携帯中途解約金訴訟 判決 その1

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携帯電話の2年縛りの解約金9975円は平均的損害を超える不当条項として差し止め請求した裁判の判決が3月29日にありました。
私も平成22年6月17日に「携帯電話の違約金条項の使用差し止め訴訟」(https://soudanskill.com/20100617/53.html)という記事を書きました。
その当時と今も考えは変わっていませんが、私は2年契約を条件に基本料金が半額になることは消費者にとっても事業者にとってもメリットのあることであり違約金には基本的に問題がない、と考えています。

当時の報道記事です。

携帯解約金は違法、と提訴 消費者団体がドコモauを・・・47ニュースよりhttp://www.47news.jp/CN/201006/CN2010061601000575.html

携帯電話の家族割引などのサービスが適用された2年間の契約期間中に解約した場合、違約金を支払わなければならないのは違法だとして、京都府の消費者団体が16日、NTTドコモとKDDI(au)の2社に対し、解約金条項の使用差し止めを求める訴訟を京都地裁に起こした。
割引サービスはNTTドコモの「ひとりでも割50」「ファミ割MAX50」やauの「誰でも割」など。2年間の定期契約で、携帯電話の基本使用料は半額になるが、利用者が中途解約した場合、違約金を支払わなければならない。
原告側は訴状などで、こうした仕組みについて「利用者の利益を一方的に損なっており、消費者契約法上も認められない」と主張。契約の自動更新後も、解約する場合には違約金を支払わなければならないのは、不当な拘束だとしている。
さらに同じ番号で携帯電話会社を変更できる「番号ポータビリティー制度」が2006年から始まったにもかかわらず、契約先を選ぶ権利が不当に制限されていると指摘している。
2010/06/16 18:18 【共同通信】

そして、判決の報道記事です。なぜか、今回の判決の記事は他の会社の記事もあわせて削除されていて記事を見つけることができませんでした。

携帯中途解約金訴訟:ドコモ割引契約、解約金は「合法」 原告の請求棄却--京都地裁判決・・・毎日jpより(記事削除のためキャッシュより引用)

携帯電話の割引プラン(2年契約)を中途解約した際、解約金9975円を徴収する契約条項は消費者契約法に反するとして、京都市の適格消費者団体「京都消費者契約ネットワーク」が、NTTドコモに条項の使用差し止めを求めた訴訟の判決が28日、京都地裁であった。吉川慎一裁判長は「金額は合理的」としてネットワーク側の請求を棄却した。同時に、解約金を支払った利用者11人(13回線分)が同社に計約13万円を求めた訴訟も請求を棄却した。ネットワークは控訴する方針。
ネットワークによると、携帯電話の定期契約の解約金条項をめぐる判決は全国初。KDDIとソフトバンクモバイルも同様の条項を設けており、ネットワークが提訴している。
判決によると、ドコモは2年契約の「ひとりでも割50」「ファミ割MAX50」の契約で、基本料金を半額にする代わりに、中途解約すれば9975円を徴収する条項を設けている。
判決は、解約1件当たりのドコモの損害額を、基本料金の平均割引額2160円に中途解約までの平均利用期間14カ月をかけた3万240円と認定。「解約金はこの額を下回り、違法ではない」とした。また、条項をめぐって契約時に消費者との合意が成立しているとしたうえで「解約権は制限されるが、見合った対価を受けている」と結論付けた。【成田有佳、堀智行】
毎日新聞 2012年3月29日 東京朝刊

「解約権は制限されるが、見合った対価を受けている」というのはもっともな見解であり、私の当初の考えと同じです。
あえて、揚げ足を取るとすれば、2年以内の解約は一律9975円にするのではなく、(英会話などの中途解約金と同じように、)契約期間に応じた解約金にするということでしょうか。裁判でも、そのような問題点を指摘しています。
例えば、3ヶ月で解約すれば2年縛りのないプラントの差額980円×3ヶ月=約3000円となり、9975円は高額で不当である、といえば揚げ足取りですね。
しかし、10ヶ月が損益分岐点となり、10ヶ月から2年までに解約すれば差額は9975円より大きくなるので無理やり考えると不当利得になるのかも。
しかも、判決では「14ヶ月が平均利用期間」で割引額は980円ではなく「2160円」として計算しています。
基本料金の平均割引額が2160円というのは、4320円が加重平均基本料としており、半額割引なので2160円で14ヶ月をかけると30240円ということです。この計算は我々の実体験とは異なります。どちらかというと、980円×14ヶ月=13720円だと思いますが、どちらにしろ9975円の違約金の方が下回っています。

なお、判決文は「京都消費者契約ネットワーク」のHPで見ることができます。
読み込むと、とても面白く勉強になりますので、ぜひ読んでみてください。
すごく深いです。

京都消費者契約ネットワーク
http://kccn.jp/
2012年3月28日(水)京都地方裁判所において、2010年6月16日提訴した株式会社NTTドコモに対する携帯電話の解約違約金使用差止請求訴訟の第1審判決が出ました。第一審判決はこちら
http://kccn.jp/tenpupdf/2011/20120328docomohanketu.pdf

私は最初の2年間は妥当だとしても、更新後も2年間になるというのには少し思うところがあります。。
また、このような裁判をしたことの疑問についても思うところを書きたいと思います。
(その2へ続く)

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