解説 ドロップシッピング その5

②ドロップシッピングには(商材として)何が必要か (その2)

(2)ドメイン
・ドメインというのはアドレスの「http://」以下の最初のものです。
この講座の場合は。「soudanskill.com」となります。
レンタルサーバーを契約すると、自動的にレンタルサーバーからドメインがもらえます。しかし、複雑なドメインであったりするので、独自にドメインを取得して、みんなにわかりやすく覚えやすいサイトのアドレスにすることがほとんどです。
ネットショッピングサイトであれば、それこそ独自に素敵なドメインを取得することも重要です。
・独自ドメインの取得には、仲介会社がたくさんあります。一般的に、「.com」「.jp」「.net」「.info」などのトップドメインから、自分の欲しいアドレスを探して取得します。
当然、すでに取得されているものは取得できません。簡単な組み合わせだと無理だと思います。
まあ、フリーメールアドレスのIDと同じように考えてもらえたらいいと思います。
それぞれの会社から空いているドメインを検索できるので気に入ったものがあれば取得したらいいと思います。
・独自ドメインの取得費用は、だいたい1年単位になっています。どこの会社でも取得できるドメインはほとんど同じなのですが、取得費用がピンキリです。
私は「ムームードメイン」というところから取得しており、費用は1年契約で950円です。トップドメインごとに取得費用が違っており、安いものでは300円程度から、高いものでは3000円程度まであります。また、会社によっては、同じ「.com」でも数千円必要な場合もあり、高いものでは数万円のものもあります。
・ドメインを取得した場合に所有者の情報を開示する必要があります。個人名で公表することはあまりなく、そのドメイン取得代行会社が、まとめて会社名で公開していることがほとんどです。この公開名はプロキシ検索(IPアドレスなどからの調査)などで調べることが可能です。
・このように、サーバーと同じく、自分でドメインを取得するのであれば、価格について弾力性がありますが、最初からドメイン取得代行費用が含まれているパッケージになると実は高額であったりします。

↓こちらがムームードメインです(以下アフィリエイト広告にもなっています)


↓最近、こちらの会社からキャンペーン割引で「.info」を380円で取得しました。


(3)ホームページ(ショッピングサイト)作成ソフト
・自分のお店を開設するには、当然ながら店名や商品一覧や決済方法などの画面を作成する必要があります。
・昔は、ホームページビルダーなどの専用のソフトを利用していたりしましたが、最近は、ネット上でサイトを作成するソフトを利用できるようになっています。
いわゆる、WEB2.0、クラウド、CMSなどというものです。
・パイオネットシステムも以前は専用ソフトをインストールしたPCを使用していましたが、今は専用ソフトではなく、ネットを通じて直接入力することになっております。相談員のみなさまは、知らないうちに最新のネットシステムを使用しているわけですね。
・ベンダーによっては、サイト構築まで丁寧に解説してくれているのもあります。
しかし、魅力あるショップを作るには自分自身で努力することが重要です。
・結局、サイトを構築する力のない人は、サイト構築費用を支払い、ほかの人に作ってもらっているんですね。
自分でやるか、お金を出して他人にしてもらうか、選択肢がありますが、ドロップシッピング商法などではサイトの構築費用がすでに含まれてたりします。

(4)ショッピングカート
・ショッピングカートとは、買い物するときに商品名を選択し、買い物カゴに入れて注文し決済する、一連の機能を備えたプログラムです。
ドロップシッピングには当然必要なものです。
単独のソフトで販売しているものや、フリーソフトのものがあったりします。
一般的には、ドロップシッピングの提携するベンダーが提供していることが通常です。無料の場合が多いです。
しかし、パッケージで込みの費用にしている場合もあります。

(5)HP(ショッピングサイト)の更新作業
・お店ですので、日々、商品を入れ替えたりする必要があります。
流行の商品をいち早く取り入れることができるか。
価格も相場にあわせて変動できるか。
など、サイトの更新作業もお店の売上に大きく影響してくることになります。
これもサイトの構築と同じで、自分でするか、他人がするか、放置するか。
普通は自分ですることになりますが、できますか?
この作業までも他人がしてしまうと、自分は何をやっているのだろうかという感じですね。

次回は「(6)SEO対策」について解説したいと思います。

(平成22年9月16日 初稿)

