ジャドマニューズ 2011年6月号

「ジャドマニューズ」の最新号は、HPで電子書籍として閲覧できます。
http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

6月号の「通販110番」の記事は事例ではなく、2010年度の相談概要のまとめでした。
「通販110番から一言」というコラムから一部抜粋し、紹介します。

その要求は「クレーム」、それとも「コンプレイン」?

本来、正当な権利としての要求や主張が「クレーム=claim」であり、それを超えた要求は「コンプレイン=complain」であるといわれますが、相談の多くは後者であると感じます。
クレームを受けた場合は、顧客の不満の原因や問題点を把握し、早期に解決を図ることで顧客満足を得ることができます。
しかし、コンプレインについて、顧客満足を与えることには、あまり意味がありません。
「正当な主張」と「個人的わがまま」の見分けがつかず、主張をとおすために企業の「あらさがし」を行うことがしばしば見受けられますが、丁寧に説明を行ったうえで納得が得られない場合は、毅然として対応できない旨を告げることが望ましいと考えます。

※消費者センターで受け付ける相談も、このような事例が少なくありません。公的な機関として、「正当なもの」と「正当でないもの」を理由をつけてきちんと説明し理解してもらうことが重要ですね。

社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

ジャドマニューズ 2011年4月号

ジャドマニューズは日本通信販売協会の広報誌で、以前から紹介しているところです。
ジャドマニューズ(日本通信販売協会) https://soudanskill.com/20100809/81.html
今月号からオールカラーになったようですね。

4月号の「通販110番」の記事から一部紹介し、コメントします。

通販110番消費者相談編
「コミュニケーションでトラブル防止を!」

事例1「注文と違う商品を勝手に送ってきた!」
・電池2個パックを50セット注文したが、4個パックが混在していた。消費者は保管しやすいことから2個パックをを注文したが、業者は2個パックが不足していて待たせるよりも4個パックを混ぜて早く届けたほうがいいと判断してしまった。
→良かれと思ったことが裏目に出ることはよくあります。相談現場でも同様です。相手が何を望んでいるかを知ることが良好なコミュニケーションの基本ですね。

事例2「ミスを誤魔化そうとしている!」
・ハガキで注文したが通っていなかった。1週間後に違う商品を今度は電話で注文したが通っていなかった。通っていなかった原因を説明せず商品を送りますとしか言わない
→注文品を送るということと対応に不満の部分を分けて考える必要があります。

通販110番事業者相談編
「取扱説明書(家具)」

事例1「購入した商品で顧客が怪我 補償の必要性は?」
・リクライニング椅子で背もたれを後方に倒したら転倒して怪我。受診のためのタクシー代を請求された。オペレーターは払うといったという。どう対応したらよいか。
・検査して商品に問題があれば対応すべき。
・オペレーターはあいまいな返答をした。
・検査したら、購入者組み立てのねじのひとつが短く取り付けられていた。
・急に倒すと危険ですとの注意表示があったが、もたれたまま倒した
・事業者のねじの写真は虚偽だと主張しあっせん不調に
→メーカーの調査を消費者が信用した上で受け入れる原則が守られなかったために虚偽だといわれるパターン。消費者センターでは、その部分は明確に説明し了解の上メーカーに調査依頼している。消費者に不利な結果が出たら、こうなるのは予想できる。第3者の検査機関に依頼するか、消費者センターを間に入れたほうがよかったかも。堂々とは言いにくいですが、メーカーが信頼性を高めるために消費者センターに申し出るように回答する方法もあります。

取扱説明書に注意書きがあれば誤った使い方が誤使用になるということはありません。
今回の注意表示が適正だったかという検証も必要です。
製品安全の3原則については別途解説したいと思います。

社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

ジャドマニューズ 2011年3月号

ジャドマニューズは日本通信販売協会の広報誌で、以前から紹介しているところです。
ジャドマニューズ(日本通信販売協会) https://soudanskill.com/20100809/81.html

3月号の「通販110番」の記事から一部紹介し、コメントします。

通販110番消費者相談編
「商品の説明が紛らわしい!」

事例1「入り数が1枚なのに、「セット」の表示はおかしい!」
・普通2枚で1セットなので2セット買ったが2枚しか届かなかった。説明欄に販売個数=1枚=1セットとなり、紛らわしい。
→紛らわしいという事で交渉を助言。後日セットという表現が削除されていた。

事例2「多く買うと「もっとお得」とあるのに、割引額が変わらない!?」
・2個セットで3960円が2960円の1000円引き
・4個セットは7920円が5920円でもっとお得。2000円引き。
・どちらも1個当たり500円の割引で同じなのに、「もっとお得」はおかしい。
→何をもって「もっとお得」かが不明瞭。後日「もっとお得」の表現が削除されていた。

事例3「「段差対応型」は平たんな場所では使用できない?」
・平面でも設置できると思っていたら、平面には設置できないことがわかった。
→「対応型」の表現が紛らわしく、返品を受けるとともに、今後説明を付け加えることとした。

3つの事例とも、どっちもどっち、と思います。結果的には事業者に問題があったわけですが、特に店舗で実物をみないで手購入する時代になったゆえに、思ったものではなかったという買い物が多くあります。注意して読むと説明があったりするのですが、手にとったっら間違うことがないようなことも実物をみずに購入するので起こってしまいます。すべての広告や説明を鵜呑みにせず、自分自身で判断するという今の時代を上手に生きる消費者を目指したいものです。

通販110番事業者相談編
「取扱説明書」

事例1「入り数が1枚なのに、「セット」の表示はおかしい!」
・「手洗い30度(ぬるま湯)」「弱い手絞り」等の表示のニットシャツを全自動洗濯機の「手洗いモード」で洗ったところ、伸びて着れないので新品と交換してほしい
→全自動洗濯機の「手洗いモード」は必ずしも選択表示とは一致していない。新品でも
※相談員であれば直感的に洗濯機の使い方の問題と理解できるでしょう。すると、申し出先は洗濯機メーカーで、取扱説明書などの確認と改善を要望するところですね。この事例は奥深いですね。使い方の問題とはいえ、家電品は複雑になってきていますので単なる誤使用としてしまうのは正しい判断とはいえない部分も感じます。

社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html