消費者庁長官の記者会見(6月20日分)

重要度:低
※行政資料の重要度を個人的に分類

消費者庁のHPに、週に1回、消費者庁長官の記者会見の要旨が公表されています。

消費者庁HP
http://www.caa.go.jp/
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http://www.caa.go.jp/action/kaiken/index.html

福嶋消費者庁長官記者会見要旨
(平成24年6月20日(水)11:00~11:20 於)消費者庁6階記者会見室)
http://www.caa.go.jp/action/kaiken/c/120620c_kaiken.html
消費者行政を専門とする職員の育成・確保

・消費者庁の独自採用枠として平成25年度に1名確保された。1名1期生に意欲あふれる人材の応募に期待
・国家公務員の人事制度の変更により、消費者庁独自の人事運用を行いたい
・質疑応答から、集団的消費者被害の回復の訴訟制度の法案は会期延長にならなければ提出は難しい。今国会での提案を目指すとなっているだけで、延長したとしても出すとは限らない。課題が山積みで中途半端なものを無理に出す必要はない
※(私のコメント)人材ですね。人事制度も変えるとか。消費者目線。現場目線。国に過大な期待を持ってもショックが大きくなるだけですが、国民生活センターの一元化やNITEとの関係をきっちり確立してほしいと思います。

1.発言要旨抜粋

消費者庁は、職員の新規採用を平成25年度から実施することにしました。新規採用の抑制がありますので1名なのですけれども、消費者庁発足以来、初めての独自採用となります。
採用者には、消費生活センター、自治体、そういった現場の経験も積んでもらいながら、消費者行政を専門とする職員としての職務を重ねて、消費者庁の中心を担って活躍をしてもらいたいと思っています。
消費者のための新しい役所の第1期生、1名の第1期生ということになりますので、消費者・生活者の立場に立った行政をつくっていくのだという清新な意欲に溢れる人が、消費者庁の扉を叩いてくれることを期待をしています。
また、この新規採用というのは1名ですけれども、それに加えて、現在、消費者庁に出向している職員は各省庁から沢山いますけれども、その中で、消費者行政に意欲を持つ一定程度の職員について、他府省庁の協力を得て、消費者庁を中心としたキャリアパスで活躍を今後もしてもらえるようにしていきたいと考えます。こうしたことによって、消費者行政を専門とする職員を養成・確保していきたいと思いますし、消費者庁で生まれる専門性を蓄積し、消費者目線を定着させていけたらと考えています。
さらにですが、今年の試験からⅠ種試験、Ⅱ種試験、Ⅲ種試験というものが廃止されて、総合職試験と一般職試験に再編成されました。この採用試験の見直しは、能力・実績に基づく人事管理への転換の契機にしようということが一つの目的になっています。この趣旨を踏まえて、能力・実績に基づく人事管理を徹底していきたいと思います。
今申し上げた新規採用、それから消費者庁を中心とした継続的な勤務にあわせて、この消費者庁独自の人事運用を行っていきたいと思います。

2.質疑応答問(抜粋)


総合職と一般職という分け方で、いわゆる幹部候補生というかⅠ種みたいなものは総合職というイメージで、一般職というのはⅢ種とか、そういうふうなイメージなのですか。

今度採用するのは総合職なのですけれども、単に名前が変わっただけということでは意味がありませんので、先程言いましたように、能力・実績に基づく人事ということを徹底していきたいと思います。
国民生活センターが、国への一元化という閣議決定がありますけれども、どういった形になるにしても、国民生活センターとの人事交流はとても大事であって、国民生活センターから今も受け入れていますけれども、もっともっと来てほしいと思っています。その時、今までのように幹部はキャリアなのだ、国民生活センターから、他からもキャリア以外の人が来たら、キャリアの下働きをやるのですということでは、国民生活センターからも意欲を持って来ようということにはならないと思いますので、こういった能力・実績に基づく人事運用の徹底というのは、とても大事なことだと思っています。

これは1人というのは、新卒、大卒で試験に受かった人が若くしてここに入庁して、あとずっと消費者庁にいるのですか。他に行ったり来たりはしないのですか。

もちろん、消費者行政を中心にですから、消費者庁、あるいは消費者委員会の事務局だったり、国民生活センターに行くこともあるとは思います。あるいは先程申し上げたように、自治体の現場に行って経験も積んできてほしいと思いますし、他府省庁に経験のために行くということも、ずっと仕事をしていく上ではあると思いますが、消費者庁がその人事をずっと受け持って、そして消費者庁の中心になって活躍をしてもらう人材という位置づけです。


あともう一つ、法案関係ですが、集団訴訟の件はいよいよもう今国会会期末ですが、どういう見通しかというのを率直に教えていただきたいのですが。


その「非常に厳しい」というお言葉がちょっと進んだかなという気がするのですが、もう今国会は見送りというような事実上判断みたいなところはあるのでしょうか。

延長になるかどうかというのは、ここで私が申し上げることでは全くないものですが、延長にならなければ事実上出せないわけですけれども、正式に断念をしたということではなくて、とにかく一日も早く出せるように進めているということです。


責任を回避するわけではないのですが、消費者基本計画等でも、この集団的消費者被害の回復の訴訟制度については、「今国会の提案を目指す」ということになっていたのです。繰り返しですが、実際に法案を作成をしていくと、色々な課題が出てきて、やはり出すからにはきちんとしたものにして出したい。特に新しい制度を作る、世界的に見ても特色のある制度を作るということですので、やはりいいかげんなものはつくりたくないし、出してみてちょっとここがまずかったということは許されないと思います。そういったことで、もう少し時間をいただきたいと思っています。


色々な、社会的にもそれぞれの立場から意見はあるわけで、そういう意見とは十分に議論をして、合意をつくっていくということはもちろん大切だと思います。ただ、経済界から反対があるから遅れているとか、そういうことではありません。
パブリックコメントに寄せられた意見を踏まえて十分な検討をしたい、色々な反対意見等も丁寧に対応したいとは思っていますが、だから遅れているということではなくて、この制度の基本的な考え方の整理の中ではきちんと整理できたことも、実際にそれを法律の文章にしていく上で、色々な、やはり検討が必要になってきている