消費者庁での2つの議論
消費者庁で昨年度から「国民生活センターの在り方の見直し」と「相談員資格の法制化に向けた検討」が議論されています。
どちらも消費者センターや相談員に関する大きな検討事項であり、答が出ないようなものですが、答を出さなければならないものです。
関係者全員が納得できる結果は出ないと思いますが、みなさまはどう考えでしょうか。
私は昨年から自分なりの考え方をまとめて記事にするつもりでしたが、あまりのボリュームのため未完成で下書きリストに入ったままでした。
「相談員資格の法制化に向けた検討」がいよいよ中間取りまとめの段階に入ってきました。
検討会の資料をずっと読み続けていますが、机上の論理が続いているような気がします。
大きな落とし穴が何箇所もあるような気がして仕方がありません。
今後、私も意見を申し出ようかなと思っていますので、このサイトで少しづつ私自身の考えをまとめていこうと思います。
「国民生活センターの在り方の見直し」については、まず、独立行政法人の見直しが避けて通れない段階にきてしまっているので、独立行政法人としての組織を守ることを優先するよりも、いかに今の体制を融合させてよりよい組織に変革させるかを議論すべきです。
「廃止すべきではない」を前提に主張していけば、組織が改変されたときに、最悪な形になってしまうかもしれません。無理が通るかもしれない最初の段階で積極的な改革案を出すべきだと思います。
そもそも今までの国民生活センターのやり方では限界があったのは確かだと思いますので、それをクリアしつつ、重複する事業や不要な事業などを仕分けていかなければ、廃止反対ありきでは議論が進みません。
私自身も国民生活センターに国並みの権限があればうまくいくのにと地団駄を踏んだことがあります。
今の国民生活センターの最も弱い部分は指導権限だと思います。
問題が見つかった場合に自ら大きな行政指導ができないことが二度手間や公表の遅れにつながってしまいます。
組織改正で消費者庁に密接にかかわることになれば、例えば問題が発覚したときに、隣の部屋に行って担当者と話をすればセンター自身が動けなくても関連部局がすぐに動ける体制を作れるというメリットもあります。
そして、気になることとして、各地の消費者センターや相談員が国セン廃止反対ありきで考えていることです。
いい部分は残したらよく、いまいちな部分は変えてもらったらいいのです。
今はそれができるチャンスです。
とはいえ、声を上げてもレスポンスは悪いです。結局、どんな体制になろうと、現場は今までと変わらないと思います。
国民生活センターのあり方については、もう少し議論が深まってきた頃に私の考え方を記事にしたいと思います。