遠隔操作によるプロバイダ勧誘トラブル
インターネットのプロバイダ契約で、「電話勧誘の後、すぐに遠隔操作でプロバイダの乗り換え作業をする新たな手口」です。
1年半ほど消費者行政の現場から離れていたので具体的に走らないのですが、調べてみたら、国センが平成25年6月に公表していました。
トップページ > 注目情報 > 発表情報 > 速報!“遠隔操作”によるプロバイダ勧誘トラブルにご注意![2013年6月13日:公表]
http://www.kokusen.go.jp/news/data/n-20130613_1.html
なるほどという感じです。どこの業者かというのは、個別の事業者を掲載していないので分かりませんでしたが、調べたら情報がいくつか出てきました。
この事例について、少しコメントしたいと思います。
遠隔操作によるプロバイダ勧誘トラブル
一番の狙いは、光回線(フレッツ光)の契約や動画のオプション契約によるインセンティブ(報酬)だと思います。
勧誘手口としては、NTTの関連であることを名乗り、プロバイダを乗り換えると、月額料金が安くなる、というものです。
結果的には変わらないか、むしろオプション契約を付加され、高額になることもあります。
プロバイダは「ハイホー」ということみたいです。中堅どころのプロバイダでしょうね。
まあ、プロバイダは山ほどありますが、私は「ぷらら」が一番安いと思います。OCNなどは高めでしょうか。比較したとしても、どれも数百円程度の差です。
ところが、この「ハイホー」のHPを見ると、「ハイホー」は被害者のようなお知らせをしています。おそらく悪質な販売業者がハイホーを利用してやっているのかもしれません。
ハイホーHP
http://home.hi-ho.ne.jp/home/support/info/notice/110204.html
その少し前にはプロバイダの「TOPPA」も問題になっていました。
「ハイホ」も「TOPPA」も検索すれば多くのトラブルが見つかります。
もっと過去にはNTTの直轄の営業所自体も問題を起こしましたね。何とかして契約をとろうとするのは、これらの契約による報酬が大きいことでしょうね。1件数万円ですから。また、厳しいノルマもあるのではないかと思います。
たとえば私も利用しているアフィリエイト広告が書きになります。ここから契約すると私に3万円の報酬が入ります。
さて、先日、通信契約は特商法の対象外だという記事を書きましたが、このようなトラブルが続くと、国が進めているとおり、クーリングオフを導入せざるを得ないことになりますね。
通信サービスの見直しに関する中間報告(2014年8月4日)
遠隔(リモート操作)の危険性を認識してください
パソコンのサポートで遠隔操作をして不具合を修正するというサービスがあります。とても便利ですが、信頼できる相手からのみ実行を許してください。
パソコンの遠隔操作による誤認逮捕の事件は記憶に新しいと思います。
遠隔操作するということはパソコンの中身がすべて見られる可能性があるということです。
個人情報や写真やダウンロード履歴や閲覧履歴など。
そういうリスクをまったく気にしていない消費者が多いのはまったく変わっていませんね。
今回の件にしても、遠隔操作で契約内容を変更され有料オプションも付加させられている可能性もあります。
遠隔操作自体は有用な技術です。便利なものには、悪質業者がつけこむという意識をもつ必要があります。