ケーブルテレビ(光テレビ)の契約プラン
前回はケーブルテレビ会社の勧誘電話について書きましたが、今回はケーブルテレビ(光テレビ)のチャンネルプランについて書きたいと思います。
テレビの地上デジタル対応
ずいぶん前に各地の消費者センターでもデジタル化に伴う説明や詐欺の啓発を行っていたと思います。
デジアナ変換が平成27年3月で終了するので、また、何らかの動きがあるかもしれませんね。
総務省
地上デジタルテレビ放送のご案内
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/joho_tsusin/dtv/index.html
選択肢としては大まかに分けて
①アンテナから受信する
②ケーブルテレビ(光テレビ)から受信する
の2パターンです。
①はアンテナ設置費用が必要ですが視聴は無料です。
②はアンテナ設置は不要ですが、ケーブルテレビとの契約と毎月の料金が必要です。
ここ数年の流れとしては
光テレビと光回線と光電話をセットにして契約するパターンが多いです。
このネット時代に光回線を設置するのであれば、光電話をプラスして、光テレビも導入するというパターンが、従来のトータル金額よりも安くなるということも多いです。
細かいパターンや特殊条件は省略するとして、今回、書きたいのは光テレビの契約プランです。
光テレビの契約プラン
光テレビの契約プランは通常の説明や広告を見ると、どこも同じようなプランです。
基本的には、地上デジタルとBSとCSがセットになっています。
ジェイコムの場合
この2つのコースしかないように感じますね。
イオ光の場合
こちらは、テレビチューナなしのプランがありますが、このプランがどんなプランかご存知でしょうか?
そして、下記はプランごとの料金表です。
通常ですと、「ベーシックHD」プランをおすすめされますし、この契約パターンの人が多いと思います。。
しかし、4段目の「地デジ・BSコース」プランに注目してください。
「ベーシックHD」プランが3334円に対して、「地デジ・BSコース」プランは1238円となっています。
その差額は2096円です。月々2000円の差額は大きいです。
この最安プランはどこの光テレビでも存在しますが、あまり目立ちません。
なぜなら、このプランを契約されると事業者に儲けが入らないからです。
光テレビのチャンネルプランのパターン
①地上デジタル+BS(BSのないパターンもある)
②CSデジタル
③CSデジタル・デラックス(チャンネルが多い)
④有料チャンネル
②のチャンネルには、スポーツ専門番組やアニメ専門番組があります。結構面白い番組が多いです。テレビ漬けになってしまいます。
③のチャンネルは②に専門番組を追加したものになります。追加料金でそこまで契約する人は少ないでしょう。
④はWOWWOWのような有料チャンネルです。
①+②がおそらく多くの人が契約しているコースでイオ光テレビだと「ベーシックHD」プラン3334円に該当します。
しかし、そもそもCSチャンネルを見ない人は契約したとしても、ほとんど見ていないですし、高齢者も見るようには思いません。また、子どもがアニメばかり見て困る場合もあります。
そのときに、①のみの契約プランが有効なのです。
このプランは、チューナーボックスがなく、直接、テレビのケーブルをアンテナ線につなげます。
もっと分かりやすくいうと、家の中にCSが見れるテレビは、このチューナーボックスにつないだ1台だけで、ほかの部屋で見ようと思うと、テレビごとにチューナーを追加しなければなりません。上のプランでいうと、「追加eo光チューナー」のことです。追加料金になります。
それでは、必ず追加でチューナーが必要かというと、そうではなく、このチューナーを追加しない場合は、チューナーを通さず直接アンテナケーブルをつなげます。
すると、CSチャンネルは見れませんが、地上デジタルは見ることができます。すなわち、①を見ることができます。
それじゃあ、CSチャンネルを見ることのできる1台も、チューナーではなく、直接アンテナケーブルにつないじゃおう、というのが①のみの契約プランになります。
この契約プランにするとCSチャンネルが見れない代わりに、月額料金が1000円~2000円程度安くなります。
CSを見ない人は、このプランがおすすめです。しかし、このプランを真っ先にすすめられることはあまりないのではないでしょうか。
思い当たる人には、プラン変更をおすすめします。
しかし、途中からのプラン変更ができなかったり、2年縛りになっていたして違約金が発生するとなると、トラブルになります。
高齢者など、実際は、もっと安いプランがあったのに、高いプランに契約させられたという苦情が消費者センターに持ち込まれます。
事業者も分かったもので、このような苦情が持ち込まれると、さかのぼって最安プランに変更することが多いですね。
一番の被害者は、CSは見ないのに、CSつきのプランを契約している人たちです。
何も言わなければ事業者は利益をあげるということです。
そして、何も言わないのは、何も知らないということです。
さらに、何も知らないというのは、何も説明を受けていない、もしくは受けていても理解できていないということです。
事業者が最初から最安プランを提示していたらよかったのですが、営業戦略的にはそうはいかないですね。
イオ光の場合は、このような見やすい表になっていますので、良心的ですね。。
ということで、この最安プランをご存知でなかった場合は、一度確認してください。
電波障害地域での無料のケーブルテレビ
電波障害の地域では、ケーブルテレビにより、それを解消するという手段がとられていました。見れるのは基本チャンネルだけで、無料というものです。
今回のデジタル化によって、設備更新をする必要があります。
基本的には、従来どおり、無料で使えるところが多いのですが、この機会に乗じて、②の有料プランを契約させようという営業がされています。
あたかも、デジタル化になったら有料になると思い込ませて。
実際は従来どおり①のままだったら、電波障害の継続で無料のはずだったのです。
この苦情は結構多いと思います。物言わない人からお金を取るということです。数打てば当たります。
また、集合アンテナでの設備更新になると、その所有権によっては、費用を負担しなければならない場合があり、利用者全員が負担することになり、地域でもめるということもあります。
この相談もあると思います。
センターとしては正確な情報を説明して、それぞれの地区で話し合ってもらうという助言になりますね。
新しい変化
「光テレビ+光電話+光回線」というパターンに変化が出るかもしれません。
携帯電話のかけ放題プランにより、家庭での固定電話が必要のない時代になりつつあります。
光回線もスマートフォンの普及や携帯型WIFIプランにより、家庭での固定回線が不要になるかもしれません。
テレビを見ない若者も増えていますし、ワンセグという選択肢もあります。
通信事業者には受難の時代が来るかもしれません。
そうなると、契約がほしいために、無茶な営業をしてトラブルが増加するかもしれません。
そんなことを頭の隅においてほしいと思います。