声の質 その1

第一印象 ファーストコンタクト その1その2その3 において、「ノンバーバルコミュニケーション」のなかの「声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報」の重要性について解説したところです。
今回からは、ファーストコンタクトに限らない相談対応の「話し方」のうち「声の質」全般について解説したいと思います。

最初に復習です。
コミュニケーションにおいては、「バーバルコミュニケーション」ではなく「ノンバーバルコミュニケーション」が重要となります。→「ノンバーバルコミュニケーション」の記事を参照
【抜粋】「バーバルコミュニケーション」である「話す言葉の内容などの言語情報」に、「ノンバーバルコミュニケーション」であるの「声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報」や「顔の表情・見た目・しぐさ・視線などの視覚情報」の要素を上手く加えることで、コミュニケーションをより良好に保つことができるのです。

電話相談において相談者の感情を左右するのは「声(聴覚情報)」と「内容(言語情報)」です。
来所相談においては、これに「表情(視覚情報)」が加わります。
(「表情(視覚情報)」については別途解説します)

同じ相談内容にも関わらず、あっさり解決する、感謝される、怒らせてしまう、長時間に及ぶ、など、対応する相談員によって、相談者の反応は全く異なります。最悪の場合は苦情になったりもします。
なぜでしょうか?
ふたつの原因があると思います。
ひとつは、相談内容がうまく聞き取れなかったり、うまく説明(説得)できなかった、などの話す(伝える・説明する)内容自体の問題(言語情報)であることです。
もうひとつは、話しているうちに相談者の感情が高ぶってしまい悪い方向へ変化して、修正できずに、問題の争点がずれてしまうことで、上から目線・早口・言い合いなど話し方である「声の質(高低)・速さ・大きさ・テンポなどの聴覚情報」が原因となることがあります。

前者は、問題解決能力の向上=技術的な向上がポイントとなり、後者は人間性の問題となります。
コミュニケーションの入り口としての「話し方」について、「声の大きさ・通る声・トーン・テンポ・感情・親しさ」の観点から解説していきたいと思います。

※可能であれば、講習会で実際に実践しながら解説したいところです(リアル講座の1回目の実施内容に考えています)。

(平成23年3月24日 初稿)
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カンブリア宮殿 (2011年3月3日) その3

薮中流 交渉のカギ

外交交渉のカギとして次の3つを研究しておくべきである
①相手が何を狙っているか
②交渉と結論を急いでいるか
③相手の人柄、力量は

全体の交渉の流れをきちんと頭に入れておくことは交渉をまとめる上であるいはまとめない上でも大事
そのときに、相手が何を本当に狙っているのか
この交渉を実際には急いでいるか
やろうとしている相手が本当に力量があるのか
向こうも同じこと
その相手がどれだけ力量があるのか
「あいつに言っても仕方がない」とか「どうせ上の人に一つ一つ聞かなければダメ」となると
相手も本気に取られない
こっちも本気に取られない
ある程度こいつは交渉ができるなと分かると
交渉官同士でいよいよ相手の交渉官のことを信頼する
実際の問題として解決策を一緒に見出していく

外交官にとって最も大事な資質は、いかに自分のことを含めてきちんと説明できる能力があるか
普通の当たり前のことを聞いても相手は喜ばない
だから西欧の外交官は哲学とかをまず勉強する
あるいは文化を勉強する
日本人も外交官なら日本文化とか
きちんと頭に入れて自分の考えを持って
少なくとも持っているように見せかけて
ある程度魅力的に話す能力というのは大事

※全体の交渉の流れをきちんと頭に入れておくことは相談現場でも重要です。電話で済ませてしまうことが多いですが、しっかり紙にまとめておくと要点が分かります。なんとなく勢いで電話してしまい解決できないことも多々あります。
終着点を想像しておき、センターの狙い、事業者の狙いを考えながら交渉することが重要です。
また、結論(目的)を相手に示さなければすすめない場合もあります。当然、相談者の希望や目的をしっかり聞き取っておく必要がありますね。
まさしくロジカルシンキングです。
また、交渉相手が単なる事務的な受付オペレーターであれば交渉は遅々として進みません。
受け付けを通してほしいと言われても、必ずCS担当の責任者などと直接交渉しましょう。

以上のように考えると、「薮中流 交渉のカギ」はまさに一般論化されることが分かります。
ぜひ、番組のバックナンバーの動画配信をご覧ください。

(平成22年3月21日 初稿)
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カンブリア宮殿 (2011年3月3日) その2

交渉術のセミナーが紹介されていました

株式会社メンタークラフトの交渉術のセミナー

THE NEGOTIATOR
ハーバード流
グローバル交渉術
交渉術と異文化を構造的に理解し
Win-Winスキルを身につける
2011年2月20日
株式会社メンタークラフト

外国人の考え方を理解し、ビジネスで勝つ交渉術を学ぶことができる
受講料3時間で3万円
2人1組に100万円が配られ相手と交渉して100万円をいかに多くぶんどるか
泣き落とし作戦→相手と同じ手をうってきた→あっさり半分づつ分けることで決着
他の参加者もほとんどが半分づつ
一番日本人に多い50:50
これは妥協型と言われる
アメリカ人の交渉の先生に怒られるパターン
妥協する前に何ができるか探す
どんな小さいことでも探すことが大事
全くないと思っていたところに何か1つでもカードがないか
1つでも権利を与えられるものがないか知恵をしぼる

参考までに株式会社メンタークラフトのHP→http://www.mentor-craft.co.jp/index.html

※このセミナーはあくまで外国との交渉であり、相談現場は日本であり、日本人同士ですので、事情は異なります。
相談現場では50:50も十分な成果であることが多いです。
裏を返せば、日本人ならではの妥協という解決方法が使えることになります。

ただし、妥協で済ますか、全額補償で交渉するかは、ケースバイケースです。
妥協すべき案件を、全額補償しようとしてしまい複雑になってしまうこともあります。
この見極めも、相談員として必要なスキルですので今後解説したいと思います。

(平成22年3月17日 初稿)
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