ジャドマニューズ 2012年12月号・2013年1月号

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2012年12月・2013年1月合併号
http://www.jadma.org/pdf/news/201212_1.pdf
ジャドマニューズ
http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

①特集 通信教育の未来
ユーキャンの品川社長のインタビューです。
興味深いデータがありましたので紹介します。

若年層中心の「教育」
70代中心の「物販」

―現在、通信教育と物販はどんな比率でしょ
うか?
品川 通信教育と音楽や書籍などの物販の比率は6対4ですね。60%を占める通信教育のうち7割ぐらいが先ほどお話をした資格講座です。こちらの受講生の年齢構成というのは10縲怩Q0代男女で50%ぐらいを占めます。今の若者たちですから当然Webの申し込みばかりで半数を超えています。かたや全体の40%である物販に目を移すと圧倒的に70歳以上の方たちにご利用いただいているので、Webからの受注は1.7縲鰀8.0%。この振れ幅の大きさは、もはや別の会社という感じですよね。

②通販110番
消費者相談編
損をする返金方法に納得できない!

代金引換やカード決済、ポイントを使用しての支払いが一般的に行われていますが、返品した場合に、返金手数料等の負担で苦情となるケースがあります。今回は、返金方法に不満があった相談事例を紹介します。事例1 注文品の一部を返品したら、カード決済をやり直してほしい!
・ネット購入2点のうちの1点を返品
・一部返品の場合は銀行振り込みでの返金
・6回分割払いの手数料が必要になるので、決済をやり直ししてほしい
→会社のシステム上、一部返品の場合はカード決済のやり直しは不可。しぶしぶ納得。

事例2 ポイントではなく、現金で全額返金してほしい!
・ネット購入の3点のうち1点を返品。ポイントを使ったが、一部ポイントで返金されている。
→ポイントは商品金額に応じて自動配分されて、返品分も自動配分されたポイントは現金でなくポイントで返金。利用ガイドに記載があり納得。

通販110番より
消費者が購入前に返金方法を確認できるようにわかりやすく表示することが必要
・トラブル回避のためには、会社が決めている返金方法を、消費者が購入前に確認できるように、わかりやすく表示することが必要です。
・これらの事例以外にも、「『銀行口座への返金しかできない』と言われたが、口座情報を会社に教えたくない」という苦情が入ることもあります。購入商品を返品するということは、消費者は商品や会社の対応に満足していないことが多く、望まない返金方法の場合には、さらに不満が大きくなる可能性があります。

※単純な返品問題のトラブルの場合は規約の説明等で納得してもらうことができますが、最後の「銀行口座」情報を言いたくないというのは、訪問販売などのクーリングオフの返金のときにも現場ではよくあります。すでにトラブルになって、やっと解決したところに返金方法で話し合うのも結構苦労しますね。このような場合はセンターで返金方法をトラブルなく仲立ちしてあげることが必要です。

③連載 メディアワクオン 情報リテラシーの備え

第11回 水道管と水の色

今やすっかり日本でも定着してきた感のある、フェイスブックなどのソーシャルメディア。会員企業の多くも利用していることだろうが、多くの人たちに直接「つながる」ことができるという利便性がある一方で、リスクがあることも否めない。この諸刃の剣に対して、私たちはどう向き合えばいいのだろうか。
・フェイスブックなどのソシアルメディアを通じて、内部情報が漏れるトラブルが多い。

※実名で発言するソシアルメディアは、その人の後ろには出身学校であったり勤めている会社であったり家族であったり、そのような個人情報がオープンにされています。最近の若い人は、それについてはあまり気にしていない傾向にありますが、非常に問題の深刻さを感じます。ネットを使えば名前だけでかなりの情報が分かってしまいます。

社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

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今年の話題

①特商法の改正
特商法改正による新しい類型である「訪問購入」について公布(8月22日)から6ヶ月以内に施行されます。
施行日はまだ決まっていませんが、6ヶ月ぎりぎりになるのではないかと思います。
改正が公表されてからも被害が散見され、買い取り業者による施行までの駆け込みも予想されます。
施行後は、この種の業態が激減すると思いますがどうでしょうか。

②国民生活センターの見直し
平成24年8月のに、2013年度(平成25年度)中に国センが消費者庁に移行されることが決まりましたが、政権交代により、白紙撤回されました。
もう一度、組織のあり方等を1年かけて検討しなおすということです。
何回見直しても同じような気がします。
国センが何をしなければならないか。
最前線の地方の相談現場からの声を反映させれば、おのずと消費者のための組織になると思います。
そのために、現場から何を求められているかを考えてほしいと思います。

