ジャドマニューズ 2012年11月号

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2012年11月号
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ジャドマニューズ
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①通販110番
消費者相談編
「送料」に敏感な消費者への対応

「送料」については、会社によって金額設定が異なり、最近は無料にする会社が増えています。
今回はこの「送料」を巡ってトラブルとなった事例をご紹介します。
事例1 「送料無料」のはずが、返品時に往復送料の負担を求められた
・ネット通販で「送料無料」で購入した商品を返品したところ往復分の送料を求められた。
・事業者はお客様都合の返品時の送料負担をお届け時の送料も含むと解釈しているが明記されていない。
→返品特約を読む限り、消費者側が「送料=返送料のみ」と思い込むのではないかと推測できた。自己都合の返品時に往路の送料負担も求めるのであれば、「往復送料負担」と表示することが望ましく、消費者には減額交渉を助言した。
事例2 実費以上と思われる送料負担に納得できない
・1セット注文時の送料が2セット注文した場合に2倍かかるが、1つの梱包でしかも小さな袋に箱が2個入っていただけで、2セット分の送料が必要なのはおかしいのではないか。
・事業者は「送料には配送料と梱包手数料が含まれる」「法律上、問題ない」との説明があったが、納得できない。
→注文時にセットごとに送料がかかる説明を了承しているので、負担せざるを得ない。事業者も丁寧に説明する必要がある。
通販110番より
わかりやすい表示と、的確な説明がトラブル回避のカギ
・ 販売促進策の一環として「送料無料」サービスの流れが加速していますが、購入者が負担する金額がある場合には、誤解のないよう明示することが大切だと考えます。

※送料をめぐる問題は小さい金額であり、揚げ足取りにも感じますが、現場でも相談があり、泥沼になることも少なくありません。たとえば、大型家具等の返送料が1万円を超える高額になったり、製品の故障の調査を苦情にすれば送料無料になったり、発送時の送料を負担しても明らかに大きさと送料がつりあっていない場合など。さらに、1000円近い送料と梱包手数料を負担すればシルバーのネックレスなどがが無料に近かったりプレゼントでもらえる場合に、届いた商品がどうみても安物であるといったもので、実際は梱包手数料名目で利益を上げていたことがありました。ちなみに、この商法の出だしのときに、国センに情報提供しましたがスルーされてしまいました。

事業者相談編
身体の異常は商品が原因?

事例1 「タオルスリッパ」を購入した顧客から「使用を始めて約2カ月だが、右足だけがかぶれた。症状はたいしたことはなく、医者にもかかっていない。ただ、商品に異常があると思われるので見に来てほしい」との内容だった。返送を依頼したが来て欲しいとのことで行かなければならないか。
→ 症状が軽く緊急性でないので訪問せずに対応したい状況だが、相手の事情を考えると訪問した方がトラブル解決につながることがある。今回は訪問して確認したところ、商品に織り傷があったことが原因であり、交換対応した。
事例2 野菜セットの芋を調理して食べたところ、のどがいがいがした
→補償が必要かどうかは、「のどの異常」の原因を特定しないと判断できないので、原因特定及び治療を目的に、医師の診断を受けることを勧めてほしい。食べる部位や調理方法を間違えた場合の健康被害との関連性も、併せて調査する必要がある。
相談室長より
誠意と迅速な対応に勝るものなし
一般的には顧客と対面することで早期に解決を図ることができます。理由は、訪問することで会社側の誠意が伝わりやすいという点にあります。

※苦情対応でわざわざ東京から何人もの担当者が出向くことがありますが、まさしくケースバイケースで、どうすれば起こってしまったことを一番円滑に納められるかというところがポイントとなります。ただし、事業者が、消費者だけでなく、消費者センターにも遠くから説明に来ますといいますが、ちょっとそこまではいらないよと思うこともよくあります。

②連載 メディアワクオン 情報リテラシーの備え

第10回 トバシ記事と〝マスコミハンター縲鸀

最近の騒動からもわかるように、「報道」にもミスがある。どんなに立派な教育を施し、チェック機能があっても人間である以上必ず“穴”が生まれる。絶対的なものではないのだ。そこに気づくか、気づかないかで、世に溢れる情報の見方はまったく変わってくる。今回はそんな“穴”を逆手にとった男の話だ。
・「人違い写真」をもとにした目撃証言の信憑性は?
・500件のマスコミ訴訟で8割を勝利した男

※この記事は面白いです。ぜひ読んでください。簡単に言うと、マスコミ報道の間違っている部分を裁判等で徹底的に争い勝訴しているということです。ロス疑惑や大阪市長の事件を例に出しています。
これは他人事ではありません。センターでも発言が不適切だと、あげあしを取られて裁判沙汰に発展することもあります。最近は会話を録音している場合もあるので気をつけてください。

社団法人 日本通信販売協会 HP http://www.jadma.org/
会報誌(JADMA NEWS) http://www.jadma.org/jadma_news/index.html

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