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解説 ドロップシッピング その4

②ドロップシッピングには(商材として)何が必要か (その1)

ドロップシッピングを始めようとすれば当然何かが必要です。
それを自前でそろえるか、そろったものを購入するか、という選択肢があり、後者が、いわゆる「ドロップシッピング商法」の対象になってしまいます。

解説 ドロップシッピング その1 において次のように書きました
『ドロップシッピングに必要なものは何でしょうか。
無料の「サーバー」では「商用利用」を禁止しているところが多いので、まず、「レンタルサーバー」を借りることになります。
そして、ホームページアドレスを表示するために「ドメイン」が必要となります。
当然ながら「独自ドメイン」がおすすめです。
それらを準備できたら、自分のショップをオープンさせるために、ホームページを作ります。
ホームページ作るためには、「ホームページ作成ソフト」や「ショッピングカート」なども必要でしょう。
さらに、商品を入れ替えたりする日々の「HP更新作業」や来訪者を増やすための「SEO対策」も必要になります。』

今回はドロップシッピングに必要なものを解説したいと思います。
(1)サーバー
・自分のショッピングサイトを開設するためにサーバー(ネット上の自分のサイトをおく場所)が必要です。
無料のものから有料のもの、有料でも安価なものから高価なものまでさまざまです。
・ブログを解説することを考えてください。ライブドア、アメーバ、FC2など無料で利用できるブログがたくさんあります。
申し込めば自分のIDをもらえて一定のサーバースペースを使用することができます。
無料の場合は広告が勝手に貼られてしまいます。有料オプションで広告なしにもできます。
最近はアフィリエイトなどのパーツをブログに貼り付けることができる場合もありますが、かなり制限があると思っていただいたほうがいいです。
規約で商用利用を禁止しているのがほとんどです。
・一方、契約しているプロバイダーからHPを開設するサーバースペースが無料で付いてくる場合もあります。
私は「プララ」を使用しているのですが無料でHPを開設していました。
こちらも、商用利用が禁止されていたり、特殊な機能(ショッピングカートなど)が使えなかったりします。
・結局は、有料のレンタルサーバーを利用することになります。
さて、このサーバーの選択がくせものです。本当にピンキリです。
すなわち、大手企業がトラブル時にもサイトがダウンしないように管理したり、セキュリティを万全にしたりしているレンタルサーバーは容量にもよりますが、1ヶ月当たり数万円必要であったりします。
しかし、家族経営など小規模なものであれば、1ヶ月当たり数百円のものもあります。
質と価格の比較ですね。
初めて車を買うのに、カローラにするのかベンツにするのか、という感じです。
私が利用しているサーバーは、ハッスルサーバーという激安サーバーで、初期費用 1,000円 で12ヵ月2,500円(1ヶ月当たり208円)です。1.5GBの容量があります(必要な容量についての解説は省略します)。私は特に不満はありません。ただし、本格的に商用利用するのであれば、ほかのレンタルサーバーを契約して、少なくともあと10倍の費用をかける必要があるとは思います。
ここで重要なことは自分で選択すると選択の幅は大きいのですが、はじめからセットされたパッケージものだと選択の余地はないということです。すなわち、最初からベンツを買わされている可能性もあるということです。決して悪いことではありませんが、最初からは必要ないですよね。

↓こちらがハッスルサーバーです(以下アフィリエイト広告にもなっています)


↓そのほかにも激安サーバーがあります

↓本格的なものもあります


次回は「(2)ドメイン」から「(5)HP(ショッピングサイト)の更新作業」までについて解説したいと思います。

(平成22年9月13日 初稿)

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解説 ドロップシッピング その3

①ドロップシッピングとは何か、アフィリエイトとはどう違うのか (その2)

「ドロップシッピングは儲かるのか」

アフィリエイトの報酬は1%程度のものが多く、たとえば10000円の商品をアフィリエイト経由で売り上げた場合は100円の報酬が入ることになります。
それに対して、ドロップシッピングでは販売価格を自由に設定することができますので、同じ商品を9000円で仕入れて利益を1000円上乗せして10000円で販売すると報酬は1000円となり、単純比較ではアフィリエイトの10倍の儲けが出ることになります。
この仕組みは、実店舗でも同じといえるでしょう。
アフィリエイトでもドロップシッピングでも実店舗でも、売上が増えれば増えるほど利益も増えるというのが基本原則です。

ところが、実際にはほとんどが儲かりません。
なぜでしょうか?

