(要望・・・常識問題)あなたのお子さんは、もう少し大きくなるまで、飛行機に乗せてはいけません。赤ちゃんだから何でも許されるというわけではない
「赤ちゃんが泣いている」という事実に対して、それを受け止めることができるのかできないのかという「感情」は個人個人によって異なります。
赤ちゃんが泣いているのに保護者が何もせず放置しているのならマナーの面からも受け止めない人がいるかもしれませんが、ある程度努力していますので、今回の場合は、「人」として理解してあげるべき話だと思います。怒りたい気持ちはみんなある程度持っていると思いますが、「怒る」か「受け止める」かを決めるのは個人の意思です。通常このような場合は受け止めるという考えが大半になると思います。そのような中で怒っても、周りがそれを支持してくれることは今回に限ってはないと思います。「空気を読む」ということですね。すなわち、あなたの意見に対して、どれだけの支持を得られるかというところです。
(感情)ブチ切れてしまった
(感情)私は耐えられなかった
(感情)陸に降りても、激しくクレームをし続けたのでした。
(感情)のぶつけ先を、保護者から客室乗務員、そして最終的に法律等のルールへと順番にぶつけています。
「お母さんが悪い→個室がないなど対応できない客室乗務員や航空会社が悪い→そもそも赤ちゃんを乗せることができる法律が悪い→だから社会的な問題として議論したい」という論法になっています。相手側にこれといった問題がなかった場合は、こういう論法でしか、自分のクレームを正当化できないからです。
逆に、こちらとしては法律のあり方までいってくれたら、その場ではどうすることもできないので楽かもしれません。
(要望・・・法律問題)「それじゃダメ! 具体的にどう努力するか知りたい。案がないなら私が考えるし、必要なら航空法とか変えさせる! このまま100年、あの状態を放置するつもり!?」
→ほとんど捨て台詞のような感じですね。行動パターンがわかりやすいですね。
「知らなかった」では振り上げたこぶしを降ろせないので、あげあし取りで「でもそれ、何十年も前につくられた規定でしょ?」と反論し、「安全性を担保した航空法改正の議論をしてもいいのでは。」と要求している。
⇒これは議論の焦点を大きなものにすりかえていくという手法です。結局、JALの担当者に法律改正せよと要求しているようなものです。相談現場でもよくあるパターンですよね。「おっしゃられることは分かりました。法律の問題ですので国に要望は伝えておきます」という返答になるんですけどね。
個人的な考え方を根拠に、「すべき」論が続いています。これも個人の考え方がどれだけ支持されるかという問題になります。
ついには、医者の夫が言っている薬の話まで持ち出しています(このような不確実な話を出すのは公人としては問題です)。
自分のクレームが法律上問題がなかったり、間違っていたり、こぶしを下げられない状況を打破するために、行き着く先が「すべき論」というよくあるパターンですね。