「地域体制の在り方」意見交換会 第3回 議事録

「地域体制の在り方」の最終報告書については12月に公表されたところですが、第3回と第4回の議事録がまだ公表されておらず、やっと公表されましたので紹介します。
議事録の公表は知らない間に追加されるので、心待ちにしている人は私ぐらいかもしれません。
特に、最終報告に向けた重要な議論が行われたと思うのでチェックしました。
最終報告書には出てきていない盲点的な話も出てきたので読めてよかったです。

消費者庁HP
ホーム > 地方協力課 > 消費者の安全・安心確保のための「地域体制の在り方」に関する意見交換会
http://www.caa.go.jp/region/anzen_anshin.html

第3回 消費者の安全・安心確保のための「地域体制の在り方」に関する意見交換会(平成25年12月6日)
議事録[PDF:380KB]http://www.caa.go.jp/region/pdf/131206_gijiroku.pdf

第3回議事録より

21ページ
○有山委員
前回の委員会でも随分たくさん出たのですけれども、相談員が何の資格を持ってというような言い方をされた記憶は、私どもの会員である相談員の人たちからは聞こえてこないのです。何の根拠をもってこの調査がされたのかということを知りたいということで、ペーパーを用意させていただきました。私どもは、何で個別の消費者相談という個人の相談に、あなたたち行政がかわるのかと御相談の中で聞かれて、きちんと私たちの立場をお話しすると、お話しできるということがほとんどだったので、私も20何年間そんなことを言われたことがないので、何をもってこの調査がされたかということの根拠を伺いたいと思っています。
それから、私どもが一番重要だと思っているのは、今、働いていらっしゃって資格をお持ちでない方々に対して、どうやって資格を取っていただくかということと、日常の研修が一番重要なのではないか。資格はどちらでもいいという言い方は変ですけれども、このままの状態でも私どもは何ら不便を感じていないということを伝えたいと思いまして、ペーパーを用意させていただきました。
○吉川委員 今回相談員を法的に位置づけるということは、相談員にとっては意味のあることだと思っていますので、賛成します。ただ、相談員の資格試験制度ということで、これが非常に複雑になっているのではないかと思います。質と量の確保と今回2つのことをよくばって提案しておられます。わからないわけではありませんが、登録試験機関制度というは、幾つもの団体にそれを付与するということでしょうか。であれば、それはどこがどういうふうに認定されるのか。あるいは基準などはどのようになるのかを教えください。質の確保のためのテストとか一定の基準を設けるということであれば統一テストであるべきだと考えておりますが、それが難しいということで登録試験機関制度というのを提案されているとすれば、その登録試験機関制度の内容についてどのように規定されるのか、どういう内容になさるのかという検討を今後していただけるのでしょうか。もっと詳しく、細かにご説明していただかないと納得できないということになりますので、お伺いしたいと思います。

○望月消費者制度課企画官
まず、登録試験機関制度の基準でございますけれども、これは今、検討中でございますけれども、まずは登録試験機関制度という国がその試験機関を設けるような場合は、法律あるいはその法律に基づく解法例で根拠をつけるということが義務づけられております。そういうふうにしなければいけないという扱いになっております。
どういう基準かということですが、資料3の下のところを御覧いただければと思います。資料3で登録試験機関ということで、ここでちょっと概要を簡単に書いておりますけれども、法律に基づきまして、内閣総理大臣の登録を受けた試験機関で、専門的な知識経験等を有する者による試験問題の作成や内部管理体制、財務状況等の諸要件を満たす必要がある。このような要件がこれまでいろいろな登録試験機関制度を調べていった中で上げられております。
したがいまして、ここにありますような試験問題の作成とか内部管理体制、財務状況などについて法律でその基準を示していくということになるかと思います。
○大森座長
今、お答えがありましたけれども、そういう話です。
○川口審議官
ちょっと補足いたします。
報告書の案の中で、前の資格に関する検討会の中間報告を時々引用しておりますが、その中で御議論がございましたが、そのときの座長の御発言等からしまして、そのときの認識といたしまして、現状、今どうなっているかという消費生活相談員資格につきましては、法律ではなく政令でもなく内閣府令の中で、これは施行規則というものですが、付与する主体と資格が固有名詞で3つ限定列挙されているわけです。
ただ、今、望月から説明しましたような資格付与の手続あるいは実質的要件が法律、政令、府令、どこにも出ていないで固有名詞が独占的に書いてあるだけなのです。そういうことが行政法の先生から見ますと、法令の体裁として異例という、ほかに例がないということのみならず、相談員が専門能力に見合う社会的な理解と評価を得るための障害になっていると、そのときにそういう御議論でございます。
ですから、実質的に認定される人が結果的に同じだったといたしましても、手続が独占的に固有名詞の資格がぽんと書いてあると、これは一体どういう資格なのかということがそもそも法律上、オーソライズされていないという問題があります。それから、固有名詞の団体のほうで、実質的に資格制度の中身を変えたとしても、それをチェックする仕組みかないということになっています。
ですから、その相談員資格というものを持っている人がどういう資格なのかということを、法律上、政令上、根拠がないということがありますので、今回の今日の青とピンクの横紙の資料3の仕組みですと、法律上試験機関のいわば要件が法律に出てきて、それを満たすものであれば1つではなく、1つでも、2つでも、3つでも、4つでもそれを満たせば、それは登録試験機関になって、そこについて実質的公正、質を担保した試験機関であるということは、消費者庁がずっと監督をする。ある意味では、厳密には違いますけれども、適格消費者団体というのは要件を満たしたところは適格消費者団体になれると、1つではなくて今、11ございますが、おととい法律が通った特定適格消費者団体も要件を示して、要件を満たしたものは幾つでもなれると。消費者庁が日ごろ監督をしている、そういうところがしっかりした登録試験機関になるということでありまして、それはそういう仕組みで質を担保し、その試験の合格者についてもどういう人かということを、個々の試験の内容は一般国民はよくわかりませんので、抽象的に法律の中身で中身がわかるということで、相談員の方の資格についても専門能力に見合う社会的な理解と評価が得られる。この辺が以前行われました相談員資格についての検討会の中での御議論ですので、それを一応前提にして、制度設計をして御提案しているのが資料3ということでございます。
○大森座長 樋口先生。
○樋口委員
質問でございましたけれども、今、審議官からの御説明で大体わかりました。今、お話に出ていた消費生活相談員資格の法的位置づけの明確化等に関する検討会、知りませんでした。中間報告の段階ですか、最終報告はいつごろ出るのですか。
○望月消費者制度課企画官
済みません、最終報告はいつごろ出るかという予定は立っておりません。中間報告で一定の結論を得ているという。
○樋口委員
一定の結論が出たのですか。それに基づいてこれが書かれているということですね。
○望月消費者制度課企画官
はい。
○樋口委員 だとしたら、この中間報告のブリーフィングをこの委員の皆さんにお伝えいただいたほうがわかりやすいと思います。
それから、今、有山さんから相談員の資格でとやかく言われたことは一度もない、トラブルはないとおっしゃって、それは消費者の相談センターなどに対する信頼のあらわれでとてもよろしいと思うのです。でも、私も消費者行政の積年の積み残しが今ここへ来ているので、今回法律化することに私は基本的に大賛成でございます。それを消費者のほうにどう見える化をするのか、そのことが今度は必要でないという考え方もあるかもしれません。その資格が三種の何であろうと、ここに相談員としているのだからいいではないか、信頼できるものがあればいい。
ただ、こういうふうに議論されてくると、やはり消費者のほうにも見える化をするのか、簡単に説明のつくような内容にしていただきたいなと思っておりました。これが1つです。

25ページ
○吉川委員 2つほどあります。
まず1つは先ほど言い忘れました。私も相談員30何年やってきました。資格制度ができて資格を取ってやっていましたけれども、相談中に、あなた、法律関係の資格でもあるのと聞かれることはしばしばありました。いいえと言ったら、何となくがっかりされて、もちろんそんな難しいことを言っているわけではなくても、相談される市民の方からはそういうふうに言われたことは私はしばしばありますし、仲間でもそういうふうに言っておりました。
だから、専門相談員ですとかあるいはアドバイザーですとかいろいろ言ってみても、それは国家資格ではないので、なかなか信用が得られなかった。今回、法的に位置づけていただけるというのは、相談員にとっては私は価値のあることだと思っています。
もう一つは、地方自治体に私は長くおりましたけれども、待遇改善が議論になったときに、必ずあなたの資格は何ですかと聞かれました。例えば専門スタッフ職俸給表の職務の級のどこに該当するのか、どこに入れたらよいのか公的資格として明確なものでなければ、財政当局に説明がつかないとずっと言われてきました。今回法的に明確にしていただければ、給料が上がるかどうかは別にして、公的に認められるということで、行政の中でも身分が明確になり私は良いことだと思っています。
⇒専門相談員やアドバイザーは法律関係の資格ということでいいのではないでしょうか?

29ページ
○圓山委員
圓山です。
私は県の職員、24年間していましたけれども、その間15年間は県の消費生活センターに勤務していまして、市町村の相談員さん、職員の方から、毎日のように市町村から相談の電話がかかってくるわけです。それでこういう内容の相談はほかの市町村でこんな例があったのを聞いているからこうしたらどうですかなど、市町村の援助の仕事をしておりました。
私は何の資格も持っておりませんので、たまたま長くその仕事をしていて知識の蓄積があったということでお答えしていたわけなのです。今、危惧していますのは、特定消費生活相談員という職を設けて、新資格を持った者だけがなれるということになった場合には、資格試験を受けていないベテランの常勤の職員の人たちが、何となく市町村援助という職から遠ざけられるのではないか。市町村援助の仕事はこの資格を持ったこの職の人、特定消費生活相談員がやるのだという誤解が生じると、遠ざけられる。
もう1つの懸念は技術の職員で、どの都道府県にも大体商品テストの職員の方がおられると思います。市町村はその商品テスト等の技術の知識はありませんので、事故の相談、品質の相談というのは都道府県に尋ねて、都道府県が指導していると思いますけれども、そこで市町村援助をしている人たちは理系の技術の人なので、新資格の試験が始まったとして、受けてくださいといっても、今の資格試験は法律中心なので受からないと思うのです。ということは、現在技術的な助言をされている方々は新資格はほとんど取れないだろう。特定消費生活相談員の職にもなれないということになって、すごく差がつくことになってしまうと思うのです。
そういう既に都道府県で資格を持っていないけれども、きちんとアドバイスをやっている都道府県の常勤職員あるいは技術職員の方も、この仕事をしているわけなので、資格を取ったフレッシュな新しい人を採用するのだ、その人たちが市町村指導をするのだという1つの線だけではなくて、今既にやっている者にマイナスにならないような手だてもお考えいただければと思います。
⇒今回の資格の議論には行政職員という目線があまり入っていませんが、行政職員が現場の相談員をバックアップしているという現実を考えると、もう少し踏み込んでもよかったのかなと感じます。

30ページ
○小谷委員 市町村の相談員の資格要件については、よくわかりましたけれども、このいろいろな被害の実態等を見てきますと、市町村のやはり相談員の体制が非常に重要ではないかと。最先端でいかに活動できるかという体制が必要だと思います。したがって、今までの実態で見ますと、市町村は65%の相談員が配置。関東地区では、その資格を持っている方々が9割、北海道で4割、四国では6割となっているのです。こういう法律で位置づけることによって、これが少しまた厳しく、弱体化するのではないかというのが1つ懸念されます。
それは相談員の資格要件、言うならば地方公務員として位置づけをして、しっかり働いていただくという方向であれば、この試験を受けて、その資格を取得し、活動できるような体制になるだろうけれども、今までの体制の延長で資格を取るためにといってもなかなか難しいかもしれません。したがって、一時弱体化するようなことにつながることも懸念されると思います。
もう一つ、この先端の市町村の活動というのは非常に大事であって、ここにしっかりとした財政援助をして、義務化するというぐらいのところに持っていかないと、いろいろ今、多発している問題に対応するような組織運営ができないのではないかと思っておりまして、そういうところを重視した展開をぜひともしていただきたいと思います。

コメント

専門的な仕事をするうえで、スキルさえあれば資格の有無は関係ないという主張もありますが、そうでしょうか?
その仕事に関する共通的な資格があるなら、その資格を取得する過程で、共通のベクトル(方向性)を共有することは大切なことです。それをベースに日常の研修や実務でのスキルが積み重ねられるのです。そのことはスポーツ指導の現場で如実に現れていると思います。特に最近のスポーツ現場における体罰問題が多発しています。日本体育協会では公認資格を取得しコーチングを学び体罰等を絶対に起こさないように公認指導者向け研修や情報誌でスキルアップに励んでいます。
みなさまの小学生の子どもさんがサッカーをやっていたとします。サッカーには日本サッカー協会公認資格制度があります。Jリーグの監督は一番難しいS級の資格が必要です。経験だけでサッカーを指導しているコーチと公認コーチに指導してもらうのと、どちらがいいですか?
資格は最低限持つべき信頼の証です。資格を持っているからといってスキルのあるコーチとは限りませんが、資格を持っていないコーチがいくらすばらしくても、なぜ資格を持っていないのかと疑問符がつきますよね。それと同じで、相談員も何らかの資格をベースとして持っておくことは信頼関係の一歩として必要だと思います。その資格は試験でなくてもカリキュラム化された研修で付与されるものでも構わないと思います。

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