人気の社会貢献型債券は証券会社から購入し、詐欺に注意しましょう

今日の読売新聞の朝刊に「社会貢献型債券」が人気を集めているという記事が掲載されていました。

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債権投資で利回りを得ながら、その資金が社会貢献の目的として使われるということで注目を浴びています。

具体的な債券が5つ紹介されており、その使途として

  • 世界の低所得者向け事業に融資
  • アジアでの安全な飲み水供給など
  • 地球温暖化対策
  • アフリカの農業の生産性向上
  • 途上国の農業ビジネスなどへの支援

があげられています。

大手証券会社が発行しており、ブラジル・レアルなどの現地通貨で運用され、利回りが約8%と高利になっています。
一定のリスクはあるが高利回りが魅力で今年の販売類型は1兆円に達しているとのことです。

確かに、家庭に眠る資産を債券購入により途上国に社会貢献できるとなれば、投資するだけではない魅力もあると思います。

しかし、消費者問題として考えると、詐欺商法の格好のアイテムだと思います。

実際に、投資詐欺としては未公開株や社債があり、ここ数年は「太陽光発電」や「風力発電」などの環境貢献型の商品が使われています。

また、東日本大震災にからんだ商品もあります。

最近では、東京オリンピック関係の詐欺にも要注意と啓発されています。

金融庁
詐欺的な投資勧誘等にご注意ください!http://www.fsa.go.jp/ordinary/chuui/attention.html

社会貢献型債券の特徴
  • 国際的な金融機関や政府系金融機関が発行することが多い
  • 投資家から集めた資金を途上国での事業に投融資をし、利息と元本を払い戻す
  • 融資先が破綻する可能性はあるが、発行元が元本を保証するため債務不履行の事例はない
  • 最低投資額は1000万前後が多い
  • 外貨建ての運用なので為替リスクがあり円高になれば元本割れの可能性もある

証券会社から直接購入すれば、詐欺にあうこともないと思います。

先日紹介した仕組み債券に比べれば、社会貢献という視点が入っているのと、使途が明確なことから、満足度も高いのではないでしょうか。
仕組み債の広告(2014年8月15日)」

ただし、高額な資金が必要ですので、投資は自己判断で行い、電話勧誘や訪問勧誘、発行元がよく知らない会社などは、慎重に判断したほうがいいと思いますし、振込先が証券会社ではない会社や個人だったら詐欺の可能性もあるので気をつけてください。

大和証券 投資を通じた社会貢献
http://www.daiwa.jp/impact/

投資をしながら社会貢献できるというのはとても魅力的です。

ただし、「社会貢献」という名目での詐欺には注意する必要があります。

投資商品は、すぐには決めず慎重に検討し、即決をもとめる営業は詐欺の可能性もあります。