簡単な理由です。
売上が増えないのです。
(売上が全くないというのが多いかもしれません)
売上が増えないのであれば、「売上が増えれば増えるほど」という前提条件がなくなるので当然といえば当然です。
それは実店舗にもいえます。
実店舗では、広告をしたり、商品の品揃えを換えたり、価格を安くしたり、集客と売り上げ増のための企業努力をします。
その結果、経営が順調になり、「勝ち組」の方向へ進んでいくのです。

ドロップシッピングでもアフィリエイトでも同様です。
集客や売り上げ増加のための企業努力をすれば、利益も上がるのです。
しかし、ショップ開設のハードルが低い分、相応の努力が必要です。
そういう「努力」なしに成功するはずがありません。
これは、お金儲けのあらゆることの共通原則です。
当然ながら、ドロップシッピングやアフィリエイトで何百万・何千万の収益を上げるなど成功している人もいます。

私も別サイトでブログを管理し、アフィリエイトをやっているのですが、1ヶ月に10円も満たないことが多いです。
ただし、アフィリエイトは目的ではなくおまけでやっているので仕方がありませんが、1日に100人程度の訪問者もあり、工夫した結果、最近は数百円になることもあります。
もし、アフィリエイト目的に特化すれば、もっと報酬が上がるのではないかと実感はしています。
しかし、それに手間隙かける余裕はありませんので、おまけ程度です。
ただし、確かに、本気で取り組めば、そこそこできるかもしれないという実感はしております。

もうひとつ、儲からない原因としては、実は商品を仕入れる場合でも仕入れ値が本当に安いとは限らないのです。
メーカーから直接取引して購入するのではないので、中間マージンが発生します。
そうすると、仕入れた価格に自分で利益を上乗せした場合に、どう考えても、高い価格になってしまいます。
さらに、ネットではいろんなショップの価格比較が可能ですので、中間マージンがない業者の販売価格に太刀打ちできず、たとえ、検索されて購入ショップの候補に挙がったとしても選ばれることはないのです。
同じようにドロップシッピングしているショップと対抗する必要もあります。
極端な話、仕入先のベンダーが直接一般向けの販売もやっていたらどうなるでしょうか?

そこで、ショップとして経営努力のひとつとして、価格を引き下げます。
1000円の利益のところ100円の利益にします。
すると売上が上がるかもしれません。
しかし、これでは、アフィリエイトと同じぐらいの利益になってしまいます。
収入は同じなのに、売主としての責任がのしかかってきます。
割に合わないですね。
ドロップシッピングの最大のうまみは「自由に価格を設定できる」というはずなのに、現実には競争という名のもと、自由にはできなくなってしまうのです。

また、ほかに集客のための「経営努力」があり、ネットショップでは検索されたときに自分のショップが上位に表示される「SEO対策」があります。
「SEO対策」は②で説明しますが、自分で対策できればいいのですが、素人がやって上手くいくとは限らず、外注すると経費が発生します。その結果、ショップを見てもらう機会が増えるかもしれませんが、売上が増加するとは限りません。
また、同じような手段として「広告」をする方法もあります。
いわゆるバナー広告などです。
当然経費がかかります。
アフィリエイトより儲けたいと思いドロップシッピングをしたのに、儲けるために自分がアフィリエイト広告をお金を出してするというのは本末転倒でしょう。

とはいえ、ドロップシッピングが始まったころは、安売りせずとも十分に売上が出たのです。
しかし、数年経過し、誰もが同じことを考えた結果、さきほどの状況になってしまい、ドロップシッピングのうまみは少なくなってしまいました。

「ドロップシッピングは努力をすれば儲かる可能性がある」
というのを
「ドロップシッピングであれば簡単に誰でも儲かる」
として、ドロップシッピング商法が誕生したのです。
これについては③で解説したいと思います。

相談員として、まずアフィリエイトとドロップシッピングは全く違うものであるという知識を持っておけば、なぜ、これがドロップシッピング商法とう悪質商法を生み出されたのか理解することができると思います。
(アフィリエイトも情報商材で利用されることがあるのですが、それは情報商材で解説したいと思います)

(平成22年8月26日 初稿)