日経MJ(2010/4/14) その1

「相談員に必要な知識」で、相談員には幅広い知識が必要だと書きました。
それらの知識は、自然に入ってくるのが一番です。
「あ、それ知ってる」、「あ、それ聞いたことがある」というの理想でしょう。。

日経流通新聞(日経MJ)では最新のトレンドに関する記事が多く掲載されています。
4/14(水)の一面に「1~3月ヒット商品」の記事が載っていました。
そこでは、4つの商品が紹介されています。
みなさんは、この4つについて、どの程度知っていますか。
掲載順に紹介します。
①ビッグアメリカ(マクドナルド)
②辛そうで辛くない少し辛いラー油(桃屋)
③もし高校野球の女子マネージャーがドラッガーの「マネジメント」を読んだら(ダイヤモンド社)
④アバター(映画)
どうでしょうか?

①はマクドナルドが1月からプレミアハンバーガーとして「テキサス」「ニューヨーク」「カリフォルニア」「ハワイ」の名前をつけたハンバーガーを期間限定で販売、ヒットしました。これらを称してビッグアメリカと呼んでいます。ちなみに高いんですよね。安売り路線からの脱却に力を入れています。なんとなくマクドナルドが期間限定でプレミアハンバーガーを発売したということを知っていればOKです。
②ですが、私もよくわかりませんが、「ラー油」ブームだそうです。特に桃屋の製品は店頭から消えてしまい、ネットオークションでは定価の2倍で取引されていることもあるそうです。また、他メーカーの「ラー油」も売り切れているそうです。
③これは書籍です。友人の代わりに野球部のマネージャになった女の子が野球部を対象として経済の側面(マネジメント)から議論しているものです。私は1月にこの本について知ったのですが、最近になって新聞に書評等を見かけるようになりました。
④は3D映画で話題になったので言うまでもありません。

みなさんは、いくつ知っていましたか?
ちなみに私はすべて知っていました。
新聞を見たときに、「あ、知ってるわ、古い話だけど」と感じました。
特に③が難しいでしょうね。知っていたら、すばらしいです。

それでは、これが相談業務にどう結びついてくるのか?

問題となるのは②の「ラー油」です。
解説は、「トレンド情報 日経MJ(2010/4/14) その2 【会員用ページ】 」に続きます。

なお、今回は、解説内容を簡単にまとめ、試験的に公開したいと思います。
2010年4月17日12:00公開 パスワードは「free」(英小文字4文字)です。

(平成22年4月16日 初稿)

バイアス事例 アフィリエイトとドロップシッピング

唐突ですが、「アフィリエイト」や「ドロップシッピング」って、どう思いますか?
相談員として、一般の消費者として、事業者として、いろんな見方があるでしょう。
ここでも先日お話した「バイアス」が強く影響しています。
特に、情報商材がらみのアフィリエイト、ドロップシッピングによる儲け話など、これらをめぐるトラブルは雑誌や新聞紙上をにぎわすこともあります。
相談員であれば、これらの苦情相談はよく耳にします。
それゆえに、「アフィリエイト」や「ドロップシッピング」は怪しいもので手を出してはいけない悪質商法の元と思ってしまうでしょう。
それこそが、バイアスなのです。

アフィリエイトは私たちのネット生活に既に浸透しています。
「アフィリエイトでおこずかいを稼ごう」というような書籍も売られています。
ちなみに、私もアフィリエイトをやっています。
もっと突っ込んでいうと、ぜんぜん、儲からないです。
1年半ほどやってみて、3000円もいってないです。

さらに、このアフィリエイトの進化形がドロップシッピングです。
ドロップシッピングは実質的に事業者になるので、私はやってません。

さて、「アフィリエイト」や「ドロップシッピング」って何だろう。
なんとなく知っている?
説明できますか?
理解していますか?

おそらく「NO」だとおもいます。

これらをきちんと理解していれば、バイアスもなくなり、苦情相談を受けた場合にも、的確な助言ができると思います。
いろんな雑誌に解説されてはいますが、はっきりいってわかりにくいです。
バイアスを持ってしまいそうな印象さえあります。

そこで、「アフィリエイト」や「ドロップシッピング」をできるだけわかりやすく説明したいと思います。
それらを理解したうえで、どんなトラブルがあって、どのように解決していったらよいのか解説したいと思います。


消費者問題をよむ・しる・かんがえる専門誌【年間購読】月刊国民生活

バイアス事例 ××社の携帯電話

××社の携帯は故障が多い。
相談員をしていれば当然思うことですよね。
しかし、本当に携帯電話会社の中で××社は故障が多いのでしょうか。

ここで重要な事実を確認してください。
携帯電話は××社がつくっているのではなく、大手家電メーカーが作っているのです。
しかも、その家電メーカーは、たいてい、すべての携帯電話の機種を製造しています。
もちろん、原価や仕様により差はあると思いますが、そんなに頻繁に故障する電話を大手メーカーが製造するでしょうか。

もうひとつ重要な事実があります。
一般的に、消費者センターへの苦情相談は、消費者が事業者へ申し出たにもかかわらず対応に不満があった場合に、次の段階として消費者が事業者への不満を訴えに消費者センターに相談に来るのである。

したがって、携帯電話の故障率は消費者センターではわかりません。
ただ、××社の苦情相談が多いという事実が浮かび上がるだけです。
ほかの携帯電話会社では、最初の消費者からの申し出に対して適切に対応しており、消費者センターに相談するという次の段階にまですすまない、ということが考えられます。

そうすると、「××社の携帯は故障が多い」というのは正しくはなく、「消費者センターには××社の苦情相談が多い」ということになります。
××社の苦情相談が多いために、××社に対してバイアスを持ってしまったのである。
したがって、××社に対して、バイアスを持っているために正しい判断ができなくなってしまったのです。
「S社は消費者に対する対応がよくない」という事実は浮かび上がるでしょう。

とはいえ、いろんな掲示板を見ると、「××社の携帯は故障が多い」という傾向はあるかもしれませんね。
でも、これは事実として統計的に確認したものではありませんので。
携帯電話機を製造している家電メーカーが明かされることはないでしょうけど真実を知っているのでしょうね。
おまけです。

バイアスの次の事例ですが、「出会いサイト」は、すべて悪質だと思い込んでいませんか?
次は、「出会いサイト」について考えたいと思います。

(平成22年4月10日 初稿)

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