新聞記事(2011/2/25)

毎日新聞
月刊だまされない(村千鶴子)
2011年2月25日の記事からポイントを紹介します
ご存知、村先生の記事です。

Q.自宅でできる副業をネットで探し、「パソコン画面の簡単な操作で月収10万円」「返金保証あり」の情報を5万円で購入。返金要求に無視。
(詳しくは図書館等で原文を読んでください)

いわゆる「情報商材」の典型的なパターンですね。
細かい解説は省略します。(別途、情報商材で記事を書きます)
ここでは、どのような法律が関係してくるのかを抜粋しコメントします。

①特定商取引法(×)
ネットで購入する情報商材は特定商取引法が規制する通信販売に該当
クーリングオフ制度がない、書面交付義務もない
返品特約がなければ8日間は返品可能だが返品できないと明示があれば返品できない
②消費者契約法(○)
商品の質や内容、使途、効果などに関して事実と異なる説明がされており、消費者が誤解して契約した場合に消費者契約法に基づいて契約を取り消せる可能性はある。情報の質や効果、返金保証の説明などをめぐって問題にすることは可能かもしれない。
③民法(○)
自分が購入してだまされたと思い、その情報をネットで別の人に販売するように指示している場合、内容自体が「ネズミ講」と類似しているとして、民法上の不法行為に該当するかもしれない。この場合、損害賠償請求権があると考えられる。

消費生活相談ならではの3つの法律を解釈しながら考えていくことになりますよね。
まあ、業者は難癖つけて反論してくるでしょうけど。
現実的には法律解釈を前面に出すのではなく、問題点を羅列して指摘し、解約返金交渉をしていくのが消費者センターのアプローチの第一歩ですね。情報商材業者は個人が多く、アフィリエイトサービス業者も絡み、普通の契約に比べて手ごわいですね。