平成24年度 消費者庁の重点施策

現場の最前線で相談業務をしていると、消費者庁の動きについて、通知文が回ってくるなどの機会が少ない場合があります。地方だと文書自体が回覧されることもないかもしれません。
積極的に消費者庁のHPから情報収集していれば知ることができるのですが、そこまで手が回らない、めんどうだ、興味がないというのが現状ではないでしょうか。
消費者庁のHPを頻繁に自発的に見ることがなくても、少なくとも、このブログで情報を知ることになるので、このブログを見ていること自体が1つの積極的な行動になると思います。

消費者庁の施策の動きがとても早くなっています。
相談業務に影響が及ぶものもあったりしますので、公開されている情報は積極的に収集しましょう。

今回は先日公表された「平成24年度の消費者庁の重点施策」の中から、相談員に関係する部分を紹介します。
この文書は全部で7ページです。法体制の整備などの項目もありますので、しっかり内容を確認しておいてください。

消費者庁
予算・決算・税制改正・機構定員
http://www.caa.go.jp/info/yosan/
平成24年度消費者庁の重点施策[PDF:241KB]
http://www.caa.go.jp/info/yosan/pdf/24_zyuten.pdf

平成24年度 消費者庁の重点施策
【 項 目 】
Ⅰ 震災復興及び食の安全・安心確保に向けた取組の強化
Ⅱ 消費者被害の防止・救済のための新たな仕組み
Ⅲ 法執行体制の強化
Ⅳ 地方消費者行政の強化及び消費者団体との連携
Ⅴ 消費者政策の発信力強化及び消費者教育の推進
Ⅵ 国際的な取組の強化

Ⅳ 地方消費者行政の強化及び消費者団体との連携

地域における食の安全・安心に関する取組や多様な主体による消費者問題への取組を支援するため、新たな交付金を創設します。
また、消費生活相談員を法的に位置づけるとともに、全国の消費生活センターを結ぶPIO-NETシステムの刷新を行います。
消費者団体・グループの活動の活性化や連携強化を図るための取組を進めていきます。

(1) 食の安全・安心のための地域消費者活動支援交付金
食の安全・安心の確保に対する消費者の関心が高まっていることを踏まえ、地方自治体に対する新たな交付金を創設し、地域における食の安全・安心に関する取組や、地域の子育て、環境、福祉、産業等に関わる多様な主体による消費者問題への取組を支援していきます。

(2) 地方消費者行政を支える基盤の整備
消費者行政の「現場」を担う消費生活相談員の役割・任務、求められる知識・能力を法令で明確化し、これを担保するための資格を法的に位置づけます。
また、全国の消費生活センターを結ぶPIO-NETシステムの刷新を行うため、必要な検討を進めます。

(3) 地方消費者グループフォーラムの推進
消費者団体をはじめ、地域で活動している福祉、子育て、環境、産業等に関わる多様な主体が連携する場として、地方消費者グループフォーラムを引き続き開催し、消費者問題に取り組む住民の輪を広げていくことができるよう取り
組みます。

【主な概算要求事項】 〔単位:百万円〕
○食の安全・安心のための地域消費者活動支援交付金 705( 0)
○地方消費者グループフォーラムに必要な経費 38( 27)

相談員にとって
消費者行政の「現場」を担う消費生活相談員の役割・任務、求められる知識・能力を法令で明確化し、これを担保するための資格を法的に位置づけます。
の部分は、非常に大きな影響を受けるのではないでしょうか。
相談員に求められる能力が明確にされて、その基準を元に相談員が評価される、とまでは言い過ぎかもしれませんが、資格を法的に位置づけるのなら、ハイレベルな条件を求められるかもしれませんね。
相談員が望んでいるにしろ望んでいないにしろ、消費者庁の動きは早いです。
それぞれの相談員によって、「消費生活相談員」に対する思いや価値観は異なると思います。
現場の声はなかなか届きにくいですが、今回は、必ず現場の相談員の意見を聞く機会があるはずです。
しっかり、議論に参加してほしいと思います。