事業仕分け ちょっと感想

国セン・NITE・FAMICの事業仕分けのライブ放送を途中から最後まで1時間半ほど見ていました。
今までの体質が早急に改革されるとは思っていませんが、お互いプライドの塊という感じですね。
内容については公表されていますし、コメントは特にしませんが、あのやりとりは相談員にとって勉強になるものではなかったでしょうか。

いい意味でしょうか?悪い意味でしょうか?
反面教師としてください。
それぞれが言いたいことはよくわかりますし資料も十分そろっていることも分かります。
私は質問している側と回答している側とのコミュニケーションという観点で考えたいと思います。
この関係は、消費者と相談員に置き換えることもできると思います。

質問する人は専門家とはいえ、突っ込んだことは知らない人たちです。
対して、専門的な言葉づかい、だらだらとした説明、的を得ていない回答、分かりにくい説明など、いらいらしてしまいました。

一例をあげると
「情報収集分析、収集は分かったけど、分析した結果を公表したことで、具体的にどんな効果があったのか」
すあんわち、「どんな効果があったのか」という質問です。
何度も、収集・分析・公表はこうしています、との説明。
そんなん分かってる。
質問する側も、それは分かっているので、具体的な効果は?
と聞き返す。
しかし、同じような説明で的を得ていない。

公表するだけで効果測定まではしていない、でもいいじゃないか。
最後のほうで補足説明をして、食品自主回収が増えているなどと回答。
これって、公表の効果かどうか。

私が思うのは、(現場で実感していることだと思いますが)、視点としては、公表することで、それに関する問い合わせの電話が急増し、2次被害の防止に役立ったり、啓発になったりしている。
とすれば、具体的な数字は取っていないが、公表したあとの問い合わせ件数を集計することもひとつの方法かも。
まあ、素人考えとは別な次元でしょうけど。
とにかく、回答になっていないことに、これじゃ印象悪くなるなあと、いらいらしてしまいました。

もうひとつ研修のことも議論されていましたが、知識を得るための研修は、どこでも気軽に簡単にできます。
このブログで何度も言ってますが、相談対応におけるコミュニケーション能力を向上させる研修が必要です。



以下はスキルアップ講座の内容になりますが
ポイント
「質問内容を理解する→質問の答えを伝える」という単純な話です。
①しっかり聴く。
②内容の論点を箇条書きなどで簡潔に整理する。
③それぞれの論点に対して答えを作る。
④回答を組み上げていく。
⑤分からないことは分からないでOK。あげ足を取られるような言い訳や余計な話はせず、短く、分かりやすく、簡潔に回答する。

これだけのことです。
この単純なロジックですが、これが実は難しいのです。
それを皆さんと一緒に学んでいけたらいいなあと思います。

(平成22年4月29日 初稿)

やる気さえあれば学べる(キムタツブログより)

灘中学校・灘高等学校 英語科 木村達哉オフィシャルサイト
「キムタツブログ」の2010年4月24日の記事です。
http://blog.kimu-tatsu.com/archives/2240

友人にこのブログを紹介してもらってから愛読しています。
みんなでお互いに技術を高め合い、生徒たちに思いを伝える日々が素敵です。
やる気さえあれば学べます。

「キムタツブログ」はこちらです
http://blog.kimu-tatsu.com/

消費者問題の世界は日々進化していきます。
数年前の情報はすでに古くなっています。
日々勉強していくことが大切です。

「学ぶことをやめたとき、教えることをやめなければいけない。」
これはサッカーの指導者の世界でよく言われていることです。

ベテラン相談員でも、学ぶ姿勢がなくなったときは相談員を辞めねばならないということですね。
みなさん、お互い、がんばりましょう。

3D映画

4月19日の日経産業新聞に「3D映画 旋風到来」という記事が掲載されていました。
3D映画とは、日経MJの記事のときにも書いた「アバター」のことです。
現在は第2弾として「アリス・イン・ワンダーランド」が公開されており、アバターをしのぐ勢いだそうです。
その特集記事の中に、アメリカの映画館の一部でこれを商機とみて3D映画を値上げする動きがあるそうです。
ニューヨークのある映画館では大人料金が2ドル値上げして約19.50ドルになったとのことです。
しかし、子供向けの3D映画の興行成績が予測を下回っているそうです。
冷や水を浴びせねないととしています。

日本だったらどうなるのでしょうね。
もし、値上げとなれば、消費者センターでも苦情を受けるかもしれませんね。
適切な苦情窓口を紹介したり、センターから申し出たりするのが、本筋でしょうね。
それもひとつの方法ですが、やはり、その場で解決する道を選ぶほうがよりよい選択だと思います。

ポイントとしては、価値観の問題でしょう。
値上げを受け入れてまでも見る価値があるのかどうか。
普通の映画と違って3D映画にその価値があるのか。
たとえばディズニーランドがさらに内容を充実させるために値上げをしたとしたら、どのような反応でしょうか。

そこで実体験がものを言うのです。
これは、相談員に必要な知識でもお話したところです。
もし、「アバター」や「アリス・イン・ワンダーランド」を3D映画で見たことがあり、すばらしく感じたなら、そのことを話してみてください。
お互いの実体験を通して共感を得ることができるかもしれません。
そんな対応を目指すという方法もあります。
逆に面白くなければ、それも同様です。
相談員と消費者という関係から、共感を経て、1人の人間と1人の人間としてコミュニケートしステップアップする。
それも素敵な関係じゃないでしょうか。

しかし、実体験がなければ、さらに、3D映画自体知っていなければ、相談員と消費者とは平行状態のままです。
結局、どこかを紹介することになるでしょう。
そのこと自体が苦情になったりします。

スマートな相談対応をしたいですね。

(平成22年4月20日 初稿)