月刊 国民生活 2011年2月号

①特集 「契約」を学ぶ
消費者センターにとって一番重要な「契約」についての特集です。
とても勉強になるので、今一度、確認してみましょう
・契約とは何か-締結から履行まで-
・契約紛争におけるパターン別被害救済の法理
・ケースで学ぶ「契約」

②苦情相談
「注文した覚えのない魚介類が代金引換の宅配便で届いた」
・パターンとしては完全なネガティブオプションか、最近流行の電話で売りつけられてしまう電話勧誘販売ですね。
・クーリングオフすれば簡単ですが、問題は食べてしまった場合にどうなるかということです。クーリングオフした場合について、業者から原状回復で不当利得返還請求を受ける可能性もあるということです。
③暮らし注意報
「結婚相手紹介サービスのトラブル増加」
・このサービスは特定継続的役務として2004年に追加されました。
・昔からトラブルが多いサービスです。
・相談事例。問題点、消費者へのアドバイスが書かれています。
・結婚相手紹介サービスについては私も思うところがたくさんあるので、婚活パーティなども合わせて、機会があれば記事にしたいと思います。
④平成22年度消費生活専門相談員資格認定試験 第1次試験 -問題と回答-
・現職の相談員であれば「楽勝?」、年に1回ですので頭の体操をしてください。
・資格をお持ちでないのならチャレンジしてください。

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月間 国民生活

月刊 国民生活 2011年1月号

①特集 どう生かす 団体訴権
・団体訴権とは2008年改正から消費者契約法に定められた消費者団体訴訟制度のことで、2009年には景品表示法や特定商取引法にも対象が拡大しています。
・的確消費者団体は9団体で、これまでの差し止め訴訟として14事例が紹介されており、重要な判例となる事例も出ています。
※私自身は有意義な活動だと思います。しかし、訴訟の乱立や不可思議な解釈での訴訟、負けたときの影響を考えると不安を感じます。

②チェックチェック 苦情相談
販売代理店が独自に設けていたデータ通信サービスのクーリングオフ
・通信会社ではクーリングオフの規定は設けていなかったが、販売店が独自に設けていたクーリングオフが適用された事例
・通信会社自体は気付いていなかった、今後は独自に設けている販売店側が責任をもって対応することに。
・ホームページでの接続の優位性についての説明に行き過ぎた表現があるとのことで指導し、訂正を検討。
※書類でのクーリングオフ記載は絶対ですね。事業者側も「しまった」というところだと思います。また、文書上でなくとも、口頭で「いつでも解約できます」などがあれば強く主張していくことが重要になると思います。

③暮らし注意報
ご注意!悪質な「有料メール交換サイト」
・いまさらですが、定番ですね。
・SNS、懸賞サイト、占いサイト、芸能人の悩みを聞いて、芸能人のマネージャー、など今年流行したパターンです。
※何で引っかかるの?と思うかもしれませんが、ひっかっかってしまうんですよね。だから業者はやめられないんです。次から次へ手をかえ品をかえ。ただし、消費者センターでの対応方法はある程度確立されているので、取り戻せる可能性もずいぶん高くなりました。この対応方法は別の機会に書きたいと思います。

④暮らしの判例
学期開始後の4月5日における大学への入学辞退と授業料の返還請求
・この判例については、国民生活研究 第50巻第1号(2010年6月)で詳しく解説されており、ここでも取り上げているので省略します。

⑤消費者訴訟を学ぼう
宗教団体・信者の不法行為責任
・違法な献金勧誘行為と精神的苦痛を受けたとして損害賠償請求した事例です。
・「浄霊」という手かざしは大学内でもおなじみでしたね。なつかしい。
・借金をしてまで献金を繰り返すことは自由意志に基づく献金であるとはいいがたいとして、損害賠償を一部認めたが、献金勧誘行為が社会的に違法と案では認められないと、判断されました。

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月刊 国民生活 2010年12月号

①特集 高齢者の暮らしをささえる
消費者情報 2010年9月号 (関西消費者協会) にも同様の特集がされています。
・買い物難民については最近もテレビで特集されています。スーパーマーケットの登場により身近な商店が消え、景気悪化とともに、スーパーも消え、買い物する店がなくなってしまった。私たち自身が引き起こした問題かもしれません。この問題を解決したいと思っている方も多いでしょうが、自分自身のことに精一杯です。まだまだ、状況は悪くなるのではないでしょうか。
・同時に高齢者の見守りの問題もあります。「さみしさ」が悪質商法を生み出している現実もあります。もっともっとほかの人に目を向けてあげられる余裕が欲しいです。
・昭和40年代から50年代の日本人の「こころ」はどこへ行ったのでしょう、つぶやいてみました。

②チェックチェック苦情相談1
どちらをクーリング・オフ?二つの販売業者から配達されたカニ
・かにを注文した半月後に入荷が早まるという電話があり代引き配達し食べた1週間後にかにが配達された。配達日変更は別の業者だった。
・偶然か、グルかは不明だが最終的に返金された。
・食品のクーリングオフ、食べてしまったという利得などを様々な法律から検討しています。

③チェックチェック苦情相談2
効果が分からないにもかかわらず高額な施術契約をさせた美容外科
・1本2万円の脂肪溶解注射の広告を見てクリニックに行ったが、8-9本を3回受ける必要があるといわれ高額なので断ったが、1時間ぐらい勧誘され7本2回の契約をし、1回目の注射をした。2回目のキャンセル希望と効果に疑問。
・位階目の施術代金を支払い、2回目の分はキャンセル。
・効果、医療契約、医療広告、クレジット会社への抗弁などを検討。
・美容関係のトラブルは多いです。はっきりいって、あやしい世界です。やせるためなら体にメスを入れても、あやしい健康食品を食べてもいいという世界。自己責任が大きくなります。自分の体ですので大切にしてほしいですね。

④暮らし注意報
「独立開業で高収入?」軽貨物運送の代理店契約
・仕事に必要だといわれて高額な入会金や軽自動車の購入をした。
・月収40万、仕事を確実に紹介するというセールストーク。
・昔からの典型パターンですね。
・広告、勧誘、書面の問題。業務提供誘引販売取引、消費者契約法などを検討。

⑤暮らしの判例
隣地住人による建築妨害が宅地の隠れた瑕疵に当たるとされた事例
・購入した土地に建物を建てようとしたら、隣人から日陰になるといわれ建築妨害された。実は隣人は暴力団関係者である可能性があった。
・目的物の通常の用途に対し重大な心理的欠陥があり、民法507条の瑕疵があるとした。
・隠れた瑕疵は物理的なものだけではなく、心理的なものも含まれるとした考え方です。

⑥消費者訴訟を学ぼう
誰が騙したのか-第三者の詐欺と抗弁権接続-
・65歳の年金生活者の就職の条件としてバイクを購入することとし、免許も持っていないのにバイク店でクレジット契約することになった。
・仕事も決まらず、業者へのバイクの引渡しを拒否していたが、クレジットが支払えなくなり、クレジット会社に抗弁したが、立て替え金請求訴訟を受けた。
・新車より高い価格で中古車を販売していたなど、事業者とバイク販売者は共謀しているのではという疑いがあった。
・地裁では敗訴。高裁で逆転勝訴。
・明らかな共謀の事実がないまま客観的な証拠で実質的に共謀があったとした。
※②~⑥の事例は様々な法律を解釈して問題点を追求していくという勉強になります。

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