時間のショートカット

多忙な毎日、1日の時間は限られています。
限られた時間の中で、仕事に家庭にプライベートに使い分けなければなりません。
ましてや、勉強時間はなかなか優先することが後回しにされ、結局、時間がないという結果(言い訳?)に終わってしまいます。
時間を上手に使う方法、それは時間のショートカットです。

典型的な時間のショートカットは「M&A」です。企業を買収していくことで会社が大きくなります。一から開発していたのでは莫大な時間が必要であり、多くの企業で行われています。

身近なところでは、電子辞書です。私は電子辞書のない時代に育ったので、英単語は辞書を引きまくり覚えるものでした。しかし、最近は電子辞書なるものが出現しています。個人的には電子辞書を使うというずぼらなことをせず、辞書を引いて覚えなさい。といいたいところですが、そうでもないようです。最新の電子辞書は音声で発音が出せたり、関連する熟語や使い方が次々と広がりを見せて、勉強が深まっていくようです。このサイトでも紹介した灘高校の「キムタツブログ」でも推奨しています。確かに電子辞書を引くと、短時間で多くの知識を得ることができるので、これも時間のショートカットかなと思ったりします。

消費者相談でも時間のショートカットに関することがあります。それは年齢が高くなるほど、「好ましくないこと」というバイアスがかかってくるものです。
それは、オンラインゲームの有料アイテムです。例えば社会人であれば、ずっとゲームしているわけには行きません。1日の中でプレイできる時間は限られています。しかし、ゲームの多くは時間の経過がスタミナの回復となっており、ピグライフでは、MAX30のスタミナを回復するのに1回復5分でMAX回復2時間30分待たなければなりません。それを補うのに有料のスタミナ回復アイテムがあります。武器系のアイテムでも地道に戦ってゲットするには時間が全く足りません。そこで武器を購入することで時間を節約できるのです。ただし、度が過ぎると月に何十万円という請求が来ます。使う金額をコントロールすることが大切です。そのあたりは、パチンコや競馬などに似ていますね。洋服や食事なども同じかもしれません。それをコントロールできない消費者、特に未成年者が高額請求で相談に来ます。ゲームに限らず、誘惑の多い社会では、「有料課金アイテム=悪」という誤ったバイアスを持つ方が多いですが冷静に考えると分かると何が論点になるかというのは理解できると思います。
このアイテム課金は合法ですが、規約で禁止されている「RMT=リアルマネートレード」も時間のショートカットと捉えることができます。ただし、違法な手段で得たアイテムを組織的に売りさばき大もうけしたり、詐欺にあったりなど、社会的に問題になっています。

また、その手法が正しいかどうかは評価が分かれますが、遺伝子組み換えによる品種改良も時間のショートカットであるということは理解できると思います。

私のサイトも一種の時間のショートカットです。消費者行政の情報があふれており、すべてに目を通して重要なものを取捨選択するには多くの時間が必要です。
スキルアップのためのヒントもサイトを訪問するだけで質の高いものを得ることができます。
また、掲示板等を通じて、欲しい情報や交流ができるなど、通常では得られない利点があります。

結局、これらの時間のショートカットを含めた価値に対して、どれだけの対価を支払うかというのが、今の成熟した社会の消費者の選択だと思います。
景気が悪いといいながらも、価値があるもには行列ができるし、農業もしっかり戦略を立てて経営すると年収1000万を超える収入も得られています。
第6次産業というのがあります。農業などの1次産業から得られた生産物を加工したり、観光農園を経営したり、事業を多角化することで時代にあった企業価値を見いだしています。

昭和の高度成長期やバブルを経験すると、なかなか昔の固定観念から抜け出ることが難しくなってきますが、バブル後の私たちの子どもの世代は確実に新しい時代の価値観を歩む必要があります。現に若者はブランド物やクルマなどの「モノ」にこだわるのではなく、体験する「コト」に価値を見いだしています。
そして、消費者相談もそのような世代からの相談や新しいサービスの相談を受けることになります。できるだけ、急速に進む時代の流れについていかなくては満足度のある相談対応ができない時代になってきます。
日々勉強、日々努力。

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