ている現在の消費者安全法は、そこが一緒になったような書き方がされていて、こういう人を従事させる機関を置かなくてはいけないというので、人の資格に関係する話と、組織の話、こういう職を置かなくてはいけないという話がくっついたような書き方になっているのです。それで話がややこしくなっているのですけれども、この際、ここを整理しましょうと。資格は資格として定めます。それから、職は職として定めますという形にする。資格の議論をしているのに、何で職の話まで出てきたかというと、確かに、資格を持っていないとその職につけられないという制度にはしません。これは最近の分権の流れからいっても、また、現実的にも無理ですから、資格がなければその職につけませんという体制にはしない。したがって、資格を持っていなくても職につける可能性は残しましょうと。しかし、こういう資格の制度を定める以上は、できるだけその資格を持っていただきたい、それを積極的に推奨したいということがありますので、そうだとすると、職のところまできちんと法定しておかないと、資格だけを独立に定めておくだけですと、できるだけ取ってくださいというメッセージが伝わらないということになりますので、別々の形ではあるのだけれども、併せて職と資格を法定したらいかがかという議論かと思います。

14ページ

○池本座長代理
先ほどの角田委員からの御発言を聞いて、ここでやる必要があるかどうかわからないのですが、今の12 ページと13 ページで、12 ページで相談員資格を法律に位置づけることが先にあって、それから13 ページで職の法律への位置づけとありますが、センターというものの機能から入っていくと、むしろ相談員というものを、消費生活センター相談業務を行う職というのをまず位置づけようと。そして、その消費生活相談員という職につく者にどういう資格が望ましいかと いうことで、12 ページの(1)が出てくるのではないか。そのときに、先ほど柿沼委員から御指摘があった、その消費生活相談員という職につくときに、新しい資格が任用要件 になるのか、いや、そうではなく、そこは最終的には自治体の判断だけれども、国としては推奨しましょうという、完全に組みかえが必要なのかわからないのだ けれども、そう理解した方がスムーズかというふうに受けとめました。

この2つの発言は私が検討会での議論がまとまらない原因として指摘している部分とも共通しています。議論では、「資格は資格として、職は職として定める」という考えが初めて出てきました。人の資格に関係する話、こういう職を置かなくてはいけないという組織の話ということです。全く別々とまでは言い切っていませんが共通認識が出たかもしれません。私はさらに資格を「試験制度」とも別々に考える必要があると思っています。

15ページ

○福嶋消費者庁長官 そういう一つの論理立てはあるのですが、ただ、その論理だけでいくと、自治体の行政の消費生活相談のためにこの資格をつくるというところだけになり、ちょっと違ってくるわけです。消費者団体等でいいのですが、消費者団体等の民間も含めた消費生活相談を充実させるためにという大きな目的がもう一つありますので、それは2つのルートが明確になるような書き方がいずれにせよ必要であると思っています。

それらの発言を受けての長官の発言ですが、私はこの資格は行政の相談員に限定すべきと思っているのに対して、民間も対象にしたいという点で考えが異なります。そもそも民間も対象にするなら、資格制度の設計事態が複雑になってくると思います。

(ちょっと戻るのですが)13ページ

○角田委員
今の流れに関連して、9ページの真ん中で、青山委員もおっしゃったかと思うのですけれども、「相談員資格の位置付けが不明確」というところで、「相談員資格の法律における位置付けが不明確であるため、消費生活相談員があっせん等にあたって、事業者や消費者からどのような資格を有しているかを問われて回答しても、納得を得られない場合があり」云々と書いてあり、これに関連して、13 ページの真ん中のところの「『相談について専門的な知識及び経験をする者』と間接的に規定されているだけであり、あっせん等において消費生活相談員が事業者とやり取りをする際に、事業者等からその役割を理解してもらえず」云々というふうにあります。これについて、相談員自身の資格が問われることはないといったことを青山委員もおっしゃったのですけれども、私がいろいろな人から話を聞いていて思うのは、相談員の資格があるかどうかや資格そのものに対して相談者や事業者等が不信感を持っているというよりも、消費生活センターというものが何なのかというところからきちんとわかってもらえていない。だから、行政の中における消費生活センターの位置づけや、その中に消費生活相談員がいて、消費生活相談員があっせんをするという役割が何なのか、むしろ組織の問題であるということで、職として位置づけることが必要だという流れが出てくるのだと思うわけです。そういうふうに考えると、この報告案は全体として、消費生活相談員の資格というところだけに特化して書かれ過ぎていて、もう少し消費生活センターや地方消費者行政として消費生活相談が行われているということが書き込まれないと、この分野に詳しくない人が読んでも多分ほとんどわからないのではないかということも含めて思いまして、そうしたことも書き込む必要があると思うわけです。

消費者センターとは何をするところか?といえば、一般論として消費者の相談窓口という認識はあっても、具体的な業務内容は詳しくは知られていないのが現状ですね。確かにもっともな話ですね。ただ、相談員の資格があるかどうかや資格そのものに対して相談者や事業者等が不信感を持っている「というよりも」、と否定するのではなく、「ということに加えて」という並列の表現が正しいと思います。

21ページ以降から拾い集め

21ページ
・22.2%の資格を持っていない方が地方に多いといった現状
・レベルの高い相談員が全国に顕在しているということの方が望まれる
・3資格保有者と同等以上の専門的な知識及び経験を有する者として」というふうに書いてありますけれども、そんなにレベルの高い人がなぜどの資格も取らないのかという疑問が生じます。
23-24ページ
・要するに所得調整をしながら仕事をしていく人がいないような指導もしていただきたい
・処遇改善をするためには、常勤化というのが常に原則として示されて、でも、一方で働き方の選択の問題として、やはり非常勤のように限られた時間帯での勤務というのを、先ほどの扶養の範囲とは別に志向される方がいるということも事実
27ページ
・3つの資格制度が最終的にどうあるべきかという議論は将来だといいながら、事実上、地域における活動や企業における活動のところを新しい資格が侵食するみたいに読めませんかという批判めいた意見を聞きました。

問題山積みですね。

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