光回線や携帯電話のクーリングオフ導入の動き

総務省の「消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG」で光回線契約や携帯電話のクーリングオフの導入について議論されています。

スマホにクーリングオフ 悪弊排除に本気の総務省

http://www.nikkei.com/article/DGXNASFK1701P_X10C14A6000000/
2014/6/19 7:00日本経済新聞 電子版

携帯電話回線をめぐるトラブルの多さに業を煮やした総務省が、クーリングオフ規定の新設を打ち出した。早ければ2015年の通常国会で法改正される可能性がある。

「付けないと割引にならないと言われ渋々オプションサービスを申し込まされた」「うっかり更新月を逃したばかりに多額の違約金が課せられた」――。こうした業界慣行がまかり通る現状を改め、クーリングオフ導入によって消費者を保護する狙い。店舗販売も対象とし…

(以下、日経電子版会員専用)

特商法では「通信サービス」はクーリングオフ対象外になっているのはご存知だと思います。

しかし、光回線の契約やスマートフォンの契約(特にオプション契約などの複雑さ)のトラブルは消費者センターでの相談に占める割合も少なくありません。

実態として、光回線契約については、事業者も悪質な代理店の行為については分かっているので、センターから申し出たとしても、解決することが多いです。
クーリングオフはありませんが、よほど複雑な案件を除いては、実質的に解約に応じることがスタンダードにもなっています。

携帯電話の契約については2年縛り、解約金、オプション契約など、契約内容が複雑で、店頭で説明していても、なかなか理解することが難しくなっています。

そんな現状に対して、総務省のワーキンググループは電気通信事業法の中でクーリングをルール付ける方向で議論が進んでおり、消費者団体や通信事業者からヒアリングを行っています。

個人的には、2年縛りのルール等があるおかげで本体代金も通信料も安く維持できると思っているので、ルールができたことで、割引サービスがなくなってしまうことを懸念しています。
ただ、通信サービスのクーリングオフが実現できるかどうかは疑問符です。業界からの反対も当然あるでしょうし、特商法ではなく電気通信事業法の中で実施するというのもどうなんでしょう。
あくまでもワーキンググループの議論ですので、提言が出たとしても法制化するとは限りません。
とはいえ、最近は提言どおりに強引にでも法制化されることが多いので、もしかすると何らかの形で実現するかもしれませんね。
早ければ2015年の国会で審議されるようです。

こんな話が進行しているということを、現場にいる相談員として、とりあえず頭の隅に入れておいてほしいと思います。

総務省HP
総務省トップ > 組織案内 > 研究会等 > 会議資料・開催案内等
ICTサービス安心・安全研究会
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/ict_anshin/index.html
消費者保護ルールの見直し・充実に関するWG
・第1回(平成26年 2月28日)   ○開催案内  ○配付資料  ○議事要旨
・第2回(平成26年 3月20日)   ○開催案内  ○配付資料  ○議事要旨
・第3回(平成26年 4月17日)   ○開催案内  ○配付資料  ○議事要旨
・第4回(平成26年 4月24日)   ○開催案内  ○配付資料  ○議事要旨

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