携帯・スマホの通信契約の解約
総務省で通信サービスの消費者保護に関する見直しが検討されていることは過去に紹介しました。
9/25にICTサービス安心・安全研究会の第4回の検討会が開催され、ほぼ最終案が固まりつつあり、新聞でも報道されました。
総務省HP
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ICTサービス安心・安全研究会
http://www.soumu.go.jp/main_sosiki/kenkyu/ict_anshin/index.html
ICTサービス安心・安全研究会(第4回)
日時:平成26年9月25日(木)10:00~
場所:総務省第一特別会議室(8階)
議題
(1) ICTサービス安心・安全研究会 報告書案について
配布資料
資料1 ICTサービス安心・安全研究会 報告案の概要PDF
資料2 ICTサービス安心・安全研究会 報告書案概要PDF
資料3 ICTサービス安心・安全研究会 報告書案PDF
※この配布資料は真剣によむと、とても勉強になります。
最終的に修正されて決定してから読んでもいいかなと思います。
スマホや携帯:契約後一定期間、無料解約OKルール導入へ
毎日新聞WEBサイトから引用
http://mainichi.jp/select/news/20140926k0000m020064000c.html
スマホや携帯:契約後一定期間、無料解約OKルール導入へ
毎日新聞 2014年09月25日 20時44分(最終更新 09月25日 22時34分)総務省は25日、スマートフォンや携帯電話などの通信サービスについて、契約から一定期間なら無料で解約できる新たな仕組み「初期契約解除ルール」を導入する方針を固めた。同日開かれた総務省の有識者会議の報告書案に盛り込んだ。同省は年明けの通常国会に電気通信事業法などの改正案を提出し、早ければ来年中にも導入する。
スマホなどは2年契約を前提に通信料を割り引く契約が一般的になっている。ところが、料金プランなど契約内容が複雑で分かりにくいうえ、実際に使ってみないと通信エリアや速度などの品質を把握できないため、消費者の間に不満の声が上がっていた。7月の中間報告では、特定商取引法に基づくクーリングオフを通信サービスにも適用する案が示されていたが、訪問販売など不意打ちの悪質な契約を対象にするクーリングオフとは性質が異なるため、独自の新ルールを設けることにした。
現在の制度では、契約期間中に大手3社との契約を解約するためには、解約料9500円を支払う必要がある。新ルールでは、契約後の一定期間内であれば解約料を支払う必要がなくなる。期間の長さなどルールの詳細は今後、詰める方針。ただ、通信サービスを解約しても端末代金は契約通りに支払う必要がある。
一方、大手3社が販売する端末には、他社で使えないようにする機能「SIMロック」がついている。SIMロックを解除できるのは、米アップル「iPhone(アイフォーン)」を除くNTTドコモの機種やソフトバンクの4機種のみで、KDDI(au)の機種は解除できない。また、解除できても解除料が3000円かかるため、新ルールで通信サービスの解約がしやすくなっても、SIMロック解除の不徹底が足かせとなりルールが機能しない可能性もある。
このため、総務省はSIMロック解除を2015年度にも携帯電話各社に義務付ける方針で、義務化を着実に進めることで新ルールの実効性を高めたい考えだ。また、携帯大手は契約する前に利用者が通信サービスや端末などの使い勝手を確かめられる「お試しサービス」を充実させる方針を示しており、総務省は業界の取り組みの推移も注視していく方針だ。【横山三加子】
通信契約は解約できるが端末契約は解約できない
まず、以前にも解説しましたが、電気通信サービスは特定商取引の対象外となっているので、特定商取引法に基づくクーリングオフはできません。
今回の検討でも、特定商取引法とは異質なものなので、特定商取引法での契約解除にするのではなく、電気通信事業法の中で解約ルールを決めるようです。
契約後一定の期間内であれば中途解約手数料を支払うことなく通信契約を解約できることになります。
ただし、解約できるのは通信契約だけであり、端末の購入契約は解約できません。
ここが最大のポイントだと思います。
一括0円で購入したり、非常に安価に購入しない限り、10万円近い端末の料金を支払う必要があります。
実質0円のワナはここにあります。
実質0円というのは、通信契約が2年間続ける代わりに、毎月3000円なりの端末分割支払金が割引されるのです。
したがって、通信契約を解約すれば、当然毎月の割引も発生しないので、単純に3000円×24ヶ月=72000円を、しかも一括で支払う必要が出てくるのです。
最新機種を購入するときには、つらい話ですよね。
絶対、解約トラブルになると思います。
知恵のある人は、端末が一括0円とか非常に安価なものを契約し、すぐに解約して、WI-FI運用したり、売ったりするでしょう。
あまり意味のないようなルールのような気がします。
携帯販売会社も、何らかの対抗策は考えてくるでしょうが、とりあえず、解約ルールを作ればいいというお役所的な考えも感じます。
そのほかに、SIMロックフリーや勧誘方法の問題点についても議論されています。
【過去ログ参照】
2014年8月4日 通信サービスの見直しに関する中間報告
2014年6月25日 光回線や携帯電話のクーリングオフ導入の動き