③相談員資格の見直し
正確には「消費生活相談員資格の法的位置付けの明確化等に関する検討会」で新たな資格の創設などが中間報告としてまとめられました。
中間報告なので、25年度に最終報告を出すのでしょうか?パブコメや地方の現場の声を反映する機会をつくるのでしょうか?
政権交代により、国センの消費者庁への移行も白紙撤回(1年先伸ばし)になったのと同じく、白紙撤回するのでしょうか?
わからないことだらけですね。
政権交代の余波を受けて、各団体(消費者庁・国セン・全相協・NACS)の力関係も変わってくるのでしょうか?
少なくとも25年度は現状維持ですね。
ということは、研修体制についても現状維持ということ、いや、基金がなくなったので後退することになるのでしょうか?

④基金終了後の地方への支援
この4年間の基金のばら撒き?により、研修バブルが発生しましたが、それも終了です。
平成25年度は特徴的な事業に対しては基金?を拠出することになるようですが、そのような事業ができる自治体はもともと問題が少ないと思います。
本当に支援が必要な地方の現場をどうするのか、具体的には、相談員のスキル向上のための育成が難しいセンターへの支援をどうするのか?
何もないでしょうね。

⑤相談員の待遇改善
雇い止めについて消費者庁は通知を出しましたが、まあ形だけで、何も変わらないと思います。
消費者庁HP
ホーム > 地方協力課
http://www.caa.go.jp/region/index.html
10.その他
消費生活相談員に対するいわゆる「雇止め」の見直しについて[PDF:133KB]平成24年8月28日付
消費生活相談員に対するいわゆる「雇止め」について[PDF:138KB]平成23年2月10日付
基金を人件費にあてていた場合はどうするのか?人員増の場合は人員減?報酬アップの場合は報酬減?

⑥ITの知識がますます必要に
携帯電話はスマートフォンが主流になりました。また、スマートフォンは中高生などの低年齢層にも普及しており、契約問題だけではなく、関連するサービスでもトラブルが増えると思われます。また、インターネットも必須の時代になっているため、相談員はITの知識が欠かせません。そう簡単に自分のものにはできないので、自ら学ぶ意欲が大切です。

⑦対応の苦労する消費者の増加
知識だけでは対応できません。コミュニケーション能力こそ相談現場の命です。

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国民生活センター、国の機関移行白紙へ

TBS News i.(http://news.tbs.co.jp/)より引用

国民生活センター、国の機関移行白紙へ

http://news.tbs.co.jp/20121228/newseye/tbs_newseye5219348.html

民主党政権下で来年度中に国の機関に移行することが決まった独立行政法人の「国民生活センター」について、森雅子消費者担当大臣は決定を白紙に戻し、組織のあり方を検討し直す考えを示しました。

「国に移行しないということを指示しました。今後、25年度は移行しないということです」(森雅子消費者担当相)

独立行政法人の国民生活センターをめぐっては、民主党政権の下で開催された有識者による検討会議が「2013年度中に、消費者庁の特別の機関として移行する」という結論をまとめていました。これについて、森雅子消費者担当大臣は、「来年度中の移行は取りやめる」として決定を白紙に戻し、消費者に最も資する形となるよう、1年かけて組織のあり方を検討し直す考えを示しました。

どのような場で検討するかなどの具体案については決まっていませんが、再来年度以降の組織形態について森大臣は「やっぱり国に移行するかもしれないし、ずっとそのままかもしれない」としています。(28日21:57)

毎日jp(http://mainichi.jp/)より引用

国民生活センター:14年3月末まで存続 森担当相「大事な役割を果たしている」2012年12月29日

http://mainichi.jp/select/news/20121229mog00m010005000c.html

森雅子消費者担当相は28日、報道各社のインタビューで、独立行政法人「国民生活センター」を少なくとも14年3月末まで存続させる方針を明らかにした。同センターは消費者庁と業務が重複しているとして、機能を消費者庁に移行する方針が決まっていたが、政権交代で方針が変更されることになった。

同センターは70年、食品による健康被害の社会問題化などを受けて設立され、消費者問題の注意喚起や消費相談受け付け、商品テストなどを行ってきた。09年9月に消費者庁が発足し、独立行政法人の見直しの動きも受けて再編案が検討されてきた。その後消費者庁への移行が有力とされ、14年1月の移行を前提に13年度予算案が提出されていた。

森担当相は「国民生活センターは大事な役割を果たしている。機能を充実させるため予算も強化したい。14年4月以降については改めて検討したい」と述べた。

ひとこと、「...」ですね。勝手にやってください。どちらにしても先は見えています。
「消費者のための組織」「地方の相談現場のための組織」という視点にきちんと目を向けてください。

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