au携帯「2年縛り」 違約金、初の「一部無効」 京都地裁判決

カテゴリー:ニュース 投稿日:

NPO法人「京都消費者契約ネットワーク」が提訴した団体訴訟の地裁判決が出ました。
この3月にドコモを対象とした同様訴訟で、判決が出ていましたが、今回はanを対象にしており、判決内容が前回とは少し異なるものでした。

ポイントとして、
前回のドコモのときは「解約1件当たりのドコモの損害額を、基本料金の平均割引額2160円に中途解約までの平均利用期間14カ月をかけた3万240円と認定。解約金はこの額を下回り、違法ではない」との判決でしたが、
今回のauではもっと単純で「中途解約で被るKDDIの損害は契約満了までに得られた通信料収入などから月4千円と認定した。満了に近づくにつれ損害額は減り、最後の2カ月は8千円以下で、違約金9975円を下回る。このため、解約時期を問わず同一金額の違約金支払い義務を定めた条項は「合理性を欠く」と判断した。最後の2カ月以外は有効とした。」という判決でした。

ドコモでは実際の利用期間に関係ない2年トータルでの考え方でしたが、今回のauでは利用期間が増えるごとに解約損害額が減っていくという現実にあわせた理屈で、最後の2ヶ月は8000円が損害額になるので違約金条項は不当条項で無効ということです。
さかのぼって計算すると、1ヶ月で解約したのならauの損害額は4000円×23ヶ月=92000円で解約違約金は9975円なので問題ないということで、利用期間が増えていくと損益分岐点が22ヶ月の残り2ヶ月になるということですね。つまり、22ヶ月までは違約金条項は有効ということです。

控訴することになるのかもしれませんが、この判決を尊重すると、現行の25ヶ月目に加えて、23ヶ月目と24ヶ月目も違約金が不要ということになるのかもしれませんね。
また、私が前回指摘した2年更新後の違約金の是非についてもニュースに取り上げているところもありました。

ちょっとしたニュースですが、しっかり読み込んでおくことで携帯電話の料金に対する感覚が蓄積され、相談対応にも役に立ちます。

「京都消費者契約ネットワーク」の地元の京都新聞の報道内容が充実していますので紹介します。

au携帯「2年縛り」 違約金、初の「一部無効」 京都地裁判決

京都新聞 7月19日(木)22時59分配信
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20120719-00000028-kyt-l26

au携帯「2年縛り」 違約金、初の「一部無効」 京都地裁判決

携帯電話の2年契約の割引サービスで、中途解約時に9975円の違約金支払いを定めた条項は消費者契約法違反として、NPO法人「京都消費者契約ネットワーク」がKDDI(au)に条項の使用差し止めを求めた訴訟の判決が19日、京都地裁であり、佐藤明裁判長は、条項の一部は無効と判断し、条項の使用差し止めを命じた。中途解約時の違約金を定めた条項の無効判決は全国初。
■最後の2ヵ月分 「合理性欠く」
佐藤裁判長は、2年間の契約のうち、最後の2カ月間に解約した利用者への違約金は、解約に伴うKDDIの損害以上とした上で「条項は、消費者の利益を一方的に害する」と判断した。
KDDIによると、3月現在、全契約3500万件の8割超がこの割引サービスを利用している。携帯番号を変えずに他携帯会社に乗り換えられる「番号ポータビリティー制度」が2006年に導入されたのを機に、各社間で利用者の囲い込み競争が激化。NTTドコモやソフトバンクモバイルも同様の「2年縛り」の契約形態が主流で、判決が与える影響は必至だ。
割引サービスは「誰でも割」。2年間の定期契約で月額基本使用料が半額になる一方、中途解約時に9975円の違約金を支払う必要がある。満了すると自動更新される。
佐藤裁判長は、中途解約で被るKDDIの損害は契約満了までに得られた通信料収入などから月4千円と認定した。満了に近づくにつれ損害額は減り、最後の2カ月は8千円以下で、違約金9975円を下回る。このため、解約時期を問わず同一金額の違約金支払い義務を定めた条項は「合理性を欠く」と判断した。最後の2カ月以外は有効とした。
同ネットは「大企業が消費者を不当に囲い込む現状に一石を投じる画期的判決」、KDDI広報部は「判決文を精査し、控訴に向けて検討する」としている。
最終更新:7月19日(木)22時59分

(参考)
前回のドコモのときに書いた記事
携帯中途解約金訴訟 判決 その1 2012年4月9日(月)
携帯中途解約金訴訟 判決 その2 2012年4月16日(月)
携帯中途解約金訴訟 判決 その3 2012年4月18日(水)
携帯中途解約金訴訟 判決 その4(最終回) 2012年4月20日(金)

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