電話勧誘業者からの逆襲

今の電話勧誘の王様といえば「投資用不動産」ですね。
昔からあるものとしては、家庭教師や学習教材もあったりします。
訪問販売でいえば、エコキュートや太陽光発電などの省エネ商品や定番物で光回線や新聞など。
これらが、今の主流ではないでしょうか。
みなさんの自宅にも営業があると思いますので、リアルに現場を知っていることになります。

消費者センターの仕事をしていた場合、職業病とも言えるものがあります。
一つは、ものを買うのに疑いすぎてしまう。
もう一つは、自分自身が悪質な業者に遭遇すると、正義感を感じて戦おうとしてしまうことです。
今回取り上げたいのは、後者の方で、なかなか引かない業者やいかにも悪質な業者の場合、時間があるときは、相手にしてやろうかと思い、ついつい、「特定商取引法」や「勧誘に先立って」という話をして説教したりすることがありました。しかし、最近は少し慎重になっています。いや、慎重にすべき問題が発生しています。

上に上げた中でも、家庭教師や学習教材、新聞は、まあ断れば諦めも早いです。
光回線は今は減りましたが、悪質な代理店の場合は断っても、食い下がり、トラブルになることがあると思います。
それも、電話を切ってしまえば、その業者から勧誘されることはほぼなくなります。
仮にトラブルになっても、消費者センターなどに相談してあっせんに入ってもらえば解決に近づきます。

問題は「投資用マンション(不動産)」の勧誘です。
4年ほど前から悪質な勧誘が問題になり、脅迫じみた言葉や、職場の業務を妨害するほどの頻繁な勧誘電話をかけてきます。当初の販売目的がどこへ行ったのかというぐらい、嫌がらせをしてきます。そこまで嫌がらせをしたら買ってくれるの?と思ったりします。悪質投資不動産の勧誘被害にあった友人からも相談されたことがあります。
以前はの投資用不動産の勧誘は、ある程度やり取りしても、最終的に断れば終わっていたのですが、最近は先ほどあげたような嫌がらせをしてくる悪質な業者がいます。
それは、相談現場でも実感されているのではないでしょうか。消費者センターの話も聞かず、警察に相談してもらうしかないパターンです。

職業人として、ついつい、「たたきのめしてやろうと」いう思いから、「営業ですか?販売目的ですか?勧誘に先立って名乗ってください、目的は何ですか?特定商取引法は知っていますか?」などと、業者に言い放つこともあります。不動産の場合は宅建業をもっているかどうかで適用する法律が変わってきますので注意が必要です。これについては過去に詳しく解説した覚えがあります。
例にあげた悪質な不動産業者だと、このような対応をすれば逆効果です。何が目的か分からないですが、業務妨害になるほどに電話をかけてきます。
正しい対応は、相手にせず、さっさと電話を切ることです。
これがなかなかできないんですよね。知識があると、ついつい、対決してしまいます。
私も初期のうちは少し相手にしたことがあるのですが、友人に相談されてからは、こわいなあと思いそれ以来、一切相手にしないことにしています。

訪問販売もそうですね。
つい先日、「パナソニック」です、と訪問があり対応しました。
うそっぽい感じがして、有名メーカーを名乗ってエコキュートか何かの販売だろうと思い、それを指摘しました。
経過は省略しますが、そのとおりでした。
しかし、逆切れしてきて、少し怖かったです。
これ以上の対応をしたら、お互いに引けなくなると思い、退散しました。
しばらく敗北感の嫌な気持ちになりました(職業病)。

日常生活で、なんでもない事件に突然巻き込まれることがあります。
不可抗力は仕方がないとして、自分が関与してしまったがために事件に巻き込まれることは避けたいなあと思います。

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