月刊 国民生活 2012年2月号

いよいよ雑誌形式での発行もあと3回になりました。
2月号は相談員試験の問題と解答、合格者の発表です。
それに関連しているのか、特集が「消費生活相談員」となっています。

①特集 消費生活相談員
「消費生活相談員の歴史」
※このような特集には欠かせない歴史的な流れを説明しています。消費者行政の流れや世相がよくわかる貴重な資料です。
「消費生活相談員の役割」
※兵庫県の行政職員から明治学院大学法学部准教授に転身した圓山先生の記事で今や消費者問題の専門家として書籍も出版しています。相談員の仕事が分かりやすくまとめられています。この記事をもとに相談対応マニュアルが作れそうです。私も参考にしたいと思います。
「消費生活相談員の声」
※現職の相談員6人の生の声が紹介されています。現場の実態を体感するにはとても参考になります。また、それぞれのセンターによる環境や方針の違いもよく分かります。

②チェックチェック! 苦情相談
「スーパーの仮設店舗でのモバイル通信契約」
※昔のヤフーのIP電話を思い出します。今こそ減ってますが、2年ほど前からどこででも見かける光景でしたね。
「説明不足」それにつきます。興味のない人・知識のない人を呼び止めて説明するのは無理です。
トラブル続出するのはあたりまえでしょう。それでも、商品特性を理解して購入すれば、有効活用できます。
解説では、仮設店舗が営業所に当たるのか、キャッチセールスに当たるのか、クーリングオフが可能なのかなど法律的な観点で書かれています。

「モニター応募者に当日手術をした美容クリニック」

※キャッチセールスのエステはひどいですね。昔からやっているのに今だに減らないです。今回の事例は犯罪的かもしれません。そして、このような悪質商法を根絶できるような制度がない・できない・やらないことは消費者行政の問題点ですね。国よ、もっと正論で取り組んでくれ!

③食品表示ミニ講座 「栄養についての表示」」
・栄養成分表示
・トランス脂肪酸の含有量表示の問題
・強調表示
※栄養成分表示は相談現場ではあまり使うことはないと思いますが、一般常識として知っておくべき食品表示の知識です。また、任意表示ということで始まりましたが、今やほとんどの食品に表示されています。強調表示の問題や将来的にはトランス脂肪酸の表示の問題まで含まれています。そして、消費者庁は表示を義務付ける方向で動いています。

④ホッと ティータイム 「がんばれ!新人相談員」
・新人相談員は何もかも不慣れです。しかし、経験に関係なく最高のパフォーマンスを求められるのが相談の現場です。がんばれ!

⑤平成22年度消費生活専門相談員資格認定試験 第1次試験 -問題と回答-
・あいかわらず、・・・・な問題です。問題数が250問→200問に減っています。
・国民生活センターのHPに受験者数や、合格率、都道府県別合格数が公表されていますが、受験者数・合格者数とも大幅減少です。
http://www.kokusen.go.jp/shikaku/pdf/11shiken_result.pdf

国民生活センターHP
月刊国民生活2月号
http://www.kokusen.go.jp/book/data/gko.html

先月号に↓のように書きました。残念ながら、ここまで突っ込んだことは書かれていませんでしたね。

次の2月号は毎年恒例の、相談員試験の問題と解答の公表と合格者の一覧が掲載されます。
そして、何よりも注目が、「消費生活相談員」が特集記事となります。雑誌形式の出版の終了を間近に控えているのと、相談員が注目されているので、いいタイミングですね。どんな記事か楽しみです。おそらく、相談員は消費者の被害回復や悪質業者の撲滅へ貢献してきたという内容になると思いますが、個人的には、「相談員の資質について、より高度な知識とコミュニケーション力が求められているが、資質の確保が難しく、問題となる相談員もいる」というようなところまで突っ込んでもらえたらと思